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2020.10.01 その他活動

「令和2年度JOC国際人養成アカデミー」が開講

「令和2年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
「令和2年度JOC国際人養成アカデミー」の開講式が行われた(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は9月18日、味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で「令和2年度JOC国際人養成アカデミー(JISLA)」の開講式を行いました。このアカデミーは、競技力向上につながる組織、人、財政などにおける国際力の強化を見据え、将来JOCやJOC加盟競技団体を代表し、国際スポーツ組織等の政策決定過程に関与できる、あるいは国際的な折衝において活躍できる人材の育成を目的としています。
 10年目となる今年度のアカデミーは、国内競技団体(NF)等から推薦された、新規34名を含む計36名が受講。オンライン併用のもと、開講式には受講生とアカデミーのスクールマスターや講師、競技団体関係者らが参加しました。

「令和2年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
小谷実可子JOC国際専門部会長(写真:アフロスポーツ)

 最初に主催者を代表して、小谷実可子JOC国際専門部会長が挨拶に立ち、アーティスティックスイミングの現役選手時代から現在までに携わった1998年長野冬季オリンピック招致、IOCアスリート委員会、アジアオリンピック評議会、東京2020大会招致など、自身の国際舞台での活動を紹介するとともに、「会議などに行くからには万全の準備をして、絶対に成果を挙げて帰ってくるんだという気持ちで臨んでいました。これは2回のオリンピック出場から学んだことで、全ての会議やプレゼンテーションに勝負をかけていたと思います」と話すなど、これまでの経験から得たアドバイスを伝えました。
 そして、「東京2020大会が無事に開催されて、成功させることができたら、これ以上ないリスペクトをもって世界の中での日本のスポーツ界の地位がグンと上がると思います」と語った小谷部会長は、受講生に向けて「日本のスポーツ界の国際化は東京2020大会のレガシーの大きな柱になると思っていますので、ぜひそれを担う大使としてこれからさらに学んで、誇りを持って頑張っていただきたいです」とエールを送りました。

 次に今年度のアカデミーの運営、企画、進行を中心として行うスクールマスターの4名が紹介され、それぞれ受講生に向けてメッセージを述べました。

「令和2年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
大塚眞一郎JOC理事・国際専門部会員(写真:アフロスポーツ)
「令和2年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
小倉文雄JOC国際専門部会員(写真:アフロスポーツ)

大塚眞一郎JOC理事・国際専門部会員
「この82時間の授業は、必ず皆さんの将来のためになると思います。しかし、卒業することがステータスではありません。卒業した後に皆さんに求められる結果はどこにあるかということを、この期間中に必ず見つけ出していただきたいと思います。今、自分が考えている目標、ポジションが変わってもいいと思います。最終的にアカデミー修了時にそうした目標が発見できればいいと思います。自分たちの競技団体の事務局の国際担当だけをやるということにはならないように、必ず皆さんが求められる世界に出ていくようにお願いしたいと思います。ここを卒業した先輩たちにぜひ皆さんも続き、日本のプレゼンスを世界で高めていただきたいと思います」

小倉文雄JOC国際専門部会員
「皆さんにはぜひスポーツ界で長く活動していただきたいと思っています。ほかのビジネスの世界もそうだと思いますが、長く活動していかないと周りの人たちに自分のことを知ってもらえない。一人で活動するわけではなく、周囲の皆さんと一緒に活動していくので、このことが大事だと思います。また、国際人とは国際的な考え方ができる人だと思いますので、ぜひ、考え方をグローバルにしていただきたいと思います。そして、私はスクールマスターを担当するのが初めてですので、立場はここにいる皆さんと一緒。私も皆さんから学ぶことはたくさんあります。お互いにフランクに意見し合って、成長していければと思います」

「令和2年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
村津敬介JOC名誉委員(写真:アフロスポーツ)
「令和2年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
上治丈太郎 元JOC国際専門部会員(写真:アフロスポーツ)

村津敬介JOC名誉委員
「このアカデミーはスタートです。色々な広がりの出発点になる手がかりをつかむところだと思います。機会を得るごとに自分に何らかの疑問をおぼえたり、引っ掛かるところがありましたら、我々スクールマスターに対しても、事務局に対しても、また講師の先生に対しても、飽くことなく質問を出してほしいと思います。そして、ネットワークと人間関係を作っていかないと、いくら一人の能力があっても何もできません。まずは仲間から作って、それから国内競技団体、国際競技団体へと、世界的なネットワークを作る出発点なんだと考えていただければと思います」

上治丈太郎 元JOC国際専門部会員
「今年は新型コロナウイルス禍で、色々とつらい思いがたくさんあると思いますが、この国際人養成アカデミーを修了させることで、2020年の最高の思い出にしていただきたいと思います。そして皆さんが見事に修了されるまで、我々がフルサポートで頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします」

 スクールマスターの紹介に引き続き、今年度の受講者全員の紹介が行われました。

「令和2年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
西村賢二JOC国際部長(写真:アフロスポーツ)

 最後に、本事業の位置付けについて、西村賢二JOC国際部長が2019年~20年におけるJOC国際部の代表的な事業、取り組みなどを交えて説明。合わせて、国際人養成アカデミーの発展に向けてJOCが今後も継続して受講生をサポートしていくことを誓うとともに、「長く活動していくこと、諦めないことが大事です。東京2020大会が終わったら、ポストが簡単に来ることはないかもしれない。しかし、長く活動することで、何かの機会がある。その時にこの講座で学んだことを役立てていただきたいというのが、本アカデミーの主旨です。8週間で終わるのではなく、ここからスタートして、長く長く活動していただきたいと思います」と受講生に呼びかけました。

 アカデミーは週末を中心に全8週間の過程で行われます。受講生たちは世界のスポーツに関する基礎知識やスポーツ外交などの講義を受けるほか、ロジカルシンキング、プレゼンテーションなどのコミュニケーション方法を英語で学び、最後にアセスメント(修了試験)を受験。各カリキュラムを通じて、国際力向上を目指します。

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