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TEAM JAPAN DIARY

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2010/08/24

ユースオリンピック、世界各国の選手と触れ合い、成長へ

文・共同通信社 井上将志

■第1号の金を含むメダルラッシュ

14日にシンガポールで開幕した第1回ユースオリンピック。選手71名、役員34名、総勢105名で臨んだ日本代表選手団は、トライアスロン女子の佐藤優香選手が記念すべき大会第1号の金メダリストに輝くなど、序盤からメダルラッシュに沸いている。

選手同士の交流を促す大会とはいえ、勝負の舞台に立てば、選手は本気モード。佐藤選手は、得意のランで逆転して一着でゴールすると「スタート地点に立った時、絶対勝てると思った」と狙い通りのレースを振り返った。「ユースオリンピックで最初の金メダリストになることができて、すごくうれしい。表彰台に立った時は、夢のような気分だった。台の真ん中に立てて、日本人としての誇りを感じた」と笑顔を見せた。

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金メダルを手にした佐藤選手(アフロスポーツ)

母親の勧めでトライアスロンを始めたのは9歳の時。2008年北京オリンピックを見て「いつか自分もオリンピックで戦いたい」と思った。「ユースオリンピックとオリンピックは違う大会だけど、一つ目のハードルは越えた気がする」と夢の舞台へ一歩近づいた。「これから大変なこともあると思うが、その時は今の気持ちを思い出すことができる。今後に向けて自信になった」。世界中の選手が集まる大舞台は、18歳に貴重な経験をもたらした。

佐藤選手に続き、レスリングでは、女子46kg級の宮原優選手と男子54s級の高橋侑希選手、体操男子個人総合で神本雄也選手が次々と表彰台の真ん中に立った。

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果敢に決勝に挑んだ宮原選手(ロイター/アフロ)

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金メダルを獲得した高橋選手(ロイター/アフロ)

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金メダルを手に笑顔の神本選手(ロイター/アフロ)

宮原選手は、JOCが育ててきた“金の卵”だ。JOCが2008年に東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター(通称・味の素トレセン)に開校した「JOCエリートアカデミー」の1期生で、専任コーチの英才教育を受けてきた。

「JOCエリートアカデミー」は各競技団体が推薦するアスリート(対象は小学生から高校生)を、味の素トレセンに寄宿させ、地元の学校に通わせながら、オリンピックをはじめとした国際大会で活躍できるトップアスリートに育成することなどを目標としたプログラム。卓球女子で今大会に出場している旗手の谷岡あゆか選手もアカデミー生だ。

「オリンピックに出て金メダルが獲れるように、精いっぱいトレーニングに励みます」と決意を語った開校式から2年。宮原選手は言葉通り、着実にオリンピックメダリストへの道を歩んでいる。中学生で富山県から上京し、練習に打ち込む日々。「2016年のリオオリンピックで金メダルを獲りたい」と夢を描いている。

■国際経験が飛躍の契機に、大会後半は文化・教育プログラムも

メダルに手が届かなかった選手にとっても、世界各国の選手が一堂に会する国際総合大会は、飛躍を期す契機となったようだ。アーチェリー男子の小岩創司選手は、男子個人種目2回戦で敗退、オーストラリアの女子選手と組んだ混合種目では準々決勝で敗退した。それでも、「一度こういう場に立つと、もう一回出たいという気持ちになる。今までの自分にとってオリンピックは現実味のない場所で、いつか出られるのかなと思っていた。でも今は違う。以前よりもっと近いものに感じられる」と、勝ち負け以上に大きな収穫を手にした様子だ。

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アーチェリーでは女子選手と組む混合種目も行われた

競泳の日本代表コーチを務めている1992年バルセロナオリンピック、女子平泳ぎの金メダリスト、岩崎恭子さんも、選手に積極的な姿勢を求めている。岩崎さんは当時14歳にしてオリンピックで忘れ得ぬ瞬間を味わった。「世界中から様々な競技の選手が集まるのは、今までオリンピックとユニバーシアードに限られていた。こういう場所は、若い選手にとってすごく重要。ここでの経験を無駄にしないでほしい」と願っている。

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味の素ナショナルトレーニングセンターで行われたJOC文化・教育プログラムに参加する岩崎さん(右から2番目)

13日間に及ぶ大会は中盤に差しかかり、競技のない時間に参加するユースオリンピックの特色でもある文化・教育プログラムを心待ちにしている。IOCのジャック・ロゲ会長が提唱して新設されたユースオリンピックオリジナルのプログラムで、国際交流や文化体験など50以上のプログラムが用意されている。選手は、この文化・教育プログラムを通じて、多くのことを学び、思い出に残る体験をすることになる。

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