日本オリンピック委員会(JOC)は8月8日、第32回オリンピック競技大会(2020/東京)日本代表選手団の解団式を、オンラインで行いました。
解団式には選手583名(男子306名、女子277名)、監督・コーチ等475名、合計1,058名の選手団のうち、約550名が参加。会場には日本代表選手団の福井烈団長、尾縣貢総監督、谷本歩実本部役員が出席し、谷本本部役員が司会進行を務めました。
最初に福井団長が挨拶を行い「皆さん、本当にお疲れ様でした。皆さんの全力で戦う姿、夢・目標に向かって挑戦する姿はとても頼もしく、我々の誇りでした。目標を達成できた選手も、満足のいく結果が得られなかった選手も、その真摯に取り組む姿、オリンピックに臨む姿は本当に素晴らしかったと思います。日本代表選手団として一丸となって取り組んでいただき、本当にありがとうございました」と、日本代表選手団に向けて労いの言葉を送りました。
次に、団長賞の表彰が行われました。団長賞とは、今大会で金メダルを獲得した選手・チームを称える目的で実施されるものです。今回は金メダルを獲得した選手・チームを代表し、空手男子形で金メダルを獲得した喜友名諒選手が登壇。福井団長から団長賞が授与されました。
続いて、東京2020大会に出場した選手たちを支えた監督、コーチ、スタッフ、また大会運営を支えたボランティアの方たちを写真で紹介。福井団長は「ボランティアの方々のおかげで、我々日本代表選手団は素晴らしい環境で戦えました。本当に助けていただきました。ありがとうございました」と御礼のメッセージを述べました。そして、選手たちが東京2020大会の思い出を振り返りながら感想を述べました。
最初に喜友名選手は「私たち選手が無事にオリンピックの舞台に立てたことは、本当に周りの支えがなければなかったと思いますので、この舞台に立てたことに感謝しています。そして、このような状況ですが、私たち日本代表選手団、そして日本だけではなくて、世界の選手たちがスポーツの力を通して、日本中、世界中に元気を届けることができたと思います。オリンピックが開催されて良かったと、心から思っています」と感謝のコメント。
日本代表選手団の男子最年少14歳で7位入賞を果たした玉井陸斗選手(水泳/飛込)も「今よりもっと強くなって、オリンピックで表彰台に立てるようにこれからも頑張っていきたいと思います」と誓うとともに、「コロナ禍の中で大会が開催されるかどうかも分からない中、たくさんの方たちのご尽力をいただき、無事に開催することができて、本当に感謝しかありません」と大会開催への感謝の言葉を述べました。また、福井団長から選手村での交流について尋ねられた玉井選手は「僕はまだあまり英語ができないのですが、海外の選手たちとバッヂの交換やジェスチャーなどで色々な交流ができたのではないかと思います」と、オリンピックならではの体験を語りました。
続いて、銀メダルを獲得したバスケットボール女子の髙田真希選手が、試合直後の移動バスの中から解団式にオンラインで参加。「今大会は本当に楽しかったです。目標としていた金メダルには届かなかったですけど、バスケットボール界初のメダル獲得を誇らしく思います」と笑顔。今大会の躍進について「チームの雰囲気はすごく良かったですし、何よりも日々の練習がきつすぎて試合の方が楽だったので、それくらいの自信を持って今大会に臨みました。チーム全員が金メダルを目標にやってこられたことがここまでできた要因だと思いますし、チームみんながこのチームを好きであるように、私も本当にこのチームが大好きです」と振り返りました。
また、東京2020大会の勢いを、半年後に開催される北京冬季オリンピックに引き継いでいきたいという思いから、冬季競技の選手たちも解団式に参加。髙木美帆選手(スケート/スピードスケート)は「毎日テレビの前で手に汗握りながら応援させていただきました。本当に皆さんの試合一つひとつが、自分の心にパワーを与えてくださって、また次の日から頑張ろうと毎日思いました。皆さんの頑張りを北京につなげられるように、次は私たちが頑張る番だと思っているので、しっかり日々精進していきたいと思います」、渡部暁斗選手(スキー/ノルディック複合)は「本当に毎日いい刺激をいただいていました。トレーニングにもいつも以上にやる気が出て、皆さんからもらったエネルギーをパワーに変えて、北京オリンピックでは僕も金メダルを獲得できるように頑張りたいと思います」、鬼塚雅選手(スキー/スノーボード)は「東京オリンピックに出場した日本の選手、世界の選手が勇気や感動を届けているのを見て、私自身も勇気や感動を与えてもらいました。私も引き継いでいけるように、これから北京オリンピックに向けて頑張っていきたいなと思います」と、東京2020大会に出場した選手に向けてメッセージを送りました。
そして、冬季競技選手からのメッセージの最後に、平昌オリンピックでは日本代表選手団の主将を務めた小平奈緒選手(スケート/スピードスケート)が「日々、皆さんの躍動する姿を見ながら、私たちも心を震わせて日々のトレーニングに励むことができました。東京オリンピックで皆さんからいただいたエネルギーをさらに大きなエネルギーに変えて、私たちの舞台に乗せていきたいと思っています。このたびは本当にお疲れ様でした」と、労いの言葉を述べるとともに、気持ちを新たに北京冬季オリンピックへの意気込みを語りました。
次に、尾縣総監督が今大会を振り返り「皆さんがひたむきに競技に取り組む姿には本当に感動しました。思ったような結果を残せなかった選手もいると思いますが、そこに至るプロセスは本当に素晴らしかったです。胸を張ってください。皆さんの活躍は、国民の皆さんに希望や元気、そして言葉では表現できないような大きなものを届けられたと思います。多くの人たちの心にオリンピックを刻むことができ、スポーツの魅力、価値を発信できたと思います」と総括。北京冬季オリンピックに向けても「しっかりとバトンは受け継がれましたと感じております。冬季競技の皆さん、ぜひ頑張ってください」とエールを送りました。そして、大会開催に尽力した方たち、選手を支えてくれた全ての方々に感謝の言葉を述べて締めくくりました。
最後に、福井団長が第32回オリンピック競技大会(2020/東京)日本代表選手団の解団を宣言。エンドロール映像では、ゆずの“TEAM JAPAN公式応援ソング”「ゴールテープ」に乗せて、東京2020大会の各競技写真とともに出場全選手の名前が紹介されました。
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