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2010/07/02

「JOCスポーツ賞」受賞の選手から喜びの声が届きました

昨年度の活躍をたたえ選手達に贈られた「平成21年度JOCスポーツ賞」。6月19日の授賞式に参加した8名の選手から、メッセージが届きました。今年の抱負、そして2012年ロンドンオリンピック、2014年ソチ冬季オリンピックへの意欲も語ってくれました。

Aflojocsports_2 JOCスポーツ賞の授賞式(提供:アフロスポーツ)

■古賀淳也選手
世界水泳選手権大会で、100m背泳ぎ優勝、50m背泳ぎ2位。どちらも日本新記録の快挙でした。

■内村航平選手
世界体操競技選手権大会で、オリンピック・世界選手権を通じて日本人最年少(20歳)での個人総合王者となりました。

■上野順恵選手
世界柔道選手権大会の63s級で、全試合1本勝ちで優勝を収めました。

■羽生結弦選手
フィギュアスケートの男子シングルで、ジュニアグランプリファイナル、世界ジュニア選手権ともに優勝しました。

■村上佳菜子選手
フィギュアスケートの女子シングルで、ジュニアグランプリファイナル、世界ジュニア選手権ともに優勝しました。

■村上幸史選手
世界陸上競技選手権大会のやり投げで、日本人初となる銅メダルを手にしました。

■田畑真紀選手
バンクーバー冬季オリンピックのスピードスケート・チームパシュートで、小平選手・穂積選手とともに、銀メダルを獲得しました。

■穂積雅子選手
バンクーバー冬季オリンピックのスピードスケート・チームパシュートで、小平選手・田畑選手とともに、銀メダルを獲得しました。

多くの選手が、日本のスポーツに残る活躍をした平成21年度。今年度も、チームジャパンの選手たちの活躍が楽しみですね。

2010/06/29

内村航平選手と鶴見虹子選手、世界選手権連続メダル獲得へ向けて発進! 〜第49回NHK杯

文:折山淑美

10月の世界体操競技選手権の代表決定選考会も兼ねたNHK杯が、6月12日(土)から東京・国立代々木競技場で開催された。

2日間の大会では昨年の世界選手権男子個人総合金メダリストの内村航平選手(北京オリンピック/団体総合・個人総合で銀メダル、男子種目別ゆかで5位入賞)と、女子個人総合銅メダリストの鶴見虹子選手(北京オリンピック/団体総合で5位入賞、種目別平均台で8位入賞)が安定した力をみせた。

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優勝した内村選手(左)と鶴見選手(提供:アフロスポーツ)

今年5月8〜9日に行われた全日本選手権2日間の合計得点の2分の1を持ち点として戦われたこの大会はともに、2番手を1点以上離して臨んだ。
内村選手は初日、最初に得意のゆかで着地を決めて15.600を獲得して差を広げると、続くあん馬とつり輪では14点台の得点に止まったが、跳馬からの3種目は15点台をならべてトップに立ち、総合得点で2位との差を3.363点まで広げた。

そして2日目も、大量リードで気が緩んでもおかしくない状況ながら、2種目目で本人が「Dスコア(演技価値点:演技の難しさなど構成内容を評価)が6.00点だから、本当に細かくやってミスを無くさなければ15点台を出すのは難しい」と言うあん馬で、15.050点をマーク。
さらに今年から力技を入れてDスコアを高くしているつり輪でも15.225点を出し、全6種目とも15点台でまとめるレベルの高さをみせた。

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ゆかの演技を得意とする内村選手 (提供:アフロスポーツ)

この大会内村選手は、不安要素を無くし、余裕を持った調整で臨むという課題があった。
昨年に比べてDスコアを上げて臨んだ全日本選手権(2010年5月8〜9日開催)は、初日の鉄棒で2回落下して4位発進というまさかの状況になった。
2日目も失点は最小限に抑えたもののあん馬で落下。その後は流れを立てなおして逆転優勝をしたが、「昨年の構成と比較してDスコアを1.5上げていた、その数字はE難度(勝ち点0.5)を3つ分増やした計算になるから、今思えばずいぶん背伸びをしていた」と反省したからだ。

そのためにNHK杯へ向けては、全日本の構成からあん馬と平行棒のDスコアを落とし、余裕を持っての調整、演技をできるようにしていたのだ。

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内村選手は2位と5.138点の大差で、2年連続2度目の優勝(提供:アフロスポーツ)

「2種目のDスコアを落としただけで気持の余裕もできたし、練習でも疲れを残さなかった。体力的には最後までいい演技ができたから問題はないと思います。2日間を通じて大きなミスがなかったので、あとは細かいミスがでないようにしていくだけだと思う」

内村選手は今回の構成で今年一杯は戦っていくと言う。2日間の得点は92・200点と92・275点で、ともに昨年の世界選手権優勝時の得点を上回るものだった。
今年の世界選手権に向けては、93点台を目標にすると話す。

「今回よりもいい演技をしないと93点には乗らないと思いますが、点数を意識するのではなく、ミス無くやるという事が世界選手権では自分の武器になると思います」と自信を深めている。

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世界選手権では団体の優勝、個人総合ではミスない演技が目標と語る内村選手(提供:アフロスポーツ)

一方、鶴見選手は手首の再手術や肩痛の影響で、今年はまだ演技構成を高められていない。

そのためにユルチェンコ1回ひねりで臨んだ最初の跳馬では出遅れたが、その後は得意な段違い平行棒と平均台で15点台を出し、合計でもミスをした若手選手たちには2点以上の差をつけて初日を終えた。
2日目の彼女はまさに自分との戦いだった。「正直言うと今日は緊張感もあまりなくて。だから逆に、失敗しないようにという気持で体を緊張させるのが大変でした」と苦笑。結局トップではあったが初日を0.475点下回る57.650点で演技を終えた。

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鶴見選手は、2年連続3度目の優勝(提供:アフロスポーツ)

「去年の世界選手権のメダルは自信になっていますが、メダルをとっているから負けてはいけないという気持にもなるので、半分半分という感じですね。初日の出来はまぁまぁだったけど、今日の出来では世界選手権は戦えないと思います」
と気持を引き締める。

この大会まではDスコアを上げることはできなかったが、10月の世界選手権や11月のアジア大会へ向けてはそこを上げる事が最大の課題だ。
「できれば跳馬はユルチェンコの2回捻りにして、 段違い平行棒ではトカチェフを入れて。ゆかでも1回半捻りと2回捻りを入れていきたいと思います。それを世界選手権の前に、7月のジャパンカップや8月の全日本ジュニアでうまく調整してやってみたいですね」
と意欲を持つ。

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鶴見選手は世界選手権までにもっとDスコアを上げたいと語る(提供:アフロスポーツ)

そんなメダリストに続く存在として注目したい選手もでてきた。
男子では総合計得点で3位になり、初の日本代表入りをした植松鉱治選手だ。04年高校選抜優勝者だが、大学は「強い大学へ行くとやらされる練習になって自分で考えてできなくなる」と仙台大を選んだ変わり種。
大学4年の全日本インカレでは北京オリンピックで銀メダルを獲ってきたばかりの選手を破って個人総合優勝を果たしたが、「いいところまで行くとすぐ浮ついてしまう性格なんです」と、昨年の全日本選手権は30位、NHK杯は12位と惨敗していた。

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G難度の伸身コールマンを含めた世界トップレベルの構成で、Dスコア7.5を獲得した植松選手(提供:アフロスポーツ)

だが今年の全日本選手権では内村選手に次ぐ2位に入っていたのだ。
彼の持ち味はDスコアの高さだ。特に鉄棒は今回も、内村選手の6.70に対して7.50。初日にはダントツ首位の16.100点と、昨年の世界選手権種目別鉄棒のメダル圏内の得点を出している。
さらに今回は10日前にギックリ腰になり、他の種目ではDスコアを落として臨んでいたのだ。

「世界選手権で僕ができるとすれば、鉄棒以外はゆかと平行棒だと思います。でも体操をやる限りは個人総合も狙いたいから、ロンドンへ向けてはそこを意識します」
と言う。完成度で勝負する内村選手とDスコアで勝負する植松選手という形になれば、世界でも面白い戦いを期待できるようになる。

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植松選手は世界選手権のその先に、ロンドンオリンピックを見据えている(提供:アフロスポーツ)

一方女子では、3月に膝の手術をして出遅れていた新竹優子選手(北京オリンピック/団体総合で5位入賞)が2日間合計では111.900点で2位と調子を取り戻し、世界選手権への切符をつかんだ。

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個人総合で3位獲得の新竹選手(提供:アフロスポーツ)

また、今年の世界選手権には12月末で満16歳以上という年齢制限で出場できない、若手選手たちの活躍も目立っていた。
その筆頭が持ち点との総合計で2位になった谷口佳乃選手。また、今回は順位を落としたが5月の全日本選手権では2日間合計で113.950点を獲得し、僅差で谷口選手を抑え2位になり、ユースオリンピック代表に決まった笹田夏実選手だ。

ふたりはともに今年3月のアジアジュニアにも出場し、個人総合では谷口選手が優勝し、笹田が4位になっている。来年以降は鶴見とともに日本女子を背負う選手になるはずだ。

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本大会2位の谷口選手(左:提供フォート・キシモト)と、5位入賞の笹田選手。ともに14歳。(右:提供アフロスポーツ)

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10月にオランダ・ロッテルダムで開催される世界選手権に出場する日本代表選手(提供:フォート・キシモト)

■財団法人日本体操協会
http://www.jpn-gym.or.jp/

2010/06/21

オリンピアンがハイチ大地震支援で募金呼びかけ

今年1月に起きたハイチ大地震に際し、ロンドンオリンピックを目指すハイチの選手などを支援しようと、619日に都内で行われたオリンピックコンサートの会場で、オリンピアンが募金活動を行いました。集められた義援金は、JOCと同じくオリンピックファミリーの一員であるハイチオリンピック委員会が推進するオリンピックムーブメント等の活動支援や2012年のロンドンオリンピックを目指す選手支援のために活用して欲しいというJOCの意思を沿えて、JOCからハイチオリンピック委員会に渡す予定です。

Koshikawa 長身の越川選手は観客の注目を集めました(提供:アフロスポーツ)

オリンピアンらは、「ハイチ大地震オリンピックファミリー義援募金」と書かれた募金箱を手に、コンサートの開始前や終了後、会場の廊下に立ちました。「ハイチ大地震で、練習環境を整えることができない選手がいます。ハイチの選手らへ支援をよろしくお願いいたします」などと、オリンピアン自らが声を張り上げ、募金をつのりました。

この日、募金活動に協力してくれたのは、荻原次晴さん(スキー)、川崎努さん(スケート)、小谷実可子さん(シンクロ)、佐藤寿治さん(体操)、中田久美さん(バレーボール)、吉原知子さん(バレーボール)、米倉加奈子さん(バドミントン)に加え、現役オリンピアンの山本博選手(アーチェリー)、越川優選手(バレーボール)ら9人。観客の皆さんはオリンピアン自らが支援を呼びかける姿に惹かれた様子で、募金箱の前には行列ができるほど。募金後、選手と写真を撮ったり握手をしたりする姿も見られました。

Kotani 人一倍、声を張り上げ支援をお願いした小谷さん(提供:アフロスポーツ)

Yonekurayamamoto_2 募金にご協力いただいた方に笑顔を見せる山本さん(右)、米倉さん(右から2番目)(提供:アフロスポーツ)

募金は、613日に大阪市で行われた「2010オリンピックデーラン大阪大会」の会場でも行われ、大林素子さん(バレーボール)、岡本依子さん(テコンドー)、荻原さん、末續慎吾さん(陸上競技)、田端健児さん(陸上競技)、千葉真子さん(陸上競技)、永富有紀さん(バレーボール)、根木慎志さん(車椅子バスケットボール)らのオリンピアン・パラリンピアンが支援を呼びかけました。

ハイチの選手たちには、大地震に負けることなく、ロンドンオリンピックという大きな目標に向かって努力して欲しいですね。募金にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

2010/05/19

期待の女子スプリンター福島千里選手が、今季もさらに加速中 〜国際グランプリ陸上大阪

文:折山淑美

4月29日の織田記念陸上100mと、5月3日の静岡国際陸上200mで日本新を連発していた福島千里選手。
3戦目となる5月8日の国際グランプリ陸上大阪大会の100mでは、隣のレーンに北京オリンピック200mの金メダリスト、ベロニカ・キャンベル=ブラウン選手(ジャマイカ)がいた。

福島選手はそのキャンベル選手をスタートから10m強まで リードし、30mあたりまで肩を並べ競り合った。中盤からは徐々に離されてオリンピック女王の強さを見せつけられたが、自己3番目の11秒27でゴールした。

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北京の金メダリスト、キャンベル選手と競り合うレースを見せた福島選手
(写真提供:フォート・キシモト)

3試合連続の日本記録更新とはならなかった福島選手だが、レース後こう話した。

「静岡(国際陸上)くらい疲れていなかったらもう少し良かったかも知れないですけど、後半力んでしまった織田(記念陸上)よりは良かったと思います。
キャンベル選手が隣のレーンですごく緊張したけど、一緒に走れるのは光栄なことだから楽しめました。少しだけでも前を走れたので、いい自信になったと思います」

昨年、100mで11秒24、200mで23秒00の日本記録を樹立した福島選手は、世界選手権に出場した。結果は両種目とも準決勝進出を逃したが、100mでは0秒03、200mでは0秒05での惜敗。戦える可能性が見える結果だった。

さらに11月に中国の広州で開催されたアジア選手権の100mでは、向かい風1mの悪条件ながら、自身が持っていた日本記録に0秒03まで迫る11秒27で圧勝。条件さえ良ければ11秒1台を出せる実力の片鱗を見せていた。

今年の春先、彼女を指導する北海道ハイテクACの中村宏之監督は、「年末は腰痛が出てしまってほとんど練習を出来なかったが、今年はケガもなく順調にきている」と笑顔で話していた。福島選手自身、この冬は体重の増加を目標にして自炊も始めた。

もっと速くなりたいという意欲も強く、練習では監督に与えられたメニュー以上のこともやる。その効果が約2sの体重増加となって表れた。さらに走りも、中村監督が「高速ピッチは変わらないが、一歩一歩が力強くなった」と評価するように進化。福島選手自身が、パワーアップの確かな手応えを得てのシーズンインとなった。

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織田記念陸上の100mで日本新を樹立(写真提供:フォート・キシモト)

その成果は初戦の織田記念陸上100mで、早々と出た。予選は本来のスタートが出来ず不安だらけだったが、決勝ではそれを修正して11秒21の日本新を叩き出したのだ。
さらに4日後には、静岡国際陸上の200mで、「1回レースをこなして体も動いてきたから、日本新は出ると思っていた」という中村監督の言葉通り、向かい風0.2mの条件の中でも22秒89の日本新で走り抜けたのだ。この記録を出したことで、100mで11秒0〜1台、200mで22秒中盤という、世界大会での決勝進出レベルの記録も見えてきた。

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静岡国際陸上では日本女子史上初の22秒台を出した
(写真提供:フォート・キシモト)

そんな状況で臨んだ5月8日のオリンピック女王との初対決では、キャンベル選手に11秒02の走りを見せつけられた。だが福島選手はショックを受けるどころか、いい経験が出来たと喜ぶ。

「キャンベル選手のタイムは自分が目標としているところだから、そこまでどのくらいの差があるかを実感できたのはすごく良かったです。離されてからも後半に力まなかったことも収穫でした。今年はまず日本選手権でアジア大会の代表権を獲得して、アジア大会で優勝することが目標です。
でも今回は自分がキャンベル選手から体2つ分くらい離されていると感じたから、今の自分より体2つ分前を走れるくらいの練習をしたいと思います。これからが楽しみになりました」
キャンベル選手との対決は、彼女の速くなりたいという気持を、さらに燃え上がらせる機会になったといえる。

今年の陸上競技の開幕シリーズは福島選手の快走が目立ったが、一方この大阪では、男子短距離勢で、北京オリンピック男子4×100mリレーの銅メダリスト、塚原直貴選手が100m、平慎士選手が200mに出場。ともに3位ながら日本人トップに入り、存在感を見せつけた。

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平選手はケガにより、練習不足での出場となった(写真提供:アフロスポーツ)

平選手は4月10日の順大記録会で右の半膜様筋を断裂してしまい、今回が実質的な開幕レース。「初めてケガをして休みましたが、スタートは本能的に抑えてしまった。まだ練習が足りないからこれから試合を積みながら上げていきたい」と話す。

一方の塚原選手も、今年はアメリカでトレーニングをするようになり、この大会が初戦だった。向こうではスタートの動きを指導されているという。
「今回はスタートから10mまでを意識しただけで、後は惰性で走った。意識した部分はうまく行っているので、一つ一つ段階を踏んで作り上げていきたい」と、今後のレースへの意気込みを語った。ともにシーズン後半を意識したスタートになっている。

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今季初戦。100m10秒36で3位となった塚原選手(写真提供:アフロスポーツ)

さらに女子100mハードルでは、向かい風0.2mの条件ながら、昨年の世界選手権に出場した寺田明日香選手が、自己記録に0秒08差の13秒13と、マズマズの発進をしている。
また女子5000mの福士加代子選手も、最後は競り負けて3位にとどまったが、4000m過ぎまでは先頭を引っ張る積極的な走りをした。今年の目標は10000mの日本記録樹立、とクリアになり、久しぶりに強気な姿勢が戻ってきているだけに楽しみだ。

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寺田選手(写真左)は4位、福士選手(写真右)は3位でそれぞれ日本選手トップ
(写真提供:アフロスポーツ)

■財団法人日本陸上競技連盟
http://www.rikuren.or.jp/fan/

2010/05/07

高橋和彦選手(100kg超級)、立山広喜選手(無差別級)が世界選手権に〜全日本柔道選手権

文:松原孝臣

4月29日、全日本柔道選手権が東京・日本武道館で行なわれた。無差別級で実施されるこの大会は、今年9月に東京で開かれる世界選手権の100kg超級および無差別級の最終選考会でもある。

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全日本柔道選手権は無差別級・トーナメント戦で行われる
(写真提供:フォート・キシモト)

大会前に実施された全日本男子の篠原信一監督、斉藤仁強化副委員長、岡田弘隆男子強化委員の座談会では、勝負の行方を、こう予想していた。
「決勝は立山広喜と穴井隆将、あるいは棟田康幸と穴井の決勝。どちらにしても穴井が有利」が篠原監督。
「棟田と穴井になるのでは。優勝は穴井」は斉藤副委員長。そして岡田委員は、「棟田と穴井なら穴井がわずかに有利。鈴木桂治が準決勝で穴井に勝てば鈴木の優勝」と予想していた。

昨年のこの大会を制している100kg級の穴井選手が本命視され、対抗するのは昨年の世界選手権100kg超級代表の棟田選手、4月頭に行なわれた全日本選抜体重別選手権100kg超級を制している鈴木選手、193cm、145kgと恵まれた体格を持ち、昨年の全日本選手権で初めてベスト4になった立山選手あたりだと見られていた。

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事前の予想では、穴井選手(写真左)、棟田選手(中央)、鈴木選手(右)らの名前があがった
(写真提供:フォート・キシモト)

ふたを開けると、予想外の展開となった。
優勝候補にあげられていた鈴木選手は4回戦、穴井選手は準決勝で、ともに高橋和彦選手に敗れたのだ。
鈴木選手は、前に出てきて大外刈りを中心に技をかけてくる高橋選手に対し、受けにまわり技が出ず、判定にもつれこみ敗戦。昨年12月のグランドスラム東京に続いて高橋選手に敗れた。
「2回負けているので、どうしようもないですね。いちばんだめなパターンでした」
分かっていながらも、同じ展開を繰り返してしまった。
「研究してきたことを出せていない。情けない試合です」とも口にした。

準決勝で敗れた穴井選手も、ショックを隠しきれなかった。鈴木選手同様、先に先に、と前へ出て圧力をかけてくる高橋選手に対し、後ろに下がってしまい、やはり判定での敗北。
「体調は万全でした。力不足です」
悔しさか、目には涙がにじんでいた。
こうして両者を破った高橋選手が初めて決勝に進出する。

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4回戦 高橋選手と鈴木選手の対戦(写真提供:フォート・キシモト)

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準決勝 高橋選手と穴井選手の対戦(写真提供:アフロスポーツ)

一方の山では、棟田選手を準決勝で破った立山選手が、やはり初の決勝へ。
高校、大学と同級生、互いに手の内を知る二人の対戦は、相手をうかがうように、なかなか技が出ない。その中で、3分40秒、立山選手が有効でリード。だがここから高橋選手が挽回する。
試合時間が残り1分に近づこうとする4分43秒、大外刈りで有効を奪い並ぶ。さらに大外刈りで攻めに出る高橋選手に対し、立山選手は防戦一方となる。消極的姿勢に、残り18秒で注意が与えられ、高橋選手が優勝を手にした。
25歳の高橋選手は、2度目の出場での初優勝である。

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決勝 高橋選手と立山選手の対戦(写真提供:フォート・キシモト)

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25歳の高橋選手が初優勝(写真提供:フォート・キシモト)

「先にリードされて、正直厳しいかなと思いましたが、あきらめずにやりました」
高橋選手は、全日本選抜体重別では、初戦負けを喫した。その後、練習拠点である母校の国士舘大学から、関西へ武者修行に出て、鍛え直した。その成果が表れた大会であった。
大会を終えて、代表が発表になった。
100kg超級は鈴木選手と高橋選手。
無差別級の代表のうち、一人は立山選手。もう一人は鈴木選手、高橋選手、穴井選手の中から、調子がよかった者を試合前日までに選ぶ。
となった。

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世界選手権、無差別級代表の切符を手にした立山選手
(写真提供:フォート・キシモト)


高橋選手、立山選手は世界選手権初出場である。
日本の重量級は、鈴木選手、棟田選手らベテラン中心に動いてきたが、08年、北京オリンピック100kg超級での鈴木選手の初戦敗退、昨年のロッテルダム世界選手権では棟田選手がメダルを逃すなど、低迷が続いている。
そうした中で、新しい顔が代表に名を連ねた。
日本で7年ぶり、東京では52年ぶりとなる地元開催の世界選手権で、初出場の高橋選手、立山選手がどこまで戦えるか。
それが日本の重量級の今後にもかかわることになる。

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世界柔道選手権2010東京大会は、9月9日(木)〜13日(月)、
国立代々木競技場第一体育館にて開催
(写真提供:フォート・キシモト)

■財団法人全日本柔道連盟
http://www.judo.or.jp/

   

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