選手強化

スポーツ科学基金(アクエリアス基金)

2008年度 助成スポーツ科学基金 研究報告概要

ジュニア選手を対象とした栄養教育プログラム作成に関する研究

研究者:高崎健康福祉大学 健康栄養学科 准教授 木村典代
共同研究者:松島佳子、柳沢香絵、小澤礼子、久木留毅

アスリートのコンディショニングには、食事は必要不可欠であるが、トップレベルになるほど自己による調整力が要求される。自己調整能力を養うためには、ジュニア期からの栄養教育が重要となる。現在、各競技団体において、ジュニア選手を対象とした様々な栄養教育が実施されるようになってきたが、その効果や手法の妥当性についてのエビデンスはまだ十分とは言えない。

本研究では、各競技で必要とされる共通したジュニア選手の食事上の課題とその課題達成をめざした栄養教育内容を抽出し、ジュニア期における効率的な栄養教育プログラムを作成することを目的とした。

対象としたジュニアアスリートは、レスリング(11-14歳)、卓球(13-14歳)、セーリング(15-19歳)、和歌山県のタレント発掘事業の対象者(10-11歳)であった。それぞれの団体で実施している共通した一般的指導内容は、通常トレーニング期における食事の整え方の基本(主食、主菜、副菜、乳製品、果物を揃えること)、食事の量について、間食の内容と摂取タイミングであった。レスリングのジュニア選手を対象とした将来の体重調整(減量)に関る内容、セーリングにおける暑熱対策、和歌山県のタレント発掘事業以外の3団体における試合前の食事・栄養補給に関しては、競技特性を反映した特有の教育内容であった。将来のジュニア世代からの代表合宿や海外での食事を想定したビュッフェ形式による食事選択実習やグループワークについては、教育効果および食意識の向上にもつながる可能性が高いと推察されたことから、共通プログラムには必須と考えられた。これらの食指導・栄養教育を遂行していく上で、本研究にて作成した栄養指導教材(ランチボックス等)は有効に活用できると思われる。

本研究によって作成されたジュニア選手共通の栄養教育プログラムと教育教材は、今後、管理栄養士が在籍していない競技団体においても、栄養・食事指導を実施する上で有効となるだろう。


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