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2011年5月

2011/05/31

JOCの就職支援「アスナビ」、朝日健太郎選手が(株)フォーバルに内定

JOCが行っているトップアスリートの就職支援ナビゲーションシステム「アスナビ」を活用し、ビーチバレーボールの朝日健太郎選手が情報通信コンサルタント集団『株式会社フォーバル』に採用内定されたことが5月31日に発表されました。「アスナビ」による内定は5人目で、入社予定日は7月1日となります。

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内定式に出席した朝日選手(左)とフォーバルの大久保秀夫代表取締役会長(写真提供:株式会社フォーバル)

フォーバルは、「アスナビ」の『明日の日本の「スポーツ界」と「社会」を担うトップアスリートを支援する』という趣旨に賛同し、採用を内定。「朝日選手のオリンピック出場の夢を実現するという決してあきらめない心、新しいことに挑戦し世界を舞台に活躍しているスタイルが、『新しいあたりまえ』を創造し続けてきた当社のビジョンやスピリッツに合致していることから、朝日選手が当社の社員として競技に全力を尽くす姿を社員一丸となって応援することで、社員の連帯感がより一層高まり、社員一人一人が刺激を受け更なる成長に繋がる」と期待を寄せています。

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北京オリンピックで日本人初の決勝トーナメント進出を果たした朝日選手(写真:AP/アフロ)

朝日選手は、2002年にオリンピック出場という夢を実現するためにバレーボールからビーチバレーボールに転向し、以後、第一人者として内外で活躍。念願となるオリンピック出場の夢を2008年北京オリンピックで果たし、日本人初の決勝トーナメントに進出(9位)しました。31日に行われた内定式に出席した朝日選手は、「ビーチバレーボール転向以降培った挑戦する気持ち、ベンチャーアスリートとしての精神を評価され、フォーバルの一員として正式に迎え入れていただけた事に感謝します。この経験はアスリートにとってこの上ない支えとなり、これが後進のアスリート達のモデルとなってくれることも願っています。競技引退後も活躍できるよう、ロンドンオリンピック出場を目指しながら、フォーバル社員の皆様と共に前進していきたいと思います」とコメントを発表しました。

「アスナビ」は、JOCゴールドプラン委員会/スポーツ将来構想プロジェクトの「指導者・選手の環境整備ワーキンググループ」を中心に進めてきた就職支援プロジェクト。JOCは今後も、企業と選手の架け橋となるよう「アスナビ」による支援を行っていきます。

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2011/05/27

日本体育協会・日本オリンピック委員会創立100周年記念シンポジウム東京会場への参加を募集

日本体育協会と日本オリンピック委員会(JOC)は、創立100周年を記念して、シンポジウム東京会場を7月15日、グランドプリンスホテル新高輪で開催します。『日本のスポーツ100年「これまで」と「これから」』をテーマに、「これまで」のスポーツ振興に果たしてきた役割や実績などについて総括するとともに、「これから」の歩むべき方向や取り組むべき方策について明らかにします。

つきましては、みなさまのシンポジウムへの参加をお待ちしております。ぜひこの節目に、日本のスポーツ100年について考え、誇れる未来へのあらたな一歩をともに踏み出しましょう。

■平成23年7月15日(金)
シンポジウム開会13:00
特別講演13:15~13:45
基調講演14:00~15:00
パネルディスカッション15:10~17:30
スポーツ宣言採択17:30~18:00

■グランドプリンスホテル新高輪飛天

■申し込みはこちら
【日本体育協会ホームページ】

http://www.japan-sports.or.jp/jasa100th/simpo/index.html#anc03

シンポジウムパンフレットと申込用紙をダウンロードする

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記念シンポジウム第2回となった京都会場の様子

2011/05/24

選手の就職支援「アスナビ」:関東ニュービジネス協議会に対して説明会

JOCが進めているトップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の一環として、ロンドンソチオリンピック を目指す選手6名が、関東ニュービジネス協議会の会員企業25社27名に対して、アスリートの就職の現状を説明し、支援を求めました。

Aflo_jyfp000017 トップアスリートらが就職の現状について説明した(アフロスポーツ)

 

まず、荒木田裕子JOC理事が企業と選手をマッチングさせる事業「アスナビ」について説明。荒木田理事は「企業側はトップアスリートの非凡な才能に注目している一方で、サポートには何千万円もの多額な経費がかかると思い違いをされている現実があります。世界のトップを目指す上での経済的支援や安定した練習環境を確保するためにも、企業の皆様にアスリートの現状を理解していただきたいと思います。3月11日の東日本大震災のあと、アスリート達は『日本はひとつのチーム』とすぐに立ち上がり、募金活動、救援物資の輸送、被災地の見舞いなどを行ってきました。アスリートには、人並み以上に努力し克服し結果を残す力があり、それが社会への発信力、影響力になります。企業の皆様にアスリートの魅力を理解いただき、理想的な雇用関係を結べることを期待しています」とあいさつしました。


さらにJOCキャリアアカデミーの八田茂ディレクターが、アスリートを雇用した場合の具体的な条件や雇用形態ついて話しました。給与、遠征費、用具費、練習施設代、スタッフ給与などさまざまな経費をどこまでカバーするか、正社員・契約社員など、会社側のサポートに様々な選択肢があり得ることを説明し、支援を求めました。


続いて、アスリートの採用を積極的に行っている企業の事例として、株式会社購買戦略研究所の古市勝久代表取締役が登壇。同社では、アスリート特別採用者向けに、フレックスタイム制による一日6時間の就業時間や、給与、研修、福利厚生などの条件を整備し、積極的な採用を実施。すでに従業員120人のうち10人以上がアスリート採用という実績を残しています。


「アスリートはプロ意識があり負けず嫌いです。実験的にアスリートを採用したところ、いい形でビジネスマンとして成長していく素質があるということが分かり、選手の積極的な採用に踏み切りました。アスリート社員でも一切、特別扱いはしておりません。逆に、一般の社員に対しては、労働時間が短いアスリート社員に負けるなよと励ましているくらいです」と、古市代表取締役は、アスリート採用が効果的に機能していることを説明しました。


その後、就職先を探している6名のゲストアスリートが、それぞれの就職状況や練習環境を話しました。


■上山容弘選手(トランポリン)

「僕の強みは2点です。1つは、決めた事をやり続けられることです。トランポリンを始めた小学校1年生の時はオリンピック競技ではなく、メジャーなスポーツに興味はありましたが、トランポリンに集中し努力した結果、世界ランキング1位、世界新記録なども成し遂げることができました。また2つ目は、言葉ではなく身体で伝えることができることです。競技以外に、小学校や演技会などでトランポリンの普及活動も行っています」

Aflo_jyfp000001上山選手

 

■武田奈也選手(フィギュアスケート)

「毎日の練習という努力を続けてきたことで、(07年NHK杯3位など)自分の想像以上の結果を残せることの喜びを感じ、継続する力を身につけることが出来ました。フィギュアスケートは今、メディアに出る機会の多い競技なので、大会等で企業の宣伝にもつなげられると思います。去年は怪我をして悔しい思いをしましたが、来シーズンは世界選手権、四大陸選手権出場を目指し、オリンピックにつなげたいと思います」

Aflo_jyfp000003 武田選手 


■冨田尚弥選手(競泳)

「目標は、今年の世界選手権で金メダルを獲ることで、最終的にはオリンピックでメダルを勝ち取りたいと思っています。今年4月の代表選考会では北島康介選手に勝つことができました。相手が強ければ強いほどワクワクできることが僕の武器です。今は学生ですが、競泳で培ってきたことを発揮できるよう、就職したら頑張りたいと思います。競技成績を上げて企業広告をするのはもちろん、社内イベントなどにも参加し、お役に立ちたいと思います」

Aflo_jyfp000005 冨田選手 


■附田雄剛選手(フリースタイルモーグル)

「先月まで福島の企業に11年間所属してきましたが、今回の東日本大震災でスキー部の活動が中止になり、この説明会に参加させていただきました。僕の目標は、オリンピックでメダルを獲ることと、子供達にスキーを指導することです。国際大会で選手が活躍し競技を知ってもらい、また多くの子供たちにスキーを普及することがスキー業界のために必要です。それが僕のような年長者の役割だと考えています。メダルという大きな目標のためには、子供達への指導や模範的な選手として行動するなど小さな目標を立てて達成していくことが大切です。新たに支援していただける企業とともに、次のオリンピックでのメダル獲得を目指したいと思っています」

Aflo_jyfp000008_2 附田選手


■斯波正樹選手(スノーボードアルペン)

「高校卒業後、スノーボード先進国のカナダに留学し、現地でアルバイトをしながらトレーニングを続けてきました。お金のかからない英語学習法を自分で考案し、選手やコーチ、バイト先でコミュニケーションが取れるよう工夫しました。まずフリーペーパーを2部持ち帰り、1つには訳を書き込んで丸ごと覚え、もう1部の英語だけを読むという方法です。またヒアリングは、ニュース番組をパソコンにダウンロードし、音速を変えられる機能を使って何倍速もの速度で聞いてから速度を戻し確実に聞き取る、という方法です。まずはオリンピックという目標に向かって精進していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします」

Aflo_jyfp000013 斯波選手


■杉本宏樹選手(トライアスロン)

「もともとは競泳をしており、大学卒業後にトライアスロンを始めました。トライアスロンを通じて学んだことは、すべて自分の心次第ということです。トライアスロンは、自然を相手に行う競技ですが、水温が低かったり、道がでこぼこだったりしても、文句を言っても何の役にもたちません。ありのままを受け入れ、それをプラスに考えることが競技のプラスになります。2008年まで実業団に所属していましたが、恵まれた環境で練習出来なくなってからも、それを受け入れて、心を前向きにして練習に取り組むようにしています」

Aflo_jyfp000014 杉本選手


JOCでは今後も、一人でも多くの選手と一社でも多くの企業が、双方にとってプラスになる雇用を実現させられるよう、「アスナビ」による支援を行っていきます

(写真提供:アフロスポーツ)

2011/05/09

日本水泳連盟がIOC「スポーツと環境賞」を受賞

環境に配慮したスポーツ団体などの取り組みに対して贈られるIOCの「スポーツと環境賞」に日本水泳連盟が選ばれ、4月30日から5月2日にドーハで行われた「第9回IOCスポーツと環境世界会議」で表彰されました。授賞式には、日本水泳連盟の佐野和夫会長、水野正人IOCスポーツと環境委員板橋一太JOCスポーツ環境専門部会部会長が出席。ジャック・ロゲIOC会長は「我々は、スポーツが世界を元気付ける大きな力になり得ることをしっかりと受け止め、スポーツを地球の恩恵を高めていくツールにしていく義務があります。今回の受賞者はみな、このコンセプトを理解し、表彰にふさわしい方々です」と活動を賞賛しました。


同賞は、アジア、アフリカ、アメリカ、ヨーロッパ、オセアニアの各大陸ごとに1団体ずつ送られ、2009年以来二度目の表彰となります。今回は、各NOCが推薦した34カ国43の推薦団体から、5団体が選ばれました。受賞団体は次の通り。

 

■アフリカ:FIFAワールドカップ組織委員会

■アジア:日本水泳連盟

■アメリカ:第9回南米ゲームズ(コロンビア・メデリン)

■ヨーロッパ:デンマークオリンピック委員会・デンマーク体育協会

■オセアニア:マーシャル諸島オリンピック委員会

 

日本水泳連盟は、関係者やメディアに対して紙で配布していた大会の公式記録を、ホームページでリアルタイムに公開することで紙の使用量を削減。そのほか会議での配布資料をせずにスクリーンで表示するなどの取り組みで、年間約200万枚、植林木約150本分の紙の使用を削減するなどの持続的な活動が評価され、受賞にいたりました。

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パル・シュミットIOCスポーツと環境委員会委員長(左)から表彰を受ける佐野会長

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表彰を受けた各国の代表者とロゲ会長ら


■板橋一太JOCスポーツ環境専門部会部会長のインタビュー記事が掲載されました

 

 itabashi.pdfをダウンロード


(日本語訳)

板橋一太・日本オリンピック委員会スポーツ環境専門部会長インタビュー記事

「自然への揺ぎない愛」

 

日本人は自然を愛する国民として知られています。「日出ずる国」として紹介されることもあるその国名にさえも、その意味が込められています。近年、地震や津波を含む多くの自然災害に見舞われているにもかかわらず、彼らの地球への愛が揺るがない理由の一つはここにあるのかもしれません。

板橋一太・日本オリンピック委員会スポーツ環境専門部会長は、スポーツと環境世界会議(WCSE)のような会議は、自然について人々が学ぶ一助になると考えています。

 

「私達、日本人は、母なる自然を愛しています。それこそが、私達が度重なる災害から常にいち早く立ち直ることのできた理由の一つでもあるのかもしれません。世界中の人々が、地球に敬意を払い、大事に扱うことの重要性を理解しなければなりません。間接的だけれども、WCSEのような会議は、人々の自然についての意識を高めるのに役立ちます。スポーツとスポーツ関係者は、このような考えの普及に向けて力になれるでしょう」と話しました。

 

「地球温暖化や気候変動は、今日、世界が直面している2つの大きな問題です。もしこれらが見過ごされれば、未来の世代は深刻な脅威にさらされる可能性があります」と締めくくりました。


2011/05/06

東日本大震災支援:支援物資のご提供ありがとうございました

東日本大震災の被災地を支援しようと、JOCが日本全国のスポーツ関係者に呼びかけていた支援物資の受付けは、4月末日をもって終了いたしました。みなさまのご好意により、1万点を超えるジャージや毛布、運動靴などの支援物資をご提供いただくことができました。誠にありがとうございます。

 

JOCでは4月8日、支援物資のうちウィンドブレーカーや毛布などの防寒具になるもの1万426点を最優先で、陸前高田市に発送しました。皆様からの心からの支援に感謝するとともに、被災地の方々の一日も早い復興とご健康を祈念いたします。