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2022.03.09 選手強化

6名が新たな門出 令和3年度JOCエリートアカデミー修了式

6名が新たな門出 令和3年度JOCエリートアカデミー修了式
令和3年度JOCエリートアカデミー修了式が行われた(写真:アフロスポーツ)
6名が新たな門出 令和3年度JOCエリートアカデミー修了式
岩渕健輔JOC理事(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は3月6日、味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で「令和3年度JOCエリートアカデミー修了式」を開催しました。JOCエリートアカデミーは、将来オリンピックをはじめとする国際競技大会で活躍できる選手の育成を目標に開校し、今年度で14年目。各競技団体から推薦された有望なジュニア選手を集め、味の素トレセンを拠点にして集中的な指導を行っており、令和3年度は6競技26名の選手が所属しています。

 今年度は4競技6名が修了を迎えました。式には修了生をはじめ、その家族や関係者、エリートアカデミー在校生らが参加。中森康弘JOC強化第二部部⻑による開式挨拶に続き、世界での活躍を目指して4月から次のステップへ向かう修了生たちは、温かな拍手で迎えられながら会場に入場しました。

 国歌演奏の後、主催者を代表して岩渕健輔JOC理事が祝辞の挨拶に立ち、「長い間エリートアカデミーで過ごす中で、時にはうまくいかないこともあったと思いますが、いろいろな方のサポートで今日を迎えられたと思います」と修了生を祝福。そして、東京2020大会におけるエリートアカデミー修了生の活躍にも触れ、「『人間力なくして競技力向上なし』の言葉を何度も胸に刻み、JOCエリートアカデミーで学んだこと、気づいたことを多くの場面で発揮してください。これから先の皆さんの活躍を心より期待しています」と激励の言葉を送りました。

6名が新たな門出 令和3年度JOCエリートアカデミー修了式
⽇本スポーツ振興センターハイパフォーマンススポーツセンターの勝⽥隆センター長(写真:アフロスポーツ)
6名が新たな門出 令和3年度JOCエリートアカデミー修了式
在校生を代表して井上幸乃さんが送別の言葉(写真:アフロスポーツ)

 続いて、来賓代表として独⽴⾏政法⼈⽇本スポーツ振興センターハイパフォーマンススポーツセンターの勝⽥隆センター長が挨拶。「選手の皆さんが最高のパフォーマンスを発揮するために、応援するだけでなく支える立場で皆さんに関われたことに感謝で胸がいっぱいです。皆さんが試合だけではなく、さまざまな場面でしっかりとしたパフォーマンスを発揮してくれることを信じています」と祝辞を述べ、エールを送りました。

 岩渕JOC理事が修了生5名に修了証を授与したのち、JOCエリートアカデミー在校生を代表して井上幸乃さん(ボート)が登壇。卒業生一人ひとりに向けて、一緒に過ごした日々の思い出や感謝の言葉を語ると、「もっと先輩たちと一緒に過ごして、いろいろなことを教えていただきたかったですが、これからは私たちがJOCエリートアカデミーを引っ張っていきます。先輩たちの素晴らしい伝統を今度は後輩たちに引き継げるよう日々精進していきます。今日まで本当にありがとうございました」と送別の言葉を述べました。

6名が新たな門出 令和3年度JOCエリートアカデミー修了式
髙橋海大くん(写真:アフロスポーツ)

 次に修了生が1人ずつ決意表明を行い、JOCエリートアカデミーで過ごした日々を振り返りながら、お世話になった方への感謝と新たな道へと進む意気込みを語りました。

■髙橋海大(たかはし・こうた)
競技:レスリング
学校:帝京⾼等学校
進路:⽇本体育⼤学体育学部
主な競技成績:2021年第68回全国⾼等学校選⼿権⼤会 65㎏級優勝など

「5年前この場所に立ち、手足が震えながら決意表明したことを覚えています。当時は慣れない生活ときつい練習の毎日に必死になって食らいついていました。特にコロナが蔓延し始めたこの2年間は私にとって、とても苦しい時間でした。しかし、そんな毎日だったからこそ私を支えてくれる人の多さや大切さに気付くことができ、たくさんの人に支えられて今の私がいます。4月からは日本体育大学に進学し、オリンピックで優勝という目標に向かって練習していきます。練習ができるありがたさや、自分を支えてくれる人への感謝の気持ちを忘れずにこれからも精進していきたいと思います。5年間本当にありがとうございました」

■坂本由宇(さかもと・ゆう)
競技:レスリング
学校:帝京⾼等学校
進路:神奈川大学経営学部
主な競技成績:2021年明治杯全⽇本選抜選⼿権⼤会 50㎏級3位など

「私は中学3年生の時にエリートアカデミーに入校し、約4年間ここで過ごしてきました。私にとってこの4年間は大変で、苦しいものでした。しかし、それを乗り越えることで多くの学びを得ることができた4年間でもありました。私が乗り越えられることができたのは、たくさんの人に支えられ、素晴らしい仲間に恵まれたからだと思います。私が一番学んだことは、人間力についてです。自分を客観視し、自分の意見を持ちながら相手を尊重すること、その大切さを知りました。新しい環境でも、ここで学んだことを生かし、人とのつながりを大切にしながら、人間力、競技力ともにさらに向上させていきたいと思います」

※体調不良のため、オンライン参加

6名が新たな門出 令和3年度JOCエリートアカデミー修了式
坪颯登くん(写真:アフロスポーツ)
6名が新たな門出 令和3年度JOCエリートアカデミー修了式
瀬川咲新さん(写真:アフロスポーツ)

■坪颯登(つぼ・はやと)
競技:フェンシング
学校:帝京⾼等学校
進路:⽇本体育⼤学体育学部
主な競技成績:2020年第28回JOCジュニアオリンピックカップ⼤会 優勝など

「JOCエリートアカデミーに入校し、当初は初めてのことばかりで失敗してしまうことが多々ありました。時には嬉しく、時には辛い思いをたくさんしました。けががとても多く、もうだめだ、と思うこともありました。ですが、このような時に支えてくれたのは同期やコーチ、そして仲間の存在でした。たくさんの仲間がいたから、辛い時こそ一緒になって乗り越え、けがにも負けずさまざまな競技成績を残すことができました。4月からは日本体育大学に進みます。オリンピックを目指し頑張っていきます。4年間本当にありがとうございました」

■瀬川咲新(せがわ・さにい)
競技:ボート
学校:成⽴学園⾼等学校
進路:⽴命館⼤学スポーツ健康科学部
主な競技成績:2021年第99回全⽇本選⼿権⼤会 ⼥⼦ダブルスカル3位など

「3年間を振り返ると楽しい思い出とともに辛い思い出がたくさん浮かんできます。特にこの1年は心もボロボロで、自分がここにいていいのか何度も自分自身に問いかけました。辛い時には話を聞いてくれる両親や寮生活を共にしてきた仲間、たくさんの支えがあって今私はここにいます。これから先、支えてくれた皆さんに恩返しができるように精進していきます。私はJOCエリートアカデミーで自分を理解することの大切さを学びました。4月からは立命館大学スポーツ健康科学部に進みます。どんなことがあっても、ここでの学びを生かし、オリンピックを目指して頑張ります。本当に3年間ありがとうございました」

6名が新たな門出 令和3年度JOCエリートアカデミー修了式
伊藤魁晟くん(写真:アフロスポーツ)
6名が新たな門出 令和3年度JOCエリートアカデミー修了式
渋⾕樹⾥さん(写真:アフロスポーツ)

■伊藤魁晟(いとう・かいせい)
競技:アーチェリー
学校:都⽴⾜⽴新⽥⾼等学校
進路:⽇本体育⼤学体育学部
主な競技成績:2021年令和3年度全国⾼等学校総合体育⼤会 優勝など

「ここで過ごした4年間を思い返すと本当に長かったと思います。2年目から思うような結果を出すことができず、悩み苦しんだ4年間でした。そんな中で感じたのはたくさんの仲間の大切さです。結果を出し、背中で追いついてこいと言ってくれる先輩たち、苦しい時、辛い時に何度も助けてくれた同期、背中を見て頑張り続けてくれる後輩たち、皆がいたからここに立つことができています。また、最後まで支えてくれた監督、コーチには感謝しかありません。4月からは日本体育大学に進学します。2024年パリオリンピックに向かって自分に満足することなく、日々努力していきたいと思います。4年間本当にありがとうございました」

■渋⾕樹⾥(しぶや・じゅり)
競技:アーチェリー
学校:都⽴⾜⽴新⽥⾼等学校
進路:早稲⽥⼤学スポーツ科学部
主な競技成績:2021年第17回世界ユース選⼿権⼤会 ⼥⼦団体優勝など

「今まで本当にお世話になりました。私は2019年度にJOCエリートアカデミーに入校してから3年間、たくさんの方々に支えられ今日の修了式を迎えることができました。仲間や同期、スタッフ、応援し続けてくれた家族などたくさんの方々に助けられ、大きく成長することができた3年間でした。4月から早稲田大学のスポーツ科学部に進学します。大学では、さまざまな分野でスポーツ科学を学び、これからの競技生活に生かしていきたいと考えています。大学でも今まで以上に成長できるよう努力し続けたいと思います。3年間本当にありがとうございました」

 最後に修了生にむけた応援メッセージ動画を流し、修了式は締めくくられました。

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