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2010年8月

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2010/08/10

フィギュアスケート強化選手、4年後を視野に変化のシーズンへ

バンクーバー冬季オリンピックから半年、フィギュアスケートの強化選手が、ナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点「中京大アイスアリーナ」(愛知県)で合宿を行いました。浅田真央、小塚崇彦、鈴木明子のオリンピアン3選手に加え、2010年世界ジュニアチャンピオンの羽生結弦選手と村上佳菜子選手、さらに今井遥、町田樹、無良崇人、南里康晴の4選手の計9名が参加。オリンピック後に変更された新ルールに標準を合わせた練習に取組みました。

Mao_2表情をつけてステップの練習をする浅田選手

練習公開日となった87日には、振付師の宮本賢二コーチによるセミナーが行われ、様々な音楽に合わせた表現をするステップに挑戦しました。タンゴ、クラシック、ロックなど、曲によって間の取り方や強弱のつけ方を変化させる練習に、選手たちは最初こそ戸惑っていたものの、後半になると積極的に表情をつけるなど工夫する姿が見られました。

Step 全員でステップの練習

浅田選手は今年6月から、技術コーチとして、鈴木明子選手を指導する長久保裕コーチに師事。浅田選手は「オリンピックの時期に自分のジャンプが乱れていて、結果的には跳べても、昔と違う感覚になっていると感じていました。オリンピックが終わって一区切り。今が一番ジャンプを変える時期だと思い、習うことを決めました。2ヶ月ではまだ自分のものになっていないですが、しっかりした形で跳べるようにしたいです。形の基礎が出来れば、2年、3年としっかり出来て(ソチ冬季オリンピックのシーズンには)難しいジャンプを出来ると思います」と話し、ここ数年でフォームが変化したジャンプを修正していることを明かしました。

Nagakubo 長久保コーチからジャンプの指導を受ける浅田選手

長久保コーチも「今までは自己流で力を入れて跳ぶ練習をしてしまっていたが、タイミングよく跳ぶほうが正しいジャンプになる。だいぶ跳び方が直ったが、たまに前のクセが出る。感覚が合ってくれば良くなるだろう。56年前のジャンプに戻せるよう指導している」と指摘。練習が前進している様子を伝えました。

浅田選手の新プログラムは、ショートプログラムがシュニトケの『タンゴ』、フリースケーティングがリストの『愛の夢』。浅田選手は「まだジャンプの練習ばかりで曲を通す練習はこれから。(20113月の)世界選手権に間に合えば良いけれど、のんびりする気持は全然ないです」と気持を引き締めていました。

一方、長久保コーチのもとで練習している鈴木選手は「浅田選手とは別の時間に練習していますが、浅田選手が来たことで、『もっと先生から吸収してやろう』と思って、気持ちの隙がなくなりました」と刺激を受けている様子。3回転+3回転のジャンプにも取組んでおり、「オリンピックが終わり、新たなスタート」と笑顔を見せました。

Suzuki 長久保コーチの指導に耳を傾ける鈴木選手

また小塚選手は、カナダの新しい振付師のもとでプログラムを作成し、帰国したばかり。「今の課題は表現。表情に気をつけて、曲の表現を身体全体で出来るよう気をつけています。大きな目標であるオリンピックに向けて、自分の引き出しをたくさん作って、4年後のチョイスを増やしていきます。去年までの4年とは違う4年にしたいですね」と、ソチ冬季オリンピックを意識した練習をしていると話しました。

Kozuka表現力の成長を目指す小塚選手

また、2010年世界ジュニア選手権で優勝し、JOCスポーツ賞を受賞した羽生、村上選手は、今シーズンはシニア初挑戦となります。羽生選手は「今年は何が何でも4回転ジャンプを入れます。それがシニアへの境界線だと考えています。力ではなく流れの中で跳ぶ理想的なジャンプを目指しています」と話し、村上選手は「ジュニアではかわいい感じで踊れば良かったのですが、今度は大人っぽい演技をしたいです」と語りました。

Hanyuu シニア初挑戦となる羽生選手

Murakami 大人の表現力を目指す村上選手

フィギュアスケートのシニア選手は、10月に開幕するグランプリシリーズでシーズンをスタート。20113月に東京で開催される世界選手権での活躍を目指します。

2010/08/09

新体操コントロールシリーズ、個人競技で新たな取組み

文・折山淑美

9月に開催される世界新体操選手権と、11月のアジア競技大会の個人競技代表を決める戦い――。日本体操協会は今年度、これまでのように日本代表選考会の一戦だけで決めるのではなく、5月16日から8月1日までのコントロールシリーズ4戦の結果を踏まえて決定するという方式を採用した。

Aflo_mjxa098448 4戦通じてトップを守った大貫選手のボールの演技

「団体と違い、個人は予算が少ないからこうするしか強化方針がなかったんです」と日本体操協会の山ア浩子強化本部長は苦笑するが、世界に大きく差を明けられていることを考えれば、早急に強化に取り組まなければいけない現実もあった。世界トップの個人成績は、各種目ともに27〜28点台の得点が普通だ。だが日本選手は昨年の世界選手権個人総合で15位になった日高舞選手(現在は故障で休養中)が何とか25点台に乗せた程度。他の選手は23〜24点台しか出せていなかった。世界選手権の8〜10位圏内に入るためには26点台の得点は必要不可欠になる。そのためにまず、その26点台を出すことを目標にしてコントロールシリーズを実施したのだ。

代表候補選手としてシリーズに出場したのは、代表選考会1位の大貫友梨亜選手と2位の穴久保璃子選手、3位の山口留奈選手、4位の中津裕美選手に、協会推薦の小西夏生選手の5名。その中で大貫選手と山口選手は7月18日の第3戦のボールでそれぞれ26.025点を出し、初の26点超えという成果をあげていた。

Aflo_mjxa098402 第3戦ではボールで26点台をマークした山口選手

迎えた8月1日の第4戦。これまでと同じ味の素ナショナルトレーニングセンターで行われた試合は、山ア強化本部長が「今までの試合のなかで、選手たちは一番緊張していた」と言うほどの緊迫感溢れる戦いになった。

その中で最も安定した演技をみせたのが、第1戦から3戦まですべて個人総合1位の成績を残していた大貫選手だった。最初のロープでスピードのある演技で25.675点を出すと、3種目目のボールでは正確な動きと滑らかな手具扱いで26.000点をマーク。第3戦の総合得点には0.625点及ばなかったものの、他の2種目も25点台を出す好成績で総合1位になった。それに続いたのがフープとボールで25点台中盤を出した山口選手。それに穴久保選手、中津選手、小西選手が続く結果になった。

Aflo_mjxa098422最初のロープで25.675をマークした大貫選手

Aflo_mjxa098390 フープで25.325を出し、3位以下を引き離した山口選手

世界選手権の代表選考の基準は、(1)いずれかの回、種目で26点を出した選手。(2)各シリーズの4種目総合得点で最高点を得た選手。(3)4回のうち各種目のベスト3の得点を合計したシリーズ得点で最高点を出した選手、と定められていた。その条件をクリアしたのは大貫選手と山口選手。その結果を受けた選考会議では、これまでの通例として3〜4名選んでいた代表を、大貫選手と山口選手の2名だけにした。その理由を山ア強化本部長はこう説明する。

「選手の顔を審判に売ることも必要な競技なので、若手に経験させたい気持もありますが、原則として26点をベースにしましたから…。もし誰も26点をクリアしていなかったら、甘い基準になって4名選んでいたかもしれませんが、26点を出した選手がいるので差をつけなければいけないと思いました。ここで4名選んで選手たちに『25点でもいける』と思われてもいけないし、最初の試みなのであえて厳しくしました」

出場が2名だと、3名の得点が基準になる個人戦国別対抗の権利は失うが、それより将来への気持ちの引き締めを優先したのだ。

一方、団体総合でもメダル獲得を狙うアジア競技大会へ向けては、シリーズ得点1、2位の大貫選手と山口選手に加え、3位と4位の穴久保選手と小西選手を選出した。山崎強化本部長はこう評価する。「これまで選手たちは、大会ごとに審判が違うから得点はあてにならないという気持ちがあり、自分の演技内容だけを意識していました。でも今回は世界とどう戦うかを考え、絶対に必要な得点のラインを設定しました。審判を固定し、各試合ごとに、選手に対してどこで減点をされたかなどを説明しました。選手たちもこれまで得点をここまで意識して演技することがなかったから、そういう緊張感を味わえたということや、2カ月半で4試合をこなすタフな経験をしたという面でも、意味のあるコントロールシリーズになったと思います」。

Aflo_mjxa098552 Aflo_mjxa098565

アジア競技大会出場を決めた穴久保選手

Aflo_mjxa098544_3 Aflo_mjxa098551

アジア競技大会の出場を決めた小西選手

一方、大貫選手も「技術的な面では直ぐに成長することは難しいけど、精神的な面では学ぶことが多かったと思います。これまで何点出すということを目標にしたことはなかったけど、そういう緊張感を持って試合に臨み、弱い自分に負けることなくやりきれたのが一番の収穫だったと思います」と手応えを口にした。

だがそう言いながらも彼女は「でもこれは到達点ではないし、山ア本部長のいうようにスタート地点へ立っただけ」と続けた。1種目だけ26点台を出しても、世界をみればトップ10に入ることは難しい。26点を出せるようになっても、まだまだそれより上の選手たちはいる。その人たちに追いつくことを目指していきたいと。

これまでの世界選手権代表選考会では、4位までに入れば出場できるという意識もあって手堅い演技をし、23〜24点を出しておけばいいという雰囲気もあったと言う。高い目標を設定し、ハードなスケジュールのコントロールシリーズを実施したことは、選手やコーチたちの目を世界へ向けさせるという点では、大きな意味のある試みになったといえる。

日本新体操の世界への新たな挑戦は、始まったばかりだ。(写真提供:アフロスポーツ)

2010/08/04

リオオリンピックで金メダルへ 日本テニス協会がGプロジェクト始動

日本テニス協会は7月、2016年リオデジャネイロオリンピックで金メダル獲得を目指し、新しい選手強化プロジェクト「Gプロジェクト」を始動させました。714日には会見を開き、渡邊康二専務理事は「北京オリンピックでロジャー・フェデラーが金メダルを大喜びしたように、テニスプレーヤーにとって世界ランキングを上げること以上にオリンピックメダルの社会的価値が上がっています。6年後を見据えて、強化担当者を置きその責任の所在も明らかにしながら、チーム一丸となってメダルを目指したいです」とあいさつしました。

Rari 合宿中の選手たち

強化の対象となるのは、最もメダルの可能性が高いと考えられる女子ダブルス。村上武資プロジェクトディレクターは「ダブルスは、サーブの重要性、ネットプレーにテクニック、レシーブの技術、配給など、様々な戦略や技術が必要となる分、テニスを学ぶ上で重要なことを身に付けられる種目。女子シングル選手としての底上げにもつながると期待しています」と説明しました。

Watanabe  渡邊専務理事

Murakami プロジェクトを説明する村上ディレクター

プロジェクトでは、年間のうち半年にも及ぶツアーにトレーナーやコーチが帯同しサポートし、また技術面・体力面での向上のために味の素ナショナルトレーニングセンターで定期的に合宿を行います。

第一期生となるのは、森田あゆみ、奈良くるみ、土居美咲、瀬間友里加、不田涼子の5選手のほか7名、計12名で6年後にピークを迎える世代となる1524歳が中心。年間予算は1500万円で、2010年から6年間で1億円を予定しており、「例年の強化費とは別に集めるため、スポンサーを募って支援する体制に持っていきたい」と渡辺専務理事は話しました。

Sema候補生の一人、瀬間選手はサーブの練習

会見後には、7月から味の素ナショナルトレーニングセンターで合宿をしている選手たちの練習を公開。球筋を読むのが難しいクレーコートでの練習でしたが、息の合ったラリーを展開していました。6年後の金メダルに向かってスタートを切った選手たちに注目です。

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