写真で振り返るオリンピズムThe Beauty of Olympism近代オリンピックの父、ピエール・ド・クーベルタンの故郷でもあるフランスの地で開催されたパリ2024オリンピック。TEAM JAPANがメダルラッシュの大活躍を見せた今大会だったが、同時に、「スポーツを通して心身を向上させ、さらには文化・国籍などさまざまな差異を超え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって理解し合うことで、平和でよりよい世界の実現に貢献する」というオリンピックの理念「オリンピズム」を体現するオリンピアンたちの姿も数多く見られた。アスリートたちによる9つの優しく美しいストーリーを写真とともに振り返る。EpisodeNaoki Nishimura/AFLO SPORTNaoki Nishimura/AFLO SPORT201王者が示したスポーツマンシップ体操/体操競技の男子団体で悲願となる金メダルを獲得したTEAM JAPAN。最終種目の鉄棒でチームの最終演技者を務めた橋本大輝選手が、4つの離れ技に成功し着地も一歩に抑える演技を見せると、会場から大歓声が巻き起こった。演技を終えた橋本選手は、天を指した右手の人差し指を口元に当て、スタンドの観客に向けて両手で静かにしてほしいというジェスチャーを見せた。直後に、中国の最終演技者であり、橋本選手のライバル・張博恒選手の演技が控えていたからだ。「お互いにベストを出し合って終わりたいという思いもありました。次の選手のためにも何かサポートしたかった。」と話したように、橋本選手のスポーツマンシップあふれる姿は大きな話題となった。花の都・パリに咲いた美しき物語
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