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2018.02.01 イベント

荻原次晴さん、小塚崇彦さんら参加 第2回「挑む 東京2020へ〜オリンピック教室 校外編〜」を開催

荻原次晴さん、小塚崇彦さんら参加 第2回「挑む 東京2020へ〜オリンピック教室 校外編〜」を開催
第2回「挑む 東京2020へ〜オリンピック教室 校外編〜」を開催(写真:アフロスポーツ)
荻原次晴さん、小塚崇彦さんら参加 第2回「挑む 東京2020へ〜オリンピック教室 校外編〜」を開催
荻原次晴さん(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は1月18日、東京都・毎日ホールで第2回「挑む 東京2020へ〜オリンピック教室 校外編〜」を、毎日新聞社との共催で開催しました。

 東京2020オリンピック競技大会の開幕1000日前を記念し2017年10月28日に行われた第1回に続き、今回も2部形式のトークイベントが行われ、第1部は「オリンピズムの普及と平昌冬季オリンピック日本代表選手団への期待」をテーマに、荻原次晴さん(スキー・ノルディック複合)と小塚崇彦さん(フィギュアスケート)が登場し、小口貴久さん(リュージュ)の進行のもと、オリンピック教室や「オリンピックバリュー(価値)」などについて語りました。「オリンピック教室」は中学2年生を対象に、オリンピアンが自身のさまざまな経験を通して感じた「オリンピズム」や「オリンピックバリュー」などを生徒たちに伝え、これらの価値は多くの人々が共有し、日常生活にも活かせるものであることを、授業を通して学習してもらうことを目的としています。

荻原次晴さん、小塚崇彦さんら参加 第2回「挑む 東京2020へ〜オリンピック教室 校外編〜」を開催
小塚崇彦さん(写真:アフロスポーツ)
荻原次晴さん、小塚崇彦さんら参加 第2回「挑む 東京2020へ〜オリンピック教室 校外編〜」を開催
小口貴久さん(写真:アフロスポーツ)

■オリンピックバリューを子供たちにどう伝えるか

「エクセレンス(卓越)」「フレンドシップ(友情)」「リスペクト(敬意/尊重)」の3つのオリンピックバリューを、オリンピック教室でどのように伝えているかという問いに対して、荻原さんは「エクセレンス(卓越)に関してはひと言で表すのは難しい言葉ですが、頑張って何かを得られたときの“やったー!”と思う気持ち、達成感だと伝えています」と説明。一方、「フレンドシップ(友情)」と「リスペクト(敬意/尊重)」に関して、小塚さんは「自分の演技が終わって得点が出た後は、すぐに次の選手に対して“頑張れ!”という言葉が自然と出ていました。また、お互いの演技が終わった後も健闘を称えて握手をしますが、この気持ちがフレンドシップだと思いますし、相手を尊重しているからこそできることなので、フレンドシップとリスペクトはつながっているんだよと教えていますね」と話しました。

 後半では「平昌冬季オリンピック日本代表選手団への期待」について、小塚さんは「フィギュアスケートではメダルを獲れる実力を持っている選手が出場するので、頑張ってほしい」と述べ、荻原さんは「ノルディック複合の渡部暁斗選手は前回ソチ冬季オリンピックでは銀メダルを獲得している。渡部選手含めて、全体ではメダル10個以上を獲得して、長野冬季オリンピックの個数を超えてほしい」と大きな期待を寄せました。実際に平昌冬季オリンピックのリュージュコースを滑った小口さんからは、「非常に難しくてハードなコースでした。ボブスレー、スケルトン、リュージュでは圧倒的なスピード感と壁にぶつかる衝撃を見てほしいです」と見どころを語りました。

 この日で平昌オリンピックまで残り22日。最後に小塚さんは「メダルを獲ることも大事ですが、オリンピックはそれだけではないと思います。ぜひ今日説明させていただいたオリンピックバリューも覚えていただければと思います」と参加者に呼びかけました。

荻原次晴さん、小塚崇彦さんら参加 第2回「挑む 東京2020へ〜オリンピック教室 校外編〜」を開催
第2部では「日本マラソン復活への道」をテーマにディスカッションが行われた(写真:アフロスポーツ)

■日本のマラソン復活に向けて

 第2部では、マラソンで84年ロサンゼルスオリンピック、88年ソウルオリンピックに出場した日本陸上競技連盟マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古利彦さん、同じくマラソンで84年ロサンゼルスオリンピックに出場し現在はスポーツジャーナリストとして活躍している増田明美さんが、深山計さんによる司会のもと「日本マラソン復活への道」をテーマに語りました。

 瀬古さんは、2016年秋にマラソン強化戦略プロジェクトリーダーに就任した当時を振り返り、「円谷幸吉さん、君原健二さんが今のマラソンブームを作ったので、自分も恩返ししなきゃいけない」という思いから、この大役を引き受けたと話しました。昨年夏には、東京2020大会に向けた新たな代表選手選考方法である「マラソングランドチャンピオンシップシリーズ(MGCシリーズ)」がスタートし、「マラソンは安定した成績を出す人が活躍する。本当に実力のある選手が選ばれるシステムです」と説明しました。

荻原次晴さん、小塚崇彦さんら参加 第2回「挑む 東京2020へ〜オリンピック教室 校外編〜」を開催
瀬古利彦さん(写真:アフロスポーツ)
荻原次晴さん、小塚崇彦さんら参加 第2回「挑む 東京2020へ〜オリンピック教室 校外編〜」を開催
増田明美さん(写真:アフロスポーツ)

 これらの改革について、増田さんは「やる気になっている選手が多いですね。5000メートルや1万メートルのトラックの選手が今からもうマラソンの練習をしています。日本陸上競技連盟(JAAF)も含めて一枚岩になっていますし、2年後が本当に楽しみですね」と期待を語りました。これまでに行われたMGCシリーズで日本人選手が男女ともに好記録を残していることから、瀬古さんは「男女ともにこれからもいい選手がどんどん出てくる」と語ると、増田さんも「そういう気配を感じますね。今、日本マラソン界に風が吹いている」と好感触を述べました。

 東京2020大会に向けて期待したい選手として、男子は大迫傑選手、設楽悠太選手、村山謙太選手、女子は前田彩里選手、松田瑞生選手、前田穂南選手らの名を挙げた瀬古さんと増田さん。自身の現役時代を振り返り、瀬古さんは「ライバルがいてこそ強くなる。世界ナンバーワンになるんだという覚悟を決めて、1番になるために何をするか。僕らを驚愕させてほしいですね」と選手に向けてエールを送ると、その言葉に同調した増田さんは「マラソンは人間力が結果を左右すると思います」と、練習以外の日々の生活についても言及するとともに「今の日本人選手に足りないのは主導権。そこが課題」と、さらなるレベルアップへの改善点を提言しました。

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