JOCでは、選手強化事業ジュニア対策の一環として、将来、オリンピックや
世界選手権等で活躍できるような選手を「オリンピック有望選手」として認定
しています。これは、JOCに認定される事で日々の練習に取り組む選手たち
のモチベーションに繋がれば、という発想から始まった事業です。
年に1回、年度毎に認定される選手たちを集め「オリンピック有望選手特別研
修会」を行っています。研修会の内容は、オリンピアンを交えてのグループワ
ークやアンチ・ドーピングに関する講義、ITを活用したスポーツ情報サービ
スの体験等、毎年、工夫を凝らしたプログラムを用意します。
先日、大菅小百合選手(自転車)のTV出演の合間にこんなお話が出ました。
「ジュニアの合宿以来、山田沙知子選手(競泳)と5年ぶりに再会して、選手村
の食堂で一緒にご飯を食べたんです。」
アレ?大菅選手は元々はスケートの選手で冬の競技。山田選手は夏の競技だ
し、出身地も違えば、年齢も違う2人の接点であるジュニアの合宿というのが
良く分からず、筆者は、「ジュニアの合宿って、なんの合宿だったの。」と質
問しました。すると、「JOCのジュニアの選手を集めた合宿で同室だったん
ですよ。」との答え。ここでやっとピンときた筆者は、「あ〜っ、オリンピッ
ク有望選手の研修会の事だ。」と気がつきました。
その後、いろいろとお話を聞くと、研修会後も2人は連絡を取り合っていたと
の事ですが、冬と夏の違いがあり、なかなか会う機会がなかったようです。そ
れでも、大菅選手は、「新聞やTVで山田選手の活躍を見ると、頑張んなき
ゃ!」と刺激を受けていたと言いました。きっと、山田選手も同じだと思いま
す。
JOCの研修会を通じて知り合った競技・種目の違う2人の選手がお互いに刺
激し合い、よい効果を生んだのではないかと思い、自己完結的な話ではありま
すが、JOCの事業がこういう効果を生むんだという事に気がつき、少し嬉し
くなりました。
今回、大菅選手が自転車に挑戦し、アジア大会代表に選ばれた事で実現した2
人の再会ですが、アテネでも再現できることを期待しています。
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