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第23回オリンピック競技大会(2018/平昌)

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【平昌リポート】競技会場への“玄関口” 平昌・珍富・江陵、3つの駅のおもてなし

カテゴリ:オリンピック
2018.02.24
【平昌リポート】競技会場への“玄関口” 平昌・珍富・江陵、3つの駅のおもてなし
江陵駅前のオリンピック・シンボルは、人気のフォトスポットだ
【平昌リポート】競技会場への“玄関口” 平昌・珍富・江陵、3つの駅のおもてなし
珍富駅に用意された外国語パンフレット

 間もなく閉幕を迎える平昌オリンピックでは、3つの駅が国内外から訪れる来場者の玄関口となりました。雪上競技を行う山間部にある「平昌駅」と「珍富駅」、そして氷上競技会場が集まる沿岸地域にある「江陵駅」です。
 4年に1度の祭典で観客を迎えた3つの駅の様子をお伝えします。

■平昌オリンピックプラザの玄関「珍富駅」

 韓国の高速鉄道KTXで、ソウルから約1時間40分の距離にある「珍富(ジンブ)駅」。平昌オリンピックの開・閉会式会場である平昌オリンピックプラザや、スキー競技やそり競技、スノーボード種目の一部など、多くの雪上競技会場への最寄り駅です。
 ボランティアガイドによると、「ここにはアメリカ、イギリス、ドイツ、オーストリア……さまざまな国の方が利用します」。多くの人が利用するだけに、通訳ガイドは英語、スペイン語、日本語ができるスタッフがおり、パンフレットは英語、中国語、日本語、そして韓国語のものが用意されています。


【平昌リポート】競技会場への“玄関口” 平昌・珍富・江陵、3つの駅のおもてなし
平昌駅では韓国の伝統的な楽器を体験できるコーナーも

■今大会の開催地名がついた「平昌駅」

 珍富駅からKTXで10分程の位置にあるのが、大会名と同じ地域名が付いた「平昌駅」です。この平昌駅はスキー・フリースタイルやスノーボードが行われるフェニックススノーパークの最寄り駅で、日本からの観客も多く利用しています。主には英語、中国語、日本語のガイドが訪問者たちを手助けします。
 駅周辺には田園風景が広がり、近郊にはソウル大学の広大な施設もあるなど、自然環境が豊かなこの場所。派手な装飾は少ないものの、韓国の伝統的な楽器や、バイアスロンのVR体験コーナーがあり、オリンピックの空気感を演出しています。


【平昌リポート】競技会場への“玄関口” 平昌・珍富・江陵、3つの駅のおもてなし
利用者が多い江陵駅
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江陵駅近くのフェスティバルパークでは、無料のショーイベントが楽しめる

■氷上競技の中心地「江陵駅」

 3つ目に紹介するのは、氷上競技会場が集まる「江陵(カンヌン)駅」です。山間部にある平昌駅と珍富駅とは、KTXで30分程離れた沿岸地域にあります。行き交う人の多い江陵駅には、オリンピック関連の装飾が窓に、柱にと目立ちます。駅前のオリンピック・シンボル前では、記念撮影をするための行列ができていました。
 
 駅前の横断歩道を渡った場所にあるフェスティバルパークでは、「Art on Stage」というショーイベントが開かれていました。ここではオリンピック・パラリンピック開催期間を中心に毎日、1日4〜5回ほどイベントが行われます。国内外の伝統的な踊りや音楽、バンドによるライブや、お笑いショーなど多種多様なステージが観客を楽しませています。


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東京農業大への留学経験があるアン・ジユさん(右から2人目)。東京2020大会では「日本で働きたいです!」と熱望

 ステージ入口で案内をするアン・ジユさんは、「本当にいろいろなショーをやっています。もっと多くの方に見に来てほしいですね」とアートでオリンピック・パラリンピックムードを盛り上げる、このイベントをPR。オリンピックについては「毎日、SNSやメールで話題にしています! (スケルトン男子金メダルの韓国選手)ユン・ソンビン選手が気になります」と、友人たちとの間で話題になっている注目選手を教えてくれました。

 会場内にはこの他に、韓国茶の試飲コーナー、韓国食材などの販売所、そして日本の「鳥取県・長野県・富山県」のPRブースも。この3県と、江陵駅がある江原道(カンウォンド)地域とは、姉妹都市や友好都市として関係が深いそう。PR担当としてブースに立つ陸徳子さんは、普段は鳥取県で韓国語を教えています。「長い関係があるから、3県のことを知っている方が多く訪れます」と来場者からの関心を実感。平昌オリンピック、パラリンピックを契機にしたこのイベントで、より互いの関係が深まるよう来場者にあらためて3県をアピールしています。

 場所や特色が少しずつ違う珍富駅、平昌駅、江陵駅ですが、それぞれの形で観客たちを出迎えていました。


【平昌リポート】競技会場への“玄関口” 平昌・珍富・江陵、3つの駅のおもてなし
パク・シウンさん(右端)ら、珍富駅のボランティアのみなさん
【平昌リポート】競技会場への“玄関口” 平昌・珍富・江陵、3つの駅のおもてなし
鳥取県、富山県、長野県のPRブースで案内をする陸徳子さん(左)とキム・ジョンミンさん

■駅を中心に――オリンピックを支える人々の声

 珍富駅で競技場への交通ルート案内などをしているパク・シウンさんやみなさんは、オリンピックのボランティアをする事の貴重さを感じています。
 パクさんは「(平昌オリンピックの開催が決まった事で)中学生の頃からやってみたいと思っていました」と、ボランティア応募のきっかけを話します。同じくボランティアをする学生も「韓国で行われる大きな大会なので、参加したいと思いました。たくさんの人に会えて、いい経験になっています」と、充実感をにじませました。

 また、平昌駅で日本語ボランティアガイドを務めるパク・ジウンさんはソウル出身。学生、社会人と10年の在日経験を経て、現在はこの地域で農業を営んでいます。ここでは、交通案内の他にも「近くに喫茶店はありますか?」「山登りができる場所はありますか?」など、競技以外の事も質問されるそう。駅以外でも案内をする事があり「僕は“おせっかい”なのかもしれません」と笑います。
 数々の質問を受けながら感じるのは、ボランティアスタッフへの事前講習や教育の大切さです。案内をするボランティアは全国から集っているため、必ずしも地域の情報に詳しいわけではありません。より良い案内をするためには、ボランティアが地域の事を知る機会も必要だと感じています。
「みんな一生懸命やっていますが、もっと準備ができたら良かったなと思います。多くの海外の人が訪れるので、世界の国の文化や礼儀、そういう事を事前に知っておけるとより良いと思いますね」
 国内外からの訪問者にとって、気持ちの良いお出迎えをしたい。地域の玄関口となる駅だからこそ、より感じる事なのかもしれません。

 江陵駅のイベント会場にある「鳥取県・長野県・富山県」PRブースでガイドをするキム・ジョンミンさんは18歳。高校を卒業したばかりで、3月の大学入学までの間、このブースで案内役を務めます。「いろいろな人と出会えて、やって良かったなと思います」。オリンピックについては、「開幕前よりも、今はもっと『みんなで成功させたい』という空気になった気がします」と、前向きな空気を感じていました。

 駅を行き来する人々であふれた、17日間にわたる大会も間もなく閉幕。オリンピックの玄関口となった駅と周囲の人々が、最後まで訪問者たちをサポートし続けます。









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