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2022.02.06 オリンピック

【メダリスト会見】スキー・フリースタイル男子モーグルの堀島選手「自分の理想を勝ちとっていきたい」

【メダリスト会見】スキー・フリースタイル男子モーグルの堀島選手「自分の理想を勝ちとっていきたい」
銅メダルを獲得した堀島行真選手が喜びを語った(写真:アフロスポーツ)
【メダリスト会見】スキー・フリースタイル男子モーグルの堀島選手「自分の理想を勝ちとっていきたい」
見事なエアを披露(写真:フォート・キシモト)

 北京2022冬季大会のスキー・フリースタイル男子モーグルで銅メダルを獲得した堀島行真選手が6日、記者会見に出席し、メダル獲得から一夜明けた心境を語りました。

■「すごくうれしい気持ち、安心して次の4年も頑張れる」

――メダル獲得のお気持ちをお願いします。

 今回、銅メダルを皆さんの応援のおかげでとることができました。また、メディアを通じて日本の方、全世界に届けていただいたことを本当に感謝しています。まずはすごくうれしいという気持ちと、安心してまた次の4年に向けて頑張れるという気持ちが大きいです。


――メダル獲得から一夜明けた現時点での気持ちは?

 昨晩の9時ごろに銅メダルが決定して、帰宅した12時ごろに携帯を見たらたくさんの方からメッセージをいただいたりと、寝ることもなくずっとメッセージを見ていました。ここに来る前に1、2時間くらい寝れて、今朝起きたその瞬間からインタビューを含めすごく楽しい時間になっています。

ーー4年前の雪辱を果たすメダルとなりました。このメダルの価値とこの4年間で得たものは?

 ここぞというところで結果を出す力とか、本当にやるべきこと、選手としてどんな状態で挑むべきかということがしっかりとわかってくるようになったのですが、結果というものは本当に天気のようなもので、昨日も僕はメダルをとれなかったかもしれないですし、そういう状況の中で選手みんなはやっています。その結果に向かうまでの準備を今回明確にできたというのは4年前とは違う、しっかりと準備ができたなと思います。

ーー予選練習の前に地面に寝転がっていましたが、何か理由がありますか?

 張り詰めた空気の中、どうしてもプレッシャーに負けそうになったりプレッシャーを維持し続けて集中し続けるのはなかなか困難なことなので、目をつぶって地面に寝転がって一番リラックスした状態で頭も体も休ませるという思いの中で、そういう行動をしました。

【メダリスト会見】スキー・フリースタイル男子モーグルの堀島選手「自分の理想を勝ちとっていきたい」
「家族の言葉が励みになった」と語った堀島行真選手(写真:アフロスポーツ)

■「次失敗したらどうしようというネガティブな気持ちで毎日過ごしていた」

ーー堀島選手がここまで頑張れた原動力は?

 ずっと小さいころから目指してきたオリンピックの舞台で金メダルをとるというところが原動力として大きいですけど、その舞台で失敗した経験も得て、その失敗のダメージというのはやっぱり大きいなと感じました。この2度目(のオリンピック)に向かう中で、やっぱり次失敗したらどうしようとかネガティブな気持ちが多いなか毎日を過ごして、それでも2度目の今だからこそやるべきことは絶対に前回と同じ失敗をしないようにしたいと思ったし、そういう中で今回の結果を手にすることができたので良かったかなと思います。

ーー次に向けて高めていきたいところは?

 今回優勝者の滑りは、ある程度スピードに乗ったなかできれいなランをしていたので、そういうところが重要になってくるのかなと思うので、スピードのレンジをしっかりと上げることと、エアの難度もきっと今後の4年で上がるだろうし、そうしたところも練習していきたいなと思います。

ーー前回の平昌大会では1つ目のエアでダブルフルツイストにこだわり、今回はお父さんから難度をもうちょっと抑えた方がいいんじゃないかっていうメッセージもありフルツイストで挑みました。ご家族に伝えたいことは?

 いつも的確に勝つために何が必要かとか、自分がやるべき事を結構考えてくれて、でもやっぱり自分の人生は自分で決めたいなというところはあったのが平昌オリンピックで、でも自分で決めたことが失敗につながるのであれば、自分の考えはやっぱり変えないといけないという思いにもなりました。
家族の言葉とか常に気にかけてくれていることに関してすごく感謝していますし、今回メダルという形でお返しできたんじゃないかなと思うと、また家族としても励みになるしすごいうれしい結果になったなと思います。

ーー前回大会では「全てぶっちぎりで勝ちたい」と高みを目指されていたと思います。今回は難度を抑えてエアの高得点を狙って行ったと思いますが、次のオリンピックではどんなチャンピオンの姿を見せたいと思っていますか?

 僕の理想としては平昌の時に描いていたような全てが一番の選手になりたい。それでゴールドメダルが手に入ればうれしいけど、自分がオリンピックに参加してみて、東京オリンピックも見て、パーソナルベストとかワールドレコードとか夏の競技には新記録とかあるんですけど、そういうところも含めて勝っている選手はあまりいない。
その大会、その時点でのオリンピック金メダリストはいるので、まずそういうところを得てから、自分の理想を勝ちとっていきたいと思います。金メダルをとるために必要なことは何かということをこの先も考えながら、今回もしミスがなければ金メダルの可能性もあったんじゃないかなと個人的に思うので、人も時代も変わる中で自分を常に高みにいられるようにしたいなと思います。

ーー今季の次の目標は?

 今季のワールドカップのシングルがラスト一戦で、優勝すれば総合優勝が決まるところなので、もしとれたら総合優勝は初めてなので、しっかりここから休んで、狙っていけるのであれば頑張って狙いたいなと思います。

ーー平昌の原大智選手に続いて、モーグル男子では2つ目のメダルを獲得しました。男子が台頭してきたことについてどう考えていますか?

 平昌で原大智選手のメダルを見たときはどうしても悔しい思いがありましたけど、今回本当に大変な思いをして僕もとったので、とれなかった時の気持ちもわかったしとれた時の気持ちもわかったので、あの時の大智くんは銅メダルに値する滑りをした、それまでの努力が実ったからこそそうなったんだなと今は感じています。
それだけ日本男子が強くなれたのも、今の現コーチである遠藤尚選手が日本チームを引っ張ってくれていて、僕が高校3年生で17歳の時にナショナルチーム入りした時にトップで走り続けてきた尚くんにずっと僕は教わってやってきたので、モーグルに対しての考え方とか取り組み方、取り組む姿勢とか、身近にそういったアスリートがいたのはすごく大きなことで、僕も大智くんも含めたその他後輩の選手たち全員がその頑張りを見て、それを超えるために頑張ってきたと思います。
僕ら2人のメダルもあるし、これから先も強くなるであろう僕ら2人がまた引っ張っていけばその強さは維持できると思うので、これから先の男子モーグルも期待していただけたらなと思います。

ーー昨日4本滑りましたが、最初ネガティブなところから入って、ポジティブになった転機となったランはどこになりますか?

 前回のオリンピックでは、決勝の2本目で失敗をして11位なので、その12人から6人に上るところ、決勝の2本目を成功させたところは、僕としても本当にオリンピックとしては自己ベストのところにたどり着くことができました。ラスト1本というところまで辛かったけど、ここまで来られたという安堵感とかを感じながらラスト1本滑れたので、その決勝2本目からすごく安心したポジティブな気持ちに変わることができました。

ーーレベルが高くなってくる中で、1440(フォーティーンフォーティ)の練習もされていますが?

 現時点での完成度でいったら、4年あれば使えるだけの精度にはなると思います。あとはグラブとかのバリエーションが増えてくると思うのでエアに関しては得点が出せる滑り(ができると思います)。あとはターンも60点までまだあと10点ぐらいのレンジがあるので、そういったところも踏まえて突き詰めていきたいなと思います。

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