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TEAM JAPAN DIARY

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2010年8月

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2010/08/31

橋大輔選手「セカンドキャリアのステップ」プロデューサーに挑戦

トリノ冬季オリンピックのフィギュアスケートで金メダルに輝いた荒川静香さんが、引退後のセカンドキャリアとして新しく切り開いているアイスショー・プロデューサーの道。年に1回、自身が企画運営するアイスショー「フレンズオアンアイス」を開催し、単なるプロスケーターとは違うキャリアを模索しています。その5回目となる「2010フレンズオンアイス」で荒川さんは、「橋大輔選手のセカンドキャリアのステップに」と、一部のプログラムのプロデュースを橋選手に任せました。

Takahashi1グループナンバーをプロデュースした橋選手

荒川さんが後輩のセカンドキャリアについて考えるのは、フィギュアスケート界の厳しい現状が背景にあります。引退後にスケートに関わるならば、インストラクターやプロスケーターが一般的ですが、全国のスケート場不足のために、インストラクターの枠はどこも満員。プロスケーターも一部の人気選手で占められてしまいがちで、振付師やショー企画など、新しい視野でのセカンドキャリアを拡げていくことが急務になっているのです。

荒川さんは引退後、「自分のお世話になった人に感謝するためのアイスショーを作りたい」と、「フレンズオンアイス2006」を企画。自身でショーを手掛ける面白さに魅入られ、子供たちと滑るプログラムやなど、毎年様々な企画に挑戦してきました。そして今年は、子供の頃から親しくしていたスケーターの橋選手に対して、「現役のうちに、また違った視点でスケートを見られるようなチャンスをあげたい。スケーターだけでなく、見る人や支える側の気持ちも知ることができる」と考え、プロデューサーに指名したのです。

Arakawa1後輩にセカンドキャリアを考える機会を与えたいという荒川さん(右)

春先に依頼を受けた橋選手は、男子のグループナンバーにしようと決定。「気軽に引き受けてしまったけど、実際にやろうとすると全然アイデアが出なくって、すごく焦りました。結局、自分がヒップホップを習っていたダンスの先生に振り付けの一部を依頼して、それを氷の上でカッコよく再現できるよう工夫しました」と振り返ります。

小塚崇彦選手や本田武史さん、エバン・ライサチェク選手など6人のメンバーは決まりましたが、実際にメンバーが集まって練習できるのは本番直前の2日間のみ。「すごく覚えるのに苦労するだろうと思ったけど、みんなが文句を言わずに一生懸命覚えてくれました。『難しくてみんなゴメン』なんて思いながら、演技を教えたり、指示を出していました。まとめる役って難しいですね」と橋選手。本番までには、アップテンポなヒップホップやロックにあわせて、6人のトップスケーターが激しく踊るナンバーに仕上がりました。

Takahashi2ヒップホップに乗って踊る橋選手

荒川さんは「橋選手は、『ヒップホップをやりたい』とか『男子グループでやりたい』とか自らアイデアが出てきて、みんなをうまくまとめていました。人を引っ張っていくようなセンスがあるんだな、ということがプロデューサーを頼んで分かったので、このセンスを次のセカンドキャリアに繋げてほしいですね」と感心していました。

橋選手は、引退後のことはまだ決めていませんが「昨年までは、引退後はスケートから離れようと思っていましたが、多くの人にお世話になってオリンピックで頑張れたので、スケートで恩返ししたいと思うようになったところでした。人生に役立つ経験を与えてくださった荒川さんに感謝ですね」と照れながら、2連覇を狙う2011年・世界選手権前のオフシーズンのアイスショーを楽しんでいました。

Aflo_jyfa061991 自身のショートプログラムも披露した橋選手

(写真:アフロスポーツ)

2010/08/30

【ユースオリンピック】JOCエリートアカデミーの2人がダブル金メダル

JOCエリートアカデミーから第1回ユースオリンピック競技大会(2010/シンガポール)に参加した、レスリングの宮原優選手と卓球の谷岡あゆか選手が、ともに金メダルを獲得する大活躍を見せました!

渡航前夜の811日、味の素ナショナルトレーニングセンターで、2人はそれぞれの金メダルを誓いました。

Ayukayuu_2 勝利を誓い合う谷岡選手(左)と宮原選手

宮原選手は「今年はケガをして練習ができない時期があったので、以前のレスリングが出来るよう基本を徹底的にやり直してきました。日本人第1号の金メダルを目指します」と宣言。大会初日に行われたトライアスロン女子で佐藤優香選手が大会第一号となる金メダルを獲得したため、宣言どおりとはいきませんでしたが、見事に日本人2人目の金メダリストとなりました。

Aflo_ioca002184_2攻めの展開をする宮原選手

日本代表選手団の旗手でもある谷岡選手は、「旗手として公式の場に出ると、緊張していつもより姿勢もピンと伸びます。このユースオリンピックの試合で、自分でしっかり考えて、いい状態に持っていけるようにしたいです。優勝を目指します」と、緊張の面持ちでシンガポールへ出発。女子シングルスは、準々決勝で敗退し、5位。しかしそこから気持ちを入れ替えると、丹羽孝希選手と組んだ混合チームでは、初戦から決勝まで息の合った試合展開をみせて、決勝は韓国チームに2-1で競り勝ち、見事に金メダルを獲得しました。

Aflo_owda443083_3息の合った試合展開をする谷岡選手(右)と丹羽選手(ロイター/アフロ)

記念すべき第1回ユースオリンピック競技大会で、栄えある金メダルを手にしたJOCエリートアカデミーの2人。これをステップに、未来のオリンピックの栄冠へ向けて飛躍して欲しいですね。

Aflo_owda435326_2金メダルを獲得した宮原選手(ロイター/アフロ)

Aflo_owda443079_3 金メダルを手にする谷岡選手(右)と丹羽選手(ロイター/アフロ)

2010/08/28

パンパシフィック選手権(3)北島選手の復活から見えるもの

文・折山淑美

■北島康介選手2冠、「自信になった」

08年北京オリンピック以来2年ぶりのビッグ大会となったパンパシフィック選手権大会。北島康介選手は周囲の誰をもアッと驚かせるような見事な復活劇を演じた。 大会2日目の100m平泳ぎでは、予選からいきなり自己セカンドベストで、かつ今季世界ランキング1位となる5904で泳いだのだ。決勝は力みが出て5935とタイムを落としたが、2位に083差を付ける圧勝だった。

Kitajimaaflo_owda437011_2100m平泳ぎ決勝で快進撃を見せた北島選手(ロイター/アフロ)

北島選手はこう言う。「予選は本当に決まり過ぎですね。(11月の広州)アジア大会の代表もかかっていて予選が勝負みたいなところがあったから、けっこうガッチリ決めていったんです。こういうレースができるというのも前向きに考えていいことだと思うし…。決勝はタイムを落としたけど、レベルの高い59秒台前半だったから、これから新しいものを発見できそうな泳ぎだと思いますね」

日本チームの平井伯昌ヘッドコーチも、「予選は力が抜けていてすごく良かったので、正直おどろきました。でも決勝はウォーミングアップの時から少し力が入っているような気がしたんで。でも2本とも内容が良かったから、それは彼が本当に充実している証拠ですね」と評価する。

なか1日置いた200mでもその勢いは止まらなかった。「練習を見てもらっているデーブ・サロコーチ(南カリフォルニア大)から、予選は150mまで抑えてラスト50mを上げていけと言われたけど、日本のレベルは高いからそんなこともやっていられない」と考えた北島選手は、100mまで世界記録を上回るラップで突っ込み、今季世界ランキング4位になる20923で泳いで決勝へ進んだ。

優勝は確実だろうと予想された決勝になっても、彼の攻めの心は変わらなかった。100mまでは予選より少し抑え気味の入りだったが、150mまで世界記録のラップに肉薄。20836の今季最高をマークして2冠獲得を果たした。「最後は泳ぎも浮いてしまったけど、高いレベルで200mも泳げたというのはすごい自信になりますね。この大会の200mは前半から突っ込んでどこまで持って、最後の25mをどういう泳ぎをできるかという、本来の自分が持っているものを確かめるという目的が大きかったから。その意味では自分のすべてを出せたと思うし、十分すぎるくらいの結果でしたね」

そんな見事な復活劇を演じたにもかかわらず、今後しばらくは、勝負だけを考えて水泳をするのではなく、伸び伸びとした環境で楽しみを感じながら水泳を続けたいという北島選手。まだロンドンまでは見えていないというが、大きく前進したということはそこへ近づいていることだ。今やっと、2種目3連覇への歩みの第一歩を踏み出した。

■求められるポスト北島

その北島選手が主力になった大会最終種目の男子4×100mメドレーリレーでは、第1泳の古賀淳也選手が、100mの世界記録保持者であるアーロン・ピアソル選手(アメリカ)に先着するという快挙を演じた。「メドレーといえど、ピアソルに競り勝ったと言うのはすごい自信になりますね。1回でも勝ったことは財産になるし、これから相手も警戒してくると思うので」と古賀選手は話す。

その快泳を引き継いだ第2泳の北島選手がさらに差を広げた日本チームは、次のバタフライでアメリカのマイケル・フェルプス選手に逆転されたが、オーストリアを大きく引き離して銀メダルを獲得した。世界を見ればヨーロッパ選手権を制したフランスが上位にいるが、記録的には世界3番手の位置を確保。昨年の世界選手権で途絶えてしまったメダル獲得の可能性を、もう一度引き戻す結果になった。

一方の女子も、寺川綾選手(背泳ぎ)と鈴木聡美選手(平泳ぎ)の頑張りがきいて銅メダル獲得を果たした。女子も、このレースでは実力ナンバー1のロシアがいることを考えれば、実質世界4位という位置につけた。

しかしこのパンパシフィック選手権全体を振り返れば、オリンピック種目での金メダルは平泳ぎの北島の2個のみ。チームはまだ、北島選手頼りという状況から脱却できないでいる。来年からのオリンピックロードに向けて、ポスト北島を担うべき選手たちに意識向上が求められることが明確になった大会だった。

Kitajimaaflo_lkga884709_2平泳ぎ200mで金メダルを手にした北島選手(AP/アフロ)

Kitajimaaflo_owda437414 平泳ぎ200m決勝でゴールし自信をみせた北島選手(ロイター/アフロ)

2010/08/27

パンパシフィック選手権(2) 古賀淳也、収穫の100m銀、50m金

文・折山淑美

■古賀淳也、ピアソルと初対決、収穫の銀

世界記録保持者のアーロン・ピアソル選手(アメリカ)との対決を楽しみにしていた男子100mの古賀淳也選手は、先行するライバルを激しく追いかけたが、結果は032届かない5363で、2位に終わった。

「前半はあまりいったつもりはなかったけど、2599で折り返せたのは思い通りのレースですね。それができたというのは自信になるけど、後半に泳ぎがバタついてしまって。ラスト25mでもう少し伸びるという理想の泳ぎができなかったのは反省です。後半コースロープに寄ってしまったのは、まだ泳ぎのバランスが身についてない証拠だと思います」

古賀選手はこの大会へ向け、順調な仕上がりで臨んだわけではなかった。6月のジャパンオープン後に風邪を引いて練習を休み、それ以後は泳ぎを崩していた。高地合宿後も調子は上がらず、「本当はダメなんじゃないか」と考えたりしていた。その中で「ドルフィンキックでは他の選手より速いタイムを出せる」などと自分の武器を再確認し、一日毎に少しずつ調子を上げてきたという状況だった。午前の予選は同組で泳いだ入江陵介選手にも遅れる5439。全体では7番目の記録での決勝進出だったが、午後の決勝では失敗をうまく修正することができた。

その決勝、各国2名しか決勝へ出場できないというパンパシフィック選手権大会のルールで、予選はアメリカ選手中3位だったピアソル選手は決勝には進出できない予定だった。だが2番目のタイムだった選手が200m自由形に集中するために棄権し、ピアソル選手が決勝へ繰り上がった。対決を心待ちにしていた古賀選手は、「午後にプールへ来てスタートリストを見たら、ピアソルの名前が載っていたから、しっかり惑わされたなと思いましたね。でも彼と泳ぐのは楽しみだったし、こういう雰囲気の中で今後もレースをしていくのだろうと実感できたので、それは収穫だと思います」と苦笑する。

今年4月以降は、なかなか所属先が決まらず不安定な環境にもあった。だが原因がわかっているだけに、マイナス要因になったことをしっかり修正していけばいい。このような状況で銀メダル獲得を果たせたことを足掛かりに、11月の広州・アジア大会へ向けては日本記録や世界記録を視野に入れた練習をしていきたいという。

そういう古賀選手は大会2日目、得意の50mで金メダルを獲得。「調子が悪くてもやり方次第で結果を出せるのが分かったし、勝負どころでちゃんと結果を出すことの重要さも分かりました。狙って金メダルを獲れたからホッとした気持ちですね」と笑顔を見せた。これまでとは違う種類の悔しさと、そして手ごたえを感じる大会となった。それは、次へ向けて何をすべきかを、明確に意識させるものでもあったといえる。

Kogaaflo_owda43708150mでは優勝した古賀選手(アフロスポーツ)

Kogaaflo_owda437083得意の50mで金メダルを獲得した古賀選手(アフロスポーツ)

2010/08/26

パンパシフィック選手権(1) 寺川綾、松田丈志、悔しさのメダル

文・折山淑美

■寺川綾選手、フォーム改造も悔しい銀

2010年パンパシフック選手権大会、初日。女子100m背泳ぎ決勝に進出した寺川綾選手は、ターン後にトップに飛び出たものの、ラスト10mでかわされ、悔しい銀メダルとなった。金メダルに輝いたのは、今季世界ランキング1位の5921をマークしているエミリー・シーボム選手(オーストリア)だった。

ゴールタイムの5959は自己ベストだが、1位との差は014。観客席で見ていた平井伯昌ヘッドコーチは、親指と人指し指で僅かな隙間を作って苦笑し、僅差の敗戦を悔しがる。「自分の泳ぎしか考えていなかたから、タッチするまで周りがどうなっているのかわからなかったんです。でもあれだけの差だとわかってからは、すごく悔しくなりましたね」 と、寺川も大きな国際大会初での勝利を逃した悔しさを口にした。

「直前の高地合宿地だったフラッグスタッフで出来が良かったから、日本記録(5914)に近い所まではいくと思っていたんです。予選でも軽く泳いで59秒台かと思っていたけど、彼女の場合は国際大会ではいつも予選のタイムが遅いから…。自信をつけさせるのが難しいですね」。平井ヘッドコーチはこう説明する。

寺川選手は高地合宿に入った7月から、フォームの改造に取り組んできた。改造はうまくいったが、高地から下りて大会に入るまでの期間がこれまでより短かったため、彼女自身は自分の感覚を把握できないまま試合を迎えたという。その不安が予選では顔を出し、後半の泳ぎでリズムを崩して1分0041に止まるという結果になっていたのだ。

後のウォーミングアップでそこを修正し、決勝ではいい泳ぎはできたが、精神的な詰めの甘さで金星を逃した。それでも「参加人数は少ないし、去年の世界選手権でメダルを獲った人も1人しかエントリーしていない試合だから結果を出したいと思っていました。その点では銀メダルを獲れてホッとしています」。一方、翌日の50mでもラスト10mで逆転され、またしても2位に。「最後の詰めがこれからの課題です。でもこうやって一番を狙える位置にいるというのも、以前に比べたら成長したということですから」と明るく笑った。

■松田丈志選手、打倒フェルプスへの課題

もう1人、メダルを手にしながら悔しさを口にしたのは、男子200mバタフライの松田丈志選手だった。 午前中の予選は1分5547で2位通過。前半の100mも目標にしていた55秒切りを果たし、1位通過だったマイケル・フェルプス選手(アメリカ)との差も024で戦える手応えをつかんでいたのだ。「高地合宿では順調だったし、ここへきてからの調整でも、これまでなら頑張らないと出ないタイムもスムーズに出ていたから、1分53秒台は確実に出せると思っていたんです」と久世光代コーチが言うように、彼自身も自信を持っていた。決勝でも前半の100mを予選より速い5482で入り、先行するフェルプスを追いかけたのだ。

「フェルプスもそれほどコンディションがよさそうに見えなかったのでチャンスだと思ったし、自分ももう少しいい記録でいけるかなと思っていたんです。最後にターンしてから一度フェルプスを見て、多分彼もきついだろうからそこから差を詰めようと思って必死に泳いだんですけど……」

苦手だった前半はスムーズにいけるようになったが、100mをターンしてからは本来の感触ではなかったという松田選手は、得意なはずのラスト50mも目標とする29秒台に及ばない3016もかかり、フェルプスだけでなく2位を泳いでいたニック・ダーシー選手(オーストラリア)も捕らえられなかった。結果は1分54813位に止まり、フェルプスとの差も070と開いた。

「フェルプスに手が届きそうで届かないというのもありますが、去年も含めて彼以外の選手に負けているのも悔しいですね」という。08年北京オリンピック、09年世界選手権と続いた銅メダル返上こそが、打倒フェルプスへの最初の課題であることを、この大会で強く意識した。

Matsuaflo_owda436521銅メダルを獲得した松田選手(アフロスポーツ)

寺川選手も松田選手も、メダルを手にしながらも悔しさを味わった。それは、彼らが金メダルを狙えるレベルにきたことの証でもある。

Teraaflo_lkga88473850m、100mともに銀メダルを獲得した寺川選手(左)(アフロスポーツ)

Teraaflo_lkga88473150mにも出場した寺川選手(アフロスポーツ)

2010/08/24

ユースオリンピック、世界各国の選手と触れ合い、成長へ

文・共同通信社 井上将志

■第1号の金を含むメダルラッシュ

14日にシンガポールで開幕した第1回ユースオリンピック。選手71名、役員34名、総勢105名で臨んだ日本代表選手団は、トライアスロン女子の佐藤優香選手が記念すべき大会第1号の金メダリストに輝くなど、序盤からメダルラッシュに沸いている。

選手同士の交流を促す大会とはいえ、勝負の舞台に立てば、選手は本気モード。佐藤選手は、得意のランで逆転して一着でゴールすると「スタート地点に立った時、絶対勝てると思った」と狙い通りのレースを振り返った。「ユースオリンピックで最初の金メダリストになることができて、すごくうれしい。表彰台に立った時は、夢のような気分だった。台の真ん中に立てて、日本人としての誇りを感じた」と笑顔を見せた。

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金メダルを手にした佐藤選手(アフロスポーツ)

母親の勧めでトライアスロンを始めたのは9歳の時。2008年北京オリンピックを見て「いつか自分もオリンピックで戦いたい」と思った。「ユースオリンピックとオリンピックは違う大会だけど、一つ目のハードルは越えた気がする」と夢の舞台へ一歩近づいた。「これから大変なこともあると思うが、その時は今の気持ちを思い出すことができる。今後に向けて自信になった」。世界中の選手が集まる大舞台は、18歳に貴重な経験をもたらした。

佐藤選手に続き、レスリングでは、女子46kg級の宮原優選手と男子54s級の高橋侑希選手、体操男子個人総合で神本雄也選手が次々と表彰台の真ん中に立った。

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果敢に決勝に挑んだ宮原選手(ロイター/アフロ)

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金メダルを獲得した高橋選手(ロイター/アフロ)

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金メダルを手に笑顔の神本選手(ロイター/アフロ)

宮原選手は、JOCが育ててきた“金の卵”だ。JOCが2008年に東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター(通称・味の素トレセン)に開校した「JOCエリートアカデミー」の1期生で、専任コーチの英才教育を受けてきた。

「JOCエリートアカデミー」は各競技団体が推薦するアスリート(対象は小学生から高校生)を、味の素トレセンに寄宿させ、地元の学校に通わせながら、オリンピックをはじめとした国際大会で活躍できるトップアスリートに育成することなどを目標としたプログラム。卓球女子で今大会に出場している旗手の谷岡あゆか選手もアカデミー生だ。

「オリンピックに出て金メダルが獲れるように、精いっぱいトレーニングに励みます」と決意を語った開校式から2年。宮原選手は言葉通り、着実にオリンピックメダリストへの道を歩んでいる。中学生で富山県から上京し、練習に打ち込む日々。「2016年のリオオリンピックで金メダルを獲りたい」と夢を描いている。

■国際経験が飛躍の契機に、大会後半は文化・教育プログラムも

メダルに手が届かなかった選手にとっても、世界各国の選手が一堂に会する国際総合大会は、飛躍を期す契機となったようだ。アーチェリー男子の小岩創司選手は、男子個人種目2回戦で敗退、オーストラリアの女子選手と組んだ混合種目では準々決勝で敗退した。それでも、「一度こういう場に立つと、もう一回出たいという気持ちになる。今までの自分にとってオリンピックは現実味のない場所で、いつか出られるのかなと思っていた。でも今は違う。以前よりもっと近いものに感じられる」と、勝ち負け以上に大きな収穫を手にした様子だ。

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アーチェリーでは女子選手と組む混合種目も行われた

競泳の日本代表コーチを務めている1992年バルセロナオリンピック、女子平泳ぎの金メダリスト、岩崎恭子さんも、選手に積極的な姿勢を求めている。岩崎さんは当時14歳にしてオリンピックで忘れ得ぬ瞬間を味わった。「世界中から様々な競技の選手が集まるのは、今までオリンピックとユニバーシアードに限られていた。こういう場所は、若い選手にとってすごく重要。ここでの経験を無駄にしないでほしい」と願っている。

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味の素ナショナルトレーニングセンターで行われたJOC文化・教育プログラムに参加する岩崎さん(右から2番目)

13日間に及ぶ大会は中盤に差しかかり、競技のない時間に参加するユースオリンピックの特色でもある文化・教育プログラムを心待ちにしている。IOCのジャック・ロゲ会長が提唱して新設されたユースオリンピックオリジナルのプログラムで、国際交流や文化体験など50以上のプログラムが用意されている。選手は、この文化・教育プログラムを通じて、多くのことを学び、思い出に残る体験をすることになる。

2010/08/23

女子自転車競技、人材発掘の合宿がスタート!

2012年のロンドンオリンピックから新種目として加わった自転車競技女子ケイリンなどの有望選手を発掘しようと、日本自転車競技連盟とJKAは、人材発掘合宿「ガールズ・サマー・キャンプ」を伊豆・修善寺の日本競輪学校で実施しました。

Skate4_2左から橋本聖子JOC理事、田畑真紀選手、渡邉ゆかり選手、岡崎朋美選手

■自転車未経験者など92名が応募、63名が合宿参加

同連盟によると、トラック種目では女子選手の活躍の機会が少なく、選手層も薄い状態。ロンドンオリンピックで新種目が加わることを機会に、自転車競技未経験者も含め、2016年のリオオリンピックも視野に中学生まで選考枠を広げて公募を行い、逸材を見出すことになりました。

公募の結果、トライアスロン、一輪車、陸上競技など様々な経験の選手92名から応募があり、書類選考を通過した63名が合宿に参加。バンクーバー冬季オリンピックで銀メダルを獲得した、スピードスケートの田畑真紀選手の姿もありました。将来性が認められた選手は、連盟の強化選手に指定され、国際大会やオリンピックを目指すことになります。

■橋本聖子JOC理事「この合宿をステップに」

816日に行われた開講式では、JKAの下重暁子会長が「日本は競輪発祥の国。ロンドンオリンピックから加わる女子ケイリンでも活躍してほしいです。みなさんはこの合宿で少しでも記録を伸ばし、これから先に繋げていただきたいと思います」とあいさつ。橋本聖子JOC理事は「オリンピックの自転車競技に3回出させていただき、その時、練習のベースにしていたのがこの競輪学校でした。みなさんは強い希望と高い目標を抱いて、この合宿をステップにして下さい。応援しています」と激励しました。またスピードスケートの岡崎朋美選手も、妊娠5カ月の身体ながら駆けつけ、「自転車にチャレンジしたい時期もありましたがタイミングが合わず、私は挑戦できませんでした。ここに来られた皆さんは自分がラッキーだと思って、諦めない気持ちを持って頑張ってください」と話しました。

Shimojuu_2Hashimoto_2あいさつする下重会長と橋本JOC理事

Okazaki_2激励に駆けつけた岡崎選手

■田畑真紀選手「大きな変化を求めて」

合宿に参加したスピードスケートの田畑選手は、2014年のソチ冬季オリンピックを最終目標に据えながら、その過程として2012年のロンドンオリンピック自転車競技出場を目指します。田畑選手は「バンクーバー(大会)が終わってから、もうスケートで試せる変化はすべて試してきたので、さらに伸ばして世界のトップに行くには、もう大きく変えるしかないと感じました。自転車を本格的にやることでスケートに繋がればと思っています」と、新たな改革に挑戦していることを話しました。

Tabata2_2ロンドンオリンピックを目指す田畑選手

■世界最新の測定器で、潜在能力を計測

63名の選手は、トラックでの練習のほか、フォームや筋肉量をチェックする計測、ウエイト理論の座学など、充実したプログラムを6日間に渡って体験しました。

なかでも体力測定を行う「自転車シュミレーター」は、世界最先端の測定器です。このシュミレーターは、屋外のバンクを走る時と同じように、体重による加速や空気抵抗などが計算され、ペダルへの負荷が調整される仕組みになっています。そしてトップスピードに達する時間や、速度低減率、平均速度などを図ることで、フォームの安定しない初心者でも、体力面の潜在能力を測ることが可能となっています。

P1190474自転車シュミレーターで潜在能力を測る

参加した63名の選手は、将来のオリンピック出場を目指し、目を輝かせながらプログラムに取り組んでいました。憧れの存在である橋本さんや岡崎選手の激励も、パワーを倍増させた様子。一人でも多くのオリンピック選手、そしてメダリストがこの中から生まれることを期待したいですね。

Syuuou63名の選手が夢を抱き、自転車競技を目指す 

Rensyuu1_2監督の指導のもと、潜在能力の開発に取り組んだ

2010/08/19

ユースオリンピックに向けJOC文化・教育プログラムを実施

ユースオリンピックでは、競技の結果のみならず、「文化・教育プログラム」に参加することで選手の真のチャンピオンとしての人間性を磨き、オリンピックの意義を学び、再認識し、これらの意義を日常生活に反映できるかを考えさせることも大きな目的となっています。このIOC「文化・教育プログラム」をイメージさせるとともに、日本代表選手団の一員としての自覚と一体感をつくるために、JOCは日本代表選手団員に対し、「JOC文化・教育プログラム」を選手団の出発前夜に行いました。

Shiotaimg_0122座談会で、潮田選手と話をする選手

ず冒頭で福井烈・日本代表選手団総監督が、日本代表選手団の心構えについて説明。さらにユースオリンピックの「文化・教育プログラム」について映像を交えて紹介し、現地でのイメージ作りを行いました。「『チャンピオンとの会話』のプログラムは英語ですが、日本からは杉山愛さんも招待されています。英語に不安がある選手は、まずは杉山さんのプログラムに参加するのも良いでしょう」などと、積極的な参加を呼びかけました。

続いて行われたのは、「オリンピアンとの座談会」。内村航平選手(体操)、太田雄貴選手(フェンシング)、潮田玲子選手(バドミントン)、柴田亜衣さん(水泳)、田辺陽子さん(柔道)の5人を講師に招き、選手が直接オリンピアンと触れ合える機会を作りました。選手は、試合の臨み方や練習方法などを積極的に質問。太田選手は「試合で緊張をするのは、準備が不足している証拠である。誰よりも厳しい練習をこなしていれば、これが自信となり、試合での緊張も和らぎ、自分の実力を発揮できるようになる」「ストレスやプレッシャーのない試合など無い。日頃からどうストレスを受け止めるかの練習をすることが大事」、内村選手は「普段の練習を試合だと思い、試合は練習のようにパフォーマンスすることを心がけている」などとアドバイスしていました。

Uchimuraimg_0131Ootaimg_0114Shibataimg_0102 Tamuraimg_0110座談会で選手と話す、(上から)、内村選手、太田選手、柴田さん、田辺さん

続いて1時間半をかけて行われたのが「交流・結束プログラム」。JOCキャリアアカデミーディレクターの八田茂氏を講師に、選手や監督が身体を動かしながらプログラムに取り組みました。グループに分かれていくつかの課題をクリアするタイムを競いあうことで団結力を高めるもの、自己紹介やパートナーの紹介を通して互いのコミュニケーションを促進するもの、など様々なプログラムをこなすうち、選手や監督に一体感が生まれた様子でした。

Syoukaiimg_0296自己紹介しあう選手

Time2img_0205タイムを競いあうプログラムで団結力を高めた

最後に、3つのテーマで講義が行われました。田辺陽子JOCアンチ・ドーピング委員会副委員長は「アンチ・ドーピング」について、IOCスポーツと環境委員会委員の水野正人JOC副会長は「環境」について、竹田恆和JOC会長は「オリンピズムとJOCの歴史」について講義。竹田会長は「オリンピックムーブメントは、スポーツを通じた世界平和運動になります」と締めくくりました。

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Takedaimg_0375講義する(左上から)田辺副委員長、水野副会長、竹田会長

選手たちは、初めての体験に興味津々といった様子で、あっという間に3時間以上にわたるプログラムは終了。「チームジャパン」として一致団結し、シンガポールへと飛び立ちました。現地での「文化・教育プログラム」にも積極的に参加し、多くの体験をしてきて欲しいですね。

 

2010/08/17

ユースオリンピックのメダル、日本人がデザイン

14歳〜18歳のユース世代のオリンピックとして新しく始まった第1回ユースオリンピック競技大会(2010/シンガポール)が814日、開幕しました。大会第1号のメダルとなる種目、トライアスロン女子では日本の佐藤優香選手が優勝し、歴史的な金メダルを獲得。なんとその名誉あるメダルのデザインは、日本人のデザイナー福沢節子さんが手がけています。

Trois_medailles福沢さんのデザインが採用されたメダル

メダルのデザインは、IOCが公募し、インターネット上での一般投票とIOCの最終審査によって決定されました。見事に選ばれたのは、カナダ在住の日本人デザイナー福沢節子さんの図案、「Yes Youth Can」。大会の頭文字である「Y」の文字をメインにしたデザインで、ギリシャ神話に登場する勝利の女神「ニケ」の姿と、勝利のガッツポーズを、「Y」の文字と重ね合わせたロゴがあしらわれています。また背景の波の絵柄は、選手が感じる風、声援、また聖火の炎などをイメージしているそうです。

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1回大会のメダルを日本人がデザインし、またその第1号を獲得したのが日本人とは嬉しいニュースですね。大会は826日まで続きます。この波に乗ってチームジャパンが活躍するよう、応援よろしくお願いいたします。

2010/08/12

浅田真央選手、橋大輔選手がユースオリンピック選手団を激励

JOC11日、平成21年度「JOCスポーツ賞」に選ばれた浅田真央選手と橋大輔選を味の素ナショナルトレーニングセンターに招き、表彰を行いました。同賞は、オリンピックムーブメントの推進とスポーツの各分野で優れた成果を上げた選手や指導者の栄誉、功績を讃えるもので、最優秀賞に浅田選手、優秀賞に橋選手が選ばれました。その他の受賞者は、619日のオリンピックデー記念式典ですでに表彰を受けています。

Zasada1_aflo1080_100811_0032最優秀賞を受けた浅田選手

表彰は、第1回ユースオリンピック競技大会(2010/シンガポール)の結団式に先立ち開催。両選手は、14歳〜18歳の若い選手に見守られるなか、竹田恆和JOC会長より、賞状、純金製のメダル、トロフィー、報奨金を受け取りました。

Zhyousyoutaka_aflo1080_100811_0503 表彰を受ける橋選手

Zhyousou_aflo1080_100811_0470表彰を受ける浅田選手

表彰後に両選手は、ユースオリンピックに出場する若い選手を激励。橋選手は「皆さんには、練習の成果を発揮できるよう頑張ってもらいたいと思います。この試合は各国の国際親善を図る大会でもあるので、各国の選手達と交流し、未来につながる友達をたくさん作って欲しいと思います。日本から応援しています」と話し、浅田選手は「今回はユースオリンピック第1回目。みなさん、自分の目標を目指して頑張って下さい。自分も目標を持ってこれからも頑張ります。応援しています」と、熱いメッセージを送りました。

Zasada_aflo1080_100811_0525浅田選手も笑顔で選手にエールを送った

Ztakahashi_aflo1080_100811_0014_2ユースオリンピックの選手を激励する橋選手

ユースオリンピックの選手は、2人のオリンピックメダリストからの激励を胸に、814日から始まるユースオリンピックに挑みます。(写真提供:アフロスポーツ)

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