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第4回「IOC問題プロジェクト」報告

 3月23日開催した第4回「IOC問題プロジェクト」は、2月15日にIOCへ報告した内容の他に国内的に指摘されている問題点について、去る3月9日及び3月11日の事実確認を行った事項を全体的に踏まえ、JOCとして長野招致問題に関する総括をする報告書の内容について検討した。なお、この報告書は3月24日開催の理事会、評議員会において承認された。

1. 報告書の内容構成
(1)「IOC問題プロジェクト」発足の経緯
(2)5回にわたる「IOC問題プロジェクト」開催の内容
(3)長野招致関係者からの事実確認の内容
(4)IOCへ報告した報告書の内容
(5)長野招致活動をめぐっての総括的な評価
(6)今後のオリンピックをはじめとする国際総合競技大会招致に関する提言

2. 長野招致関係者からの事実確認
(1)去る2月6日〜7日の2日間に当時の市村勲元事務総長をはじめとする招致委員会幹部6名から、現金、慣習の域を越える贈答品などの物質的利益や研修費、医療費等の便宜供与があったかどうか、また、接遇の内容程度、数次にわたる訪問があったかどうかなどについての確認を行い、これをもとにIOCへの報告を行った。
(2)IOCへの報告内容の他に、国内的に指摘される問題に対応するため、3月9日には海外での招致活動の中心的役割を果した吉田総一郎元事務総長代理から再び招致活動の状況について、また当時の監事であった加藤大豊氏から経理状況についてもヒアリングを行った。
(3)また、3月11日には来日IOC委員の接遇に随行した職員、ボランティアの方々、吉田総一郎元事務総長代理の海外招致活動に随行した職員の方々から当時の状況のヒアリングを実施し、白鳥画伯への直接の 事実確認、長野地方検察庁への会計帳簿の廃棄処分に関する不起訴処分の事実確認を行った。
(4)さらに、3月12日にはIOC委員が宿泊したホテル等へ接遇内容の事実確認を行った。今回の事実確認は延べ7日間、23人に対して実施したことになる。これらを通じて、新たな問題点は確認できなかった。

3. 長野招致活動の全体評価
(1)今回の事実確認は会計帳簿の廃棄処分されている中で関係者からの説明や長野側から提出された資料によって行った。その結果、IOC委員に対しての金銭の贈与や明らかに慣習の域を越える贈答品の提供、IOC委員もしくは家族等に対しての医療費、奨学金の便宜供与など行った事実は確認されず、招致活動は概ね妥当と判断する。
(2)しかし、招致委員会解散時における会計帳簿等関係書類の廃棄処分、IOCガイドラインに照らして不適切なIOC委員もしくは家族等の来日、来長への対応やレセプションの開催による接遇、招致活動をめぐってのエージェントの契約等一部には不適切かつ必要以上の対応が行われたという事実が明らかになった。
(3)これらについては大いに反省し、今後のオリンピックをはじめとする国際総合競技大会招致に関する課題として対処していく必要があると考えている。
4. 今後のオリンピックをはじめとする国際総合競技大会の招致に関する対応
 今回のJOCのIOCに対する報告事項については、IOC臨時理事会及び臨時総会において討議されなかったものの、今後のオリンピックをはじめとする国際総合競技大会の招致に関しては、
(1)JOCとしては長野招致活動について、当時の招致委員会と必ずしも十分な連携や指導を行っていなかったことを反省し、今後のオリンピックをはじめとする国際競技大会招致に当っては招致計画の立案から具体的な招致活動の実施に至るまでの段階で今回の経験を十分反映させ、立候補都市と密接な共同作業を行っていきたい。また、JOCとしてはIOCのマニュアル等を勘案しつつ、招致委員会がIOC委員、IF役員等への接遇や接触を公正かつ円滑に進めていくよう指導する。
(2)JOCとしては今後のオリンピックをはじめとする国際総合競技大会の招致に関して透明性を確保するため、立候補都市に対し、情報公開、招致活動に対する第3者による監視システムの整備をうながしていく。
 更にJOCとしては、IOCに対し、次のような提言を行うこととしている。
 IOCにおいて自己改革を一層推進するとともに、2006年のオリンピック開催都市の選定方法についてはすでに決定をみているが、その後の開催都市決定については次の点を考慮しつつ公明正大な方法が取られるよう要望する。
(1) 開催都市決定の評価に関わるIOC委員が立候補都市を訪れる事は正当な判断をする上で必要である。
(2)それに関わる経費はIOCが負担するなど検討することが望ましい。
(3)今後、二度と今回のような不祥事をおこさないようIOC自体に自己監視機能を持つことを期待したい。