OLYMPIAN2018
20/44

20百花繚乱 2月9日から25日まで韓国の平昌で開催された、第23回オリンピック冬季競技大会。冬季オリンピック史上最多となる、91の国・地域とOAR(ロシア出身の選手)から2900人以上の選手が参加し、7競技102種目で熱戦を展開した。  日本は8個のメダルを獲得した前回のソチオリンピックを上回るだけではなく、自国開催だった1998年長野オリンピックの10個を上回る、合計13個(金4、銀5、銅4)のメダルを獲得、入賞総数も43と史上最高の成績を収めた。 中でも大きな躍進を果たしたのは、ソチオリンピックではメダルは0、入賞4のみという結果に終わったスピードスケートだった。前回大会後にナショナルチームを組織するなど、新しい試みを始めた成果が今大会で早速表れた。 ソチオリンピック後の2年間は単身でオランダを拠点にし、帰国した昨シーズンからワールドカップ500m全勝と爆発していた小平奈緒選手は「どんな試合でも自分の最高の滑りを求めるだけ」と達観した意識を持ち、低地では女子史上初となる36秒台を目指し、高い集中力で重圧をはね除けた。12月に世界記録を樹立した1000mでは「ワールドカップで3勝して世界記録は出したが、まだ自分が本当に強いのか信じられなかった」と強敵のヨリン・テルモルス選手(オランダ)に敗れて銀メダルだった。しかし、500mでは36秒94のオリンピック新記録で優勝し、悲願の金メダルを獲得した。さ鮮やかに花咲き誇る17日間Text/折山淑美 Photo/PHOTO KISHIMOTOOlympicGamesPyeongChang 2018ReviewofTeam Japan

元のページ  ../index.html#20

このブックを見る