で勝ちとったものだとすごく感じました。途中から点数もすごく離れて、それでもキャプテンの萱和磨選手が「絶対に諦めるな。最後までいくぞ」という熱いメッセージを送ってくれて、チーム全員でメダルをとれたことがすごく良かったと思います。個人種目は自分との戦いでしたが、大きなプレッシャーの中で普段練習してきたことがそのまま出せました。個人総合は、これまでサポートしてくださった方々に感謝を込めた演技ができて良かったと思っています。岡 試合前から金メダルを目標に掲げ、「絶対に勝ちたい」という気持ちを持っていました。ただ演技をする時に、結果を見たり、気にしたりせずに、自分の演技だけに集中してできたことがすごく良かったのかなと思っています。岡 そうですね。スタートからすごくいい出来で、点数も伸びていました。でも、つり輪で点数を伸ばせなかったところは、ちょっと悔いの残る試合だったと感じています。岡 はい。自分自身、強化してきた種目でしたから。大過失ではないけど、技の認定が怪しい感じになったので、そこはまだまだ課題だと思っています。一番は、「目標を明確にするこ自分の中の手応えとしては、全そうです――個人総合についてお伺いします。 予選を2位で通過しましたが、その時点で決勝についてはどのように考えていたのでしょうか。 5 ――ご自身でも手応えを感じていたわけですね。――観ている限り、ミスというほどのミスではないと感じましたが、ご自身としては反省する点を感じていたのでしょうか。――2年前に、右足前十字じん帯断裂という大きなケガがありました。足のケガを機に、上半身を使ったトレーニングを意識して、 とくに日本人が苦手なつり輪をしっかり磨く期間にしたと伺いました。苦しみ、困難とはどのように向き合ってきましたか。――個人総合の終盤では、平行棒から鉄棒で、また得点を積み上げることができましたね。――これだけたくさんの金メダルをとりながら、まだまだ伸びしろがあるということですね。岡 と」でした。自分の中でパリ2024オリンピックが軸にあったので、ケガをしたからといってそれほど落ち込むこともなく、そこに向けて何が必要なのかを日々考えていました。オリンピックがやはり自分を動かす一番の原動力になったと感じています。岡 然いい演技ができなかったと思うんですね。最後の着地も欲を言えば止めたかったですし。でも、初めてのオリンピック、プレッシャーのかかる舞台で、あれだけの演技を全部ノーミスでできたというのはすごく強みに感じています。岡 ね。むしろ、伸びしろしかないです(笑)。Naoki Nishimura/AFLO SPORTNaoki Nishimura/AFLO SPORTNaoki Nishimura/AFLO SPORT※本インタビューは2024年8月1日および6日に行われたものです。おか・しんのすけ/2003年10月31日生まれ。岡山県出身。4歳で体操を始める。19年世界ジュニア体操競技選手権団体および個人総合で金メダルを獲得。24年NHK杯体操選手権の個人総合で初優勝を果たす。全日本選手権と得点を合算した結果、パリ2024オリンピック出場が内定した。同年パリ2024オリンピック団体、個人総合、種目別鉄棒で金メダル、種目別平行棒で銅メダルを獲得した。星槎大学、徳洲会体操クラブ所属。全文はこちら
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