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第30回オリンピック競技大会(2012/ロンドン)

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【総括記者会見】上村団長「過去最高数のメダル獲得を喜びたい」

カテゴリ:オリンピック
2012.08.12
【総括記者会見】上村団長「過去最高数のメダル獲得を喜びたい」
日本代表選手団本部総括会見に臨む上村団長

 ロンドンオリンピック日本代表選手団本部は12日、ロンドン市内オリンピックパークのメーンプレスセンターで総括記者会見を行い、上村春樹団長、橋本聖子副団長、塚原光男総監督が今大会の日本代表選手団の戦いについて語りました。
 以下、記者会見のコメント要旨。

■上村春樹団長
 まだロンドンオリンピックの日本代表の戦いは続いてますが、閉幕の日を迎えましたので、選手団として振り返り、総括します。今大会はどの会場も満員で素晴らしい熱気に包まれていました。日本代表選手団は文字通り、最高の環境で試合ができたと思います。選手団として無事に競技ができ、また立派な競技環境を整えていただいた組織委員会にまずは御礼申し上げます。

 獲得メダルは男子レスリング(米満達弘選手)が決勝に進出したため、38個のメダル獲得となりました。昨日までのランキングでは世界第6位です。一方、金メダルは目標とした世界第5位、15個の獲得を目指しましたが、残念ながら昨日までで6個の金メダルとなっています(最終的に金メダルは7個)。しかし、過去最高数のメダルを獲得したことは素直に喜びたいと思っています。すべての選手の健闘に心から敬意を表します。

 日本代表選手団は開会式の翌日からメダルラッシュを続け、毎日メダルを取ってくれました。このような成績は国民の皆さんをはじめ、多くの関係者の支援と声援がなければ達成できませんでした。現地まで応援に来ていただいた皆さん、日本でテレビの前で深夜まで観戦、声援していただいた日本国民の皆さん、そして日ごろからアスリートを支えていただいている皆さんに、心から感謝を申し上げます。

 競技について振り返ると、前半戦はウエイトリフティング女子が初めてメダルを獲得し、競泳チームは戦後最高のメダル数11個を取ってくれました。アーチェリー女子も初のメダルに輝き、バドミントンと卓球は競技として初めてのメダルを獲得しました。後半戦ではレスリング女子が金メダル3個、そのうち2人は3連覇という偉業を成し遂げてくれました。昨夜はボクシング男子で48年ぶり桜井(孝雄)さん以来となる金メダルを獲得しました。チーム競技もよく頑張ってくれて、バレーボール女子は韓国戦を制して銅メダル、女子サッカーは初の銀メダルを獲得して盛り上がったと思います。

 選手は世界の強豪たちとよく戦い、友情を結び、日本の元気を世界に示してくれました。日本国民の皆さんに元気と感動をお送りできたのではないかと確信しています。現段階で6個(最終的に7個)の金メダル、38個のメダル総数は今までにないことです。これはスタッフ、選手、競技団体の努力が結実したものだと思います。

 その一方で、金メダルが目標に達しなかったことは真摯に受け止めて、競技団体と検証を行って、次の強化に確実につなげていかなければならないと思っています。金メダルを目指したからこそ、こだわってきたからこそ、このメダル数が取れたと思います。今後もあくまで金メダルにこだわって挑戦していきます。毎日、新聞やテレビ等で報道していただいたおかげで、子供たちがスポーツをやるきっかけとなったり、若い選手たちが世界を目指す気持ちになってくれればと思います。そうなることを期待しています。


【総括記者会見】上村団長「過去最高数のメダル獲得を喜びたい」
女性アスリートの活躍、そして被災地に元気を届けられたことを喜ぶ橋本副団長

■橋本聖子副団長
 途切れることなく、メダルを獲得し続けることができました。これは日本の絆、力が表れたのではないかと思っています。まだ競技が行われているので、金メダルの数は最終的に決まっていませんが、現段階では6個(最終的に7個)の金メダルのうち4つは女子選手が獲得しました。このロンドンオリンピックにおいては、ジェンダーイコールにふさわしい結果を残すことができたと思っています。私自身も女性スポーツの環境整備に力を尽くしてきましたので、選手に大変感謝しています。

 特に今回はダブルス、チーム競技の活躍が目立ちました。日本ならではの心のつながり、結束力が結実したのではないかと評価しています。3.11の震災では選手が自ら被災地に行って、子供たちのスポーツの支援やあらゆる努力を続けてきました。それぞれのつながりの中で、選手が一生懸命頑張る姿を届けることによって、被災地の子供たちに元気を出してもらいました。逆に、被災地の子供たちが選手に対して大きなメッセージを発信してくれたという、素晴らしい友情が選手の支えになり、持っている力以上のものを発揮することができました。まさに絆を表すことができたと大変うれしく思っています。

 また被災地から20名の子供たちが応援に来てくれました。中村真衣さん(2000年シドニーオリンピック競泳メダリスト)が団長となって、それぞれの競技を見ました。最後はなでしこジャパン(サッカー日本女子代表)が勝って銀メダル以上を確定させた準決勝の素晴らしい試合を、ゴールのすぐ後ろで見ることがきて大変感激しました。被災地の子供たちにとっても大きなお土産になりました。

 日本選手団の活躍の背景には、マルチサポートハウス、北京オリンピックの前にできたナショナルトレーニングセンターなどの貢献があると思います。これから情報戦略部門がそれぞれの国のサポートのあり方、日ごろからの強化を調べて持ち帰って精査します。

 選手の強化・育成をやっていく上では、国がスポーツにどれだけの予算をかけられるかが大きく関係してきます。確かに言えることは、日本はほかの国に比べて一人あたりのスポーツに懸ける予算がまだまだ少ないです。それを考えると、今回の日本のメダル獲得率は世界一に匹敵するのではないかと思っています。日本を元気にする、あるいは生活の向上に向けてスポーツが大きな役割を果たしていると考えると、国は責務として、今後もっとスポーツの振興に力を入れていく必要があると思っています。

 過去のメダル獲得数を上回ったことで、日本に発信するものが多かったと感じています。この大きな流れが、2020年のオリンピック・パラリンピック東京招致に向けて大きな力になると思います。そして私たちの戦いはこれからパラリンピックの場へとつながっていきます。私たちの思いが次のパラリンピックの選手たちの活躍に結びついていくことを願っています。


【総括記者会見】上村団長「過去最高数のメダル獲得を喜びたい」
さらなる選手団強化への決意を語る塚原総監督

■塚原光男総監督
 現時点では38個のメダルを獲得できました。総メダル数は13競技での獲得となりました。この数字はアテネの10、北京の8を上回り、日本代表選手団としては過去最高です。今回26競技のうち24競技に参加し、半数以上の競技でメダルを獲得したことは大変好成績であり、意味があると考えています。メダル獲得総数とメダル獲得競技数において、良い結果を収められたことは大変な成果であります。これをさらに向上させる必要があります。

 1位から8位までの入賞者数は現時点で78です。これもアテネ、北京の77を越えています。立派な結果であると思います。金メダル獲得15個を目指す目標は達成できませんでしたが、今後はメダルを狙えるアスリートの層をさらに厚くすることが、大変重要と考えています。金メダルを獲得する戦いは非常に厳しくなってくると思います。さらに日本の育成や強化拠点の整備など、総合的に進めていくことが重要です。金メダルを確実に取れる選手、そんなアスリートを育てるために、各国の動向を把握しながら抜本的な改革を進めていきたいと思います。

 オリンピックの舞台で世界が認める強く、美しいアスリートを輩出することが、人類の発展につながると思いますし、また日本の元気、未来につながることを明らかにしたと確信しました。その思いを形にできるように、さらに各競技団体を核として、日本がチームジャパン、オールジャパンとして一丸となって、さらなる強化に取り組んでいきたいと思います。


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