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2014.03.31 その他活動

JOCアスリート専門部会による「JOCオリンピアン研修会」を開催

JOCアスリート専門部会による「JOCオリンピアン研修会」を開催
冒頭であいさつを行った青木剛JOC副会長兼専務理事(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は3月21日、味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で「JOCオリンピアン研修会」を開催しました。この研修会は、オリンピアン自身がオリンピズムやオリンピックの価値を改めて学び、アスリート間のネットワーク構築を進めることにより、JOCの諸事業を含めたオリンピック・ムーブメント推進にさらなる貢献を果たすとともに、自身の今後の活動に役立てることを目的としています。今回はオリンピアン、部会のオブザーバーを中心としたパラリンピアン、JOC役員等を含めたおよそ60名が参加。さまざまな競技のトップで活躍したアスリートが一堂に会し、改めてオリンピックについて学び、交流する場となりました。

JOCアスリート専門部会による「JOCオリンピアン研修会」を開催
田原淳子氏(国士舘大学体育学部教授)による講義「オリンピックをもっと知ろう」(写真:アフロスポーツ)

■オリンピックを4つの切り口から学ぶ
 出席者の自己紹介に続き、第1部がスタートし「オリンピックをもっと知ろう」というテーマで国士舘大学体育学部の田原淳子教授による講義が行われました。講義はオリンピックの歴史、オリンピックの理念、オリンピック・ムーブメントにおける取り組み、オリンピアンの使命という4つの切り口で構成。古代オリンピック発祥からの歴史やピエール・ド・クーベルタン男爵が近代オリンピックを提唱する際に目指していた理念、オリンピックシンボル(5つの輪)や「より早く、より高く、より強く」というモットーに込められた願い、さらにはオリンピックを通じたさまざまな教育の取り組み、オリンピアンが期待されていることなど、盛りだくさんの内容を分かりやすく解説しました。

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河合純一氏(日本パラリンピアンズ協会会長)によるパラリンピック講座(写真:アフロスポーツ)

■アスリートが知っておきたいパラリンピックの知識とは
 第2部では、スポーツ界の組織や団体に関する基礎知識を学ぶ場として、中森康弘JOC国際部長による「世界のスポーツ組織」の説明のほか、パラリンピックの競泳で金メダルを4個獲得した河合純一日本パラリンピアンズ協会会長によるパラリンピック講座、JOCの事業紹介という3本立てでプログラムが行われました。

 パラリンピック講座では、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、「アスリートとして知っておきたいパラリンピック基礎知識」と題し、パラリンピックの語源や歴史、国際パラリンピック委員会(IPC)のビジョンとミッション、実施競技などを解説しました。そして、パラリンピックは今やオリンピック、国際サッカー連盟(FIFA)ワールドカップに次ぐ世界で3番目のスポーツイベントとなっており、2012年のロンドンパラリンピックでは「Meet the Superhumans(スーパーヒューマンを目撃せよ)」と題したテレビCMが話題となって多くの観客が会場に足を運んだという事例を紹介。河合会長は2014年4月から日本パラリンピック委員会(JPC)の管轄官庁が厚生労働省からJOCと同じ文部科学省に移管されることに触れ、「われわれパラリンピアンは2010年にJOCアスリート専門部会のオブザーバーとして加わるなど、先駆けて一緒に活動してきた歴史があります。組織が一緒になったことで一緒にやれることがまだまだ増えると思いますが、また二歩も三歩も皆さんと先を歩んでいければと思います」と呼びかけました。

 JOCの事業紹介では、オリンピアン協力のもと、JOCイベントとして全国各地で展開しているオリンピアンふれあい推進事業や、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトとして実施のオリンピックデー・フェスタなどの実施報告を兼ねて事例を紹介。これらのイベントに参加経験のあるアスリートに感想を聞きながら、来年度の実施計画についても説明しました。

JOCアスリート専門部会による「JOCオリンピアン研修会」を開催
グループワークではオリンピアン・パラリンピアンによる活発な議論が行われた(写真:アフロスポーツ)
JOCアスリート専門部会による「JOCオリンピアン研修会」を開催
荒木田理事・アスリート専門部会長による閉会のあいさつ(写真:アフロスポーツ)

■2020年に向けてオリンピック・ムーブメントを考える
 第3部は荒木田部会長がコーディネート役を務め、「2020年に向けてオリンピック・ムーブメントをどのように広めるか」というテーマでグループディスカッションを実施しました。6グループに分かれた参加者は、自分の競技と現在の立ち位置などから真剣かつ和やかに意見を交換。「オリンピック・パラリンピック開催で東京は盛り上がっている反面、地方までは熱が伝わってこない」という意見に対して「オリンピアン・パラリンピアン自身が積極的に地方に行って活動する」、「47都道府県で同時開催のイベントを行う」といったアイデアが出たほか、「スポーツをより身近に感じてもらうために自分たちが競技の楽しみ方や応援の仕方などを伝えていってはどうか」といった方法も提案されました。そして、そのためには競技や種目の枠を超えてオリンピアン・パラリンピアンの交流をもっと積極的に行うべきとの意見も多く、年1回の研修で集まるだけでなく、全国的なネットワーク作りを強化していく必要性も挙げられました。

 そして最後は、改めて2020年に向けて士気を高めようという趣旨のもと、2020招致活動と開催決定の振り返りVTRを全員で鑑賞。TOKYOに決まった瞬間の感動が再び呼び起こされるなか、1日の研修を終えました。

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