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2018.01.18 キャリア支援

「第8回 アスナビ採用企業情報交換会 平成29年度新規採用企業」を開催

「第8回 アスナビ採用企業情報交換会 平成29年度新規採用企業」を開催
「第8回 アスナビ採用企業情報交換会 平成29年度新規採用企業」を開催(写真:フォート・キシモト)
「第8回 アスナビ採用企業情報交換会 平成29年度新規採用企業」を開催
中村裕樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクター(写真:フォート・キシモト)

 公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)は12月12日、味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で、「第8回 アスナビ採用企業情報交換会 平成29年度新規採用企業」を行いました。

 アスナビは、オリンピック・パラリンピックや世界選手権などを目指すトップアスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、企業の就職支援を呼びかける活動です。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまでに124社/団体184名(2017年12月12日時点。来春採用内定選手含む)の採用が決まりました。

 今回の情報交換会では、平成29年度にアスリートを採用した企業から18社28名が参加し、活発な意見交換が行われました。

 はじめに主催者を代表して、JOCキャリアアカデミー事業の中村裕樹ディレクターがあいさつし、冒頭に「アスリートをご採用いただき、安定した環境の中で選手がオリンピック・パラリンピックを目指せること、非常にありがたく思っております」と、参加企業に感謝の言葉を述べました。また、この情報交換会が知見を共有する場、またネットワーク創出の機会を提供するために企画されたことを説明すると、「アスリートと企業様のwin-winの関係を築き、こういう場でさらにその関係を深めていただきたいと思っています」と話しました。その後、アスナビにおける就職実績、選手採用後の主な課題を共有。そして、この後、採用企業によるアスリート活用事例の発表があることを紹介すると「(選手と企業様の)win-winの関係を深めていくためにはどういった方法があるのか、ぜひ持ち帰っていただきたいと思います」と話しました。

「第8回 アスナビ採用企業情報交換会 平成29年度新規採用企業」を開催
株式会社市進ホールディングス統括本部の七戸仁副本部長(左)、郵船ロジスティクス株式会社人事部人事課の杉本昌幸課長

■採用企業の活用事例を紹介

 続いて、採用企業の選手活用事例として2社の代表者が登壇。まず、株式会社市進ホールディングス統括本部の七戸仁副本部長が、岩原知美選手(アイスホッケー)、藤井桜子選手(ビーチバレーボール)の採用事例を紹介しました。七戸氏はまず、雇用形態、出勤状況、担当業務、それぞれの競技特性やスケジュールの違いを踏まえて説明しました。同社では、採用初年度は競技と業務のバランスに苦慮したと言います。そこで、2年目からは業務を見直し、学童保育施設向けの「コーディネーショントレーニング」の企画を任せ、好評を博したことを紹介しました。そして今後の課題としてアスリート採用企業間の連携強化や、応援企業の組織化などを挙げ、「一企業でできることは限度がありますので、皆さんと協力できるところは協力してやれたら思います」と横連携の強化を呼びかけました。

 次に、競泳の平井彬嗣選手と小松巧選手を採用した郵船ロジスティクス株式会社人事部人事課の杉本昌幸課長が、仕事内容、社内での選手活用、社会貢献活動の一環である水泳教室の様子などを写真をまじえて紹介しました。同社にとって、アスリート社員への理解醸成と応援推進が課題だったという杉本さん。社員に対しての情報発信の重要性を感じ、各事業所へ出向いて活動紹介のプレゼンテーションをしたり、社内向けに「アスリート通信」を発信するなどして、両選手の活動に対する周知理解が深まっていったという事例を紹介しました。そして最後に「弊社も採用した後も分からないことだらけでしたが、今もアスナビのスタッフに助けていただいています。アスナビのスタッフの皆さんがいろいろとサポートしてくださいますので、ぜひご相談いただけたらいいのではないかと思います」とアドバイスを送りました。

「第8回 アスナビ採用企業情報交換会 平成29年度新規採用企業」を開催
選手採用後の労務関係と応援体制について情報提供(写真:フォート・キシモト)
「第8回 アスナビ採用企業情報交換会 平成29年度新規採用企業」を開催
杉本氏(右)が実際の応援の様子を説明した(写真:フォート・キシモト)

■採用選手に応じて柔軟な対応を

 この日最後のプログラムとして、「情報提供とQ&A」と題して、JOCキャリアアカデミー事業の久野孝男プランニングディレクターが登壇。アスナビ選手採用後の労務関係と応援体制について、資料を用いて説明しました。冒頭に、今回初めてアスリートを採用した企業を念頭に「一番大事なのは選手と向き合うこと、そのために選手とお話していただくことが絶対に必要だと思います。限られた時間での選手とのコミュニケーションをいかに有効に使うかが1年目は大事で、そこで選手との信頼関係が築けることで次のステップにいけるのではないかと思います」とアドバイス。続けて、採用選手の活動経費の範囲、スポンサーについて、競技団体への確認事項、社内の受け入れ体制づくり、広報対応など、採用決定から入社後までに必要な対応について情報を提供しました。

 次に、活動費用、大会賞金の取り扱い、怪我をした時の対応などの労務関係に関して、活用事例で登壇した七戸氏、杉本氏が質問に答える形で説明が行われました。両氏は実例をまじえながらアドバイスを送る一方、久野プランニングディレクターは競技特性や選手の個性などによって柔軟な対応が必要であることを強調しました。

 その後、久野プランニングディレクターより応援体制についての事例が紹介され、場所やチケットの確保、会社補助、社員の巻き込み方などが説明されました。また杉本氏は応援グッズであるTシャツやスティックバルーンを用いながら、競泳会場で応援する際の注意事項などを説明しました。最後のQ&Aセッションでは幅広い質問が寄せられ、受け入れ時の課題や対応などについて過去事例が共有され、意見を交換し合いました。

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