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2009/11/25
【お知らせ】第6回スポーツと環境担当者会議を開催

日本オリンピック委員会(JOC)は11月20日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで、第6回スポーツと環境担当者会議を開催した。JOC役員、スポーツ環境専門委員、スポーツ環境アンバサダー、JOC加盟競技団体環境担当者、JOCオフィシャルパートナーなど約90名が出席。「スポーツの力を変革に活かす」をテーマに意見交換を行った。

最初は、JOCのスポーツと環境保全・啓発活動について、板橋一太JOCスポーツ環境専門委員長が報告。各競技団体の役員がバナーやポスターと写った写真をお願いしたい。また選手が環境のバナーを持った写真も、啓発につながるのでお願いしたい。「各競技団体のプログラムに環境ポスターを掲載するようお願いしているが、まだ57%。もっと充実させる必要がある」と話した。

環境省からは、小森繁・地球環境局温暖化対策課国民生活対策室長が参加。環境省とスポーツ界との連携について、チームマイナス6%の取り組みを報告。「2012年までに国民の6%630万人の参加を目指しているが2009年11月17日現在で321万人と3万3000団体が参加。いい推移をしている」という。「1人1人の取り組みを深めていくためにも、各競技団体には普及啓発にご協力いただきたい」と呼びかけた。

水野正人IOCスポーツと環境委員(副会長)は「スポーツと環境の今後について」と題し講演。2009年のバンクーバー世界会議で提唱された「持続可能なスポーツとスポーツイベントの道具箱(SSET)」という言葉を紹介し、「持続可能なスポーツのために、宿泊、会場立地、コピー用紙の削減、公共交通の利用、ハイブリットカーの導入などの具体的な戦略を持つことが大切」と訴えた。

また各現場からの取り組みについて、「スポーツ関係環境技術の紹介」として5つの事例が報告された。まず、日本水泳連盟からは佐野和夫会長が、大会運営における紙の削減について説明。「選手のスタートリストや試合結果などの用紙を配布せずに、すべてウェブを通じてリリースすることで、年間195万6100枚のA4用紙を節約できた。これは植林木150本に相当する」と話し、今後は地域大会でも用紙削減の取り組みを行いたいと話した。

2つ目は、温暖化防止と芝生について、神田功・日本芝草研究開発機構事務局長がゴルフ場の持つ環境効果について説明。「手付かずの自然は樹木が老齢化すると二酸化炭素の吸収が下がっていく。ゴルフ場では頻繁に芝生を刈り入れしているため、二酸化炭素を吸収する能力が高く、手付かずの自然のまま放置するよりも環境効果が高い」と報告した。

3つ目は人工芝のリサイクルについて、加藤潤・日本テニス事業協会事務局長が説明。テニスコートの人工芝の寿命は約7年だが、砂が入り込んで再利用できなくなるため、産業廃棄物として埋め立ててきた。だが、砂と人工芝を分離して資源として活用する特殊装置が開発され、活用が始められている。「産業廃棄物の埋め立て地にも限界が来ている。特殊装置を使って人工芝と砂を分離することで、リサイクルが可能だ」と説明。その特殊装置を積んだ4tトラックを会場まで運び込み、説得力のある報告を行った。

4つ目はペンキ塗装による温度上昇の対策について、日本特殊塗料(株)の三好章夫氏が説明。高反射率塗料を建物の壁や屋根、屋上などに使うことで、温度上昇を抑制。「会社の社宅で実験したところ、一般塗装に比べ2~3度の温度低減効果が確認された。ヒートアイランド対策になる」と話した。

5つ目はトライアスロン世界選手権シリーズ横浜大会について、石井彰・横浜市環境創造局環境科学研究所課長補佐が説明。「水質や海底の状況など細かい条件をクリアしなければならず、きれいな海作りを実行した」という。赤潮の対策として、海にスクリーンを張ることで水平方向透明度5mを実現し、大会を成功に収めた事例を紹介した。

最後は板橋専門委員長が「スポーツの力を変革に活かしましょう」と宣言し、熱い議論を締めくくった。

人工芝と砂を分離する特殊装置が披露された

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