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2009/04/20
【オリンピック招致】IOC(国際オリンピック委員会)評価委員会による視察が終了。「強い感銘を受けた」とムータワキル委員長

2016年の第31回オリンピック・パラリンピック競技大会の開催立候補都市視察のために、4月14日から来日していたIOC評価委員会は、19日にすべての日程を予定通り終了。20日、離日した。

4日間の日程で行われた評価委員会による視察は、16日、18日、19日の3日間で立候補ファイルの17テーマについてプレゼンテーションが行われ、17日には、競技会場などに予定されている半径8km圏内の施設や施設用地を巡るサイトビジット(会場視察)が行われた。

プレゼンテーションでは、東京オリンピック・パラリンピック招致委員会会長である石原慎太郎都知事をはじめ、約40名のプレゼンターがプレゼンテーションを実施。今年2月12日に東京が提出したプランを、招致委員会副会長である竹田恆和JOC会長、招致委員会理事で建築家の安藤忠雄さん、招致委員会理事・JOC理事の森喜朗元首相、招致委員会特別顧問の塩谷立文部科学大臣、同じく特別顧問の河村建夫内閣官房長官、招致委員会理事の岡村正東京商工会議所会頭、米村敏朗警視総監、坂村健東京大学教授、さらにはオリンピアンの小谷実可子招致委員会アスリート委員会委員長、荒木田裕子JOC理事、有森裕子さん、パラリンピアンの河合純一さんなど、政治、行政、産業、スポーツなど、17のテーマに精通した各界からの代表者が行った。

環境に配慮したハイブリットバスで行われたサイトビジットは、1日をかけて視察。開閉会式や陸上競技、サッカーの決勝などの会場となる晴海のオリンピックスタジアム予定地では、北京オリンピックメダリストの朝原宣治さん(陸上競技)がスタジアムの模型を使って会場計画を説明。「雰囲気はたいへん和やかで、印象的にも良く、東京は高い評価をとれると思う」と上々の手応えを感じた様子だった。予定地にスタジアムができあがっていく様子を、MR(ミックスド・リアリティ)技術によるゴーグル型のディスプレーでバーチャルな映像を体験した評価委員たちからは、日本ならではの最新の技術に驚きの声も聞かれた。

レスリングやテコンドーなどの会場となる東京ビッグサイトでは、巨大で精密な東京の1000分の1の模型を用意し、コンパクトな会場計画を説明。会場で出迎えたアテネ・北京オリンピックメダリストの浜口京子選手(レスリング)は、「皆さんたいへん機嫌がよく、手ごたえを感じた」と印象を述べた。また、2016年のオリンピックへの出場を目指すJOCエリートアカデミー生の宮原優選手(レスリング)も同席し、若い選手の立場からも東京招致をアピールした。

マラソンやサッカーが行われる予定の国立霞ヶ丘競技場では、シドニーオリンピックメダリストの高橋尚子さん(陸上競技)やサッカーの16歳以下の東京選抜チームなどが評価委員を迎えた。ここでは、1964年の東京オリンピックで最終ランナーを務めた坂井義則さんが使用したトーチで、再び聖火台に火をともすイベントが行われ、オリンピックレガシーを大切にし、さらに未来に伝えていくという東京のコンセプトが伝えられた。グラウンドではムータワキル委員長がサッカーボールでリフティングを披露。各評価委員らもリラックスした表情だった。同席した高橋尚子さんは「評価委員の方々の笑顔と、しっかりと見てくださっている姿からも期待を持っても大丈夫ではないかと感じた。オリンピックにとって大切なのは、選手が安心して思い切ったパフォーマンスができること。東京は治安もよく、コンパクトで移動時間が少なく、パフォーマンスがしっかりできるという意味で最高」と述べた。

すべての日程を終えたIOC評価委員会は、19日夕方、ムータワキル委員長とフェリ委員が記者会見を実施。ムータワキル委員長は「ビジョン、プレゼンテーションの質の高さや、コンセプトに感銘を受けた。また、本当にコンパクトな計画だとわかった」と高く評価し、「麻生総理をはじめ、東京都やJOC、パラリンピックなどの関係者といろいろと話すことができ、また、温かくもてなしてもらったことをうれしく思う」とつけ加えた。さらに「柔道を練習する子どもたち、植樹をする子どもたちにも会った。多くの人がオリンピックをサポートしていると感銘を受けた」と、東京の感想を述べた。

その後行われた東京オリンピック・パラリンピック招致委員会の会見では、石原慎太郎会長が「東京や日本にとって素晴らしい5日間だった。今回の評価委員会の受け入れは成功だった」と総括。「麻生総理からボランティアの学生までがまとまって対応できたし、都民の強い連帯感も感じた。招致の成功というビッグなプレゼントにまた一歩近づいた」と語った。河野一郎事務総長は「評価委員の方々には政財界、オリンピアン、国民など、国を挙げての支持を印象付けることができた」と、充実した5日間を振り返った。

また、招致委員会副会長の竹田恆和JOC会長は「準備したことをきちんと伝えることができた。マイナス点はない」と強調。招致委員会の理事である猪谷千春IOC副会長は「日本や東京を最高の姿で見せることができた」と評価した。同じく理事の岡野俊一郎IOC委員は「チームとしてまとまって対応した」と語り、福田富昭JOC副会長、小谷実可子招致委員会アスリート委員会委員長、荒木田裕子JOC理事からも、各競技団体をはじめ招致活動に関係した人がひとつになって評価委員会を迎えることができたと謝辞と満足感が示された。東京オリンピック・パラリンピック招致委員会アスリート委員会の成田真由美副委員長は「評価委員会に経験談を聞いてもらってうれしかった」と感想を語った。

IOC評価委員会は東京の後、リオデジャネイロ、マドリードと視察し、9月2日までに立候補4都市の報告書をIOCの各委員に提出。その1ヵ月後の10月2日の第121次IOC総会(コペンハーゲン)において、2016年のオリンピック・パラリンピック開催都市が決定する。

○関連リンク
東京オリンピック・パラリンピック招致委員会     http://www.tokyo2016.or.jp/jp/
開催都市決定までのスケジュール     https://www.joc.or.jp/2016/schedule.html

レスリング会場となる東京ビッグサイトでは、JOCエリートアカデミーの宮原選手も東京招致をアピールした

馬術競技会場となる埋立地「海の森」で、視察の合間に子供たちと植樹活動をするムータワキル委員長

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