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仁川アジア大会


第17回アジア競技大会(2014/仁川)

(8)日本勢が6連覇達成 空手女子の形
広島大会で初代女王となった横山久美

広島大会で初代女王となった横山久美

 空手がアジア大会の正式競技となったのは1994年広島大会だった。期待された日本の金メダル量産に応えて11種目中9種目を制した。女子の形(かた)に出場した29歳の横山久美は大会を通じての金メダル第1号に輝いた。形は実戦形式の組み手と違い、技の切れやスピード、力強さなどを5人の審判が判定する。2人の選手が順番に2〜3分の演技を披露するトーナメント形式で争うが、試合ごとに違う形を行わなくてはいけない。153センチの横山は20年の競技歴に裏打ちされたメリハリの効いた演技勝ち進み、初代女王となった。以降、日本勢が優勝を5大会連続に更新している。

 2代目女王は1998年バンコク大会、2002年釜山大会を連覇した若井敦子だった。97年の世界選手権で初の世界制覇を果たした若井はしなやかさと力強さを兼ね備えた演技でバンコク大会を制すと、31歳で迎えた釜山大会では沖縄遠征で会得した新しい演目で決勝に臨み、マレーシア選手に完勝した。2006年ドーハ大会では神奈川県庁に勤める24歳の諸岡奈央が栄冠を手にした。青山学院大時代に全日本学生選手権を4連覇した諸岡は、若井の引退で訪れたチャンスをものにした。150センチの小柄な体だが、技の切れとスピードで勝負し、金メダルにつなげた。

広州大会を制した宇佐美里香

広州大会を制した宇佐美里香

 前回の広州大会を制したのは、まるで目の前に相手がいるかのような空気をつくり出し、鋭い突きやけりを繰り出した24歳の宇佐美里香。国士舘大在学中に口の中を7針縫うけがを負ったことで組み手をあきらめ、形に専念するようになったが、組み手で培った闘争心を前面に打ち出しての優勝だった。

 仁川大会は関西大在学中の20歳、清水希容が静と動のめりはりの利いた気迫あふれる演武で初戦の準々決勝からの3試合をいずれも5―0で圧勝し、金メダルの歴史をつないだ。(共同)

 
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