東京2020大会のレスリング女子フリースタイル62kg級で金メダルを獲得した川井友香子選手が5日、記者会見に出席し、メダル獲得から一夜明けた心境を語りました。
■「すべてが強化できた結果」
――メダル獲得から一夜明けての感想をお願いします。
金メダルを獲得してから時間が経つにつれて、「本当に金メダルをとることができたんだな」と、少しずつ実感しています。
――「少しずつ実感している」とのことですが、どういうところで湧いてきていますか?
いろんなテレビ局さんを回らせていただいたり、ニュースで自分が映っているのを見て、本当に金メダルをとれたんだなと実感しています。
――昨日、お姉さんの梨紗子選手とは話しましたか?
私の決勝戦の後、結構バタバタしていて会えていないので、これからゆっくり会う予定です。
――どんなことを伝えたいですか?
「しっかり勝てたよ」と報告して、決勝戦が控えているので、今日は姉のサポートに回りたいと思います。
――試合後インタビューの中で、片足タックルについては「記憶がない」とのことですが、改めて映像をご覧になりましたか?
昨日の映像を見返していて、自分がタックルに入っている映像を見て、練習で反復してきたことが実際に試合で出せているなと思いました。
――金メダルの大きな要因について、ご自身で分析するといかがですか?
この延期になった1年でレスリングの技術だけでなく、フィジカル面や気持ちの部分でも一から強化してきたので、すべてが強化できた結果だと思います。
■母お手製のミルクティーを飲み「平常心でやれた」
――石川県勢としてはメダリスト第一号になります。石川の皆さんへメッセージをお願いします。
地元の石川県の方々にはいつもたくさん応援していただいて、私達の力になっていますし、感謝の気持ちでいっぱいです。金メダルをとったことで、少しでも喜んでもらえたらうれしいです。
――いつもお母様手作りのミルクティーを飲み、地元のお店のベルギーワッフルを食べて試合に臨んでいるとのことですが、今回は?
今回は無観客になってしまいましたが、家族が近くのホテルに泊まっているので、お母さん手作りのミルクティーとおにぎりとワッフルをフロントに預けてもらって、それを受け取って試合前に食べました。
――ミルクティーとワッフル、今回はどんな力になりましたか?
いつもお母さんのミルクティーを飲んで、ワッフルを食べて、試合に臨んでいるので、今回のオリンピックもいつも通りの平常心でやれたと思います。
――地元の石川県津幡町に帰ったらやりたいことは?
まずは実家に帰って、ゆっくり休みたいなと思います。
――お姉さんがスタンドで応援していましたが、声は聞こえていましたか?
試合の途中で姉の「見ているよ」という声が聞こえたので、どこにいるか分かりました。姿が見えるだけで力になったので、言葉というより姿で力になりました。
■決勝を控える姉・梨紗子選手の「力になりたい」
――今大会は女子選手の活躍が目立ちますが、アスリートを目指す世界中の女子にむけてメッセージをお願いします。
私はスポーツをしていますが、何事にも頑張っている女性はかっこいいと思います。私も憧れられるというか、子どもたちが夢を持つきっかけになれていたらと思います。
――体を作り変えた以外に成長した要因はありますか?
代表内定の時点で全日本の選手には担当コーチがつくようになって、私には赤石光生コーチがついてくださりました。赤石コーチがどんなときも見捨てず、熱心に指導してくださって、私の支えになって、自信持ってマットに立てました。
――今回は東京で開催され、無観客で開催となりました。どういった大会でしたか?
世の中が大変な状況で、さまざまな意見があるのは私たちも分かっています。それでもたくさんの方のご理解とご協力があって開催してくださって、本当に感謝していますし、その中で結果を残すことが代表としての責任だと思っています。こうして金メダルをとれて良かったです。
――レスリングは、ご自身にとってどのような競技ですか?
レスリングは「人としても成長させてくれた、私にとってなくてはならない競技」です。
――今日はお姉さんのサポートに回りたいとのことですが、具体的にどんなことをしたいですか?
今日は姉のアップの相手をすることになっています。アップ役はもちろんですが、2人で金メダルを目指してやってきたので、お互いがいるだけで力になると思うので、私はぎりぎりまでそばにいて、力になりたいと思います。
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