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2012.10.17 イベント

のべ1万4000人が参加! 体育の日にスポーツ祭りを開催

のべ1万4000人が参加! 体育の日にスポーツ祭りを開催
のべ1万4000人が参加して行われたスポーツ祭り2012(フォート・キシモト)
のべ1万4000人が参加! 体育の日にスポーツ祭りを開催
米満選手と伊調選手が「スポーツ祭りの火」を点火(アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は10月8日、文部科学省や日本体育協会などとの共催で、体育の日・中央記念行事「スポーツ祭り2012」を開催しました。東京都北区にある味の素ナショナルトレーニングセンター、国立スポーツ科学センターなどで行われたイベントには、今年のロンドンオリンピックでメダルを獲得した選手を含む、およそ80人のオリンピアンやアスリートが参加しました。

 このスポーツ祭りはスポーツ・レクリエーションの楽しさや喜びを体験することにより、日常生活の中で主体的に運動・スポーツに親しむことの重要性を広く啓発することを目的としています。
 味の素フィールド西が丘で行われた開会式では、文部科学省の笠浩史副大臣が「ロンドンオリンピックで活躍された選手など、たくさんのスポーツ選手が一緒に運動会を行ったり、先生となってさまざまなスポーツ教室などが行われます。今年も東日本大震災で首都圏に避難しているお友達や、東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、スポーツがしたくてもできなかったお友達もたくさん参加してくれています。選手と一緒にスポーツを行い、スポーツの楽しさや喜びを十分に味わって、素晴らしい思い出を作ってください」と開会を宣言しました。

 続いて柴田亜衣さん(水泳・競泳)、荻原健司さん(スキー・ノルディック複合)らが日本国旗を、米田功さん(体操・体操競技)、中村真衣さん(水泳・競泳)らが主催団体旗を持って入場行進を行いました。そして、レスリング女子63kg級でオリンピック3連覇を達成した伊調馨選手と、レスリング男子フリースタイル66kg級金メダリストの米満達弘選手が「スポーツ祭りの火」を点火。その後「平成24年度子どもの体力向上啓発『ポスター』『標語』」表彰式が行われました。

のべ1万4000人が参加! 体育の日にスポーツ祭りを開催
開会式で準備運動をする三宅選手(中央)と小原選手(左)(フォート・キシモト)
のべ1万4000人が参加! 体育の日にスポーツ祭りを開催
オリンピアンふれあい大運動会は米田さん率いる緑チームが優勝(アフロスポーツ)

■大運動会とジョギングでオリンピアンとふれあい
 開会式の後には「オリンピアンふれあい大運動会」が始まりました。オリンピアン、アスリートと600人の小学生が赤、青、黄、白、緑の5組に分かれ、大玉転がしやフラフープ競争、しっぽ取り競争を楽しみました。それぞれ水落穂南選手(ウエイトリフティング)、荻原健司さん、荻原次晴さん(スキー・ノルディック複合)、朝日健太郎さん(ビーチバレー)、米田さんがリーダーとしてチームを盛り上げ、優勝した緑組の米田さんは「スポーツはやるからには勝ちたいというのもあります。みんなで一生懸命がんばりました」と、終始子どもたちと笑顔で触れ合いました。
 
 陸上トレーニング場では「オリンピアンふれあいジョギング」が行われ、レスリング女子48kg級金メダリストの小原日登美選手や、ボクシング男子ミドル級金メダリストの村田諒太選手らが参加し、およそ1.8kmのジョギングを楽しみました。
 走り終わったメダリストにはサインや写真撮影を求める長蛇の列ができ、小原選手は「こうやって応援してくれてたんだと思うと、がんばってきてよかったと思いました」と語り、メダル獲得の影響を改めて実感していました。

のべ1万4000人が参加! 体育の日にスポーツ祭りを開催
トークショーに参加した5人の選手たち(フォート・キシモト)
のべ1万4000人が参加! 体育の日にスポーツ祭りを開催
村田選手、清水選手らによるボクシング教室に参加した子どもたち(アフロスポーツ)

■スポーツ教室でメダリストが直接指導
 午後も各会場でさまざまなイベントが開催されました。「憩いの広場」ではトークショーが行われ、伊調選手、村田選手、ウエイトリフティング女子48kg級銀メダリストの三宅宏実選手、競泳で3個のメダルを獲得した鈴木聡美選手、パラリンピックの競泳男子平泳ぎ50m銅メダリストの鈴木孝幸選手の5人が参加。選手村での生活の秘話や、今後に向けた決意を語り、訪れた観客を楽しませました。

 午後1時からは19の競技でオリンピアンやアスリートによるスポーツ教室が開かれ、レスリング教室では伊調選手と男子フリースタイル55kg級で銅メダルを獲得した湯元進一選手らが小学生100人にオリンピアンの技を指導。それまでは笑顔にあふれていた表情が一変し、マットの上では真剣な表情を見せた伊調選手は「(子どもたちが)世界の技術を学びたいという真剣な目をしていたので私も真剣な目になりました。自分が教わった技術を子たちに伝えないといけないという責任感みたいなものはあるので、こういった場は勉強になります」と感想を語りました。

 ボクシング教室では村田選手とバンタム級で銅メダルを獲得した清水聡選手らが、小学生18人にボクシングの基礎トレーニングなどを指導しました。リング上で子どもたちを教えた村田選手は「競技の普及っていうのはうれしいことです。(ロンドンのメダルはボクシング界にとって)スタートであってゴールではないと思います。次に続く選手がこういう機会を通して生まれてきてほしいですね」と未来の選手たちに期待を寄せました。

 ウエイトリフティング教室では三宅宏実選手と父・義行さん親子らが小学生30人のコーチを務め、バーベルの持ち方、足のステップなど基本動作を三宅親子がそろって教える場面も見られました。三宅選手は「わかりやすく伝えるとなると難しいです。父は教え方がうまいので、私も見習いながら後輩たちに伝えていけたらと思います」と話し、義行さんは「これだけの人が体育の日に来て、とても楽しいです。こんなに来たのは、オリンピックの効果です。これが2020年につながってくれればと思います」と喜びました。

 水泳教室では競泳でメダルを獲得した藤井拓郎選手、立石諒選手、寺川綾選手、加藤ゆか選手、鈴木聡美選手、パラリンピックで銅メダルを獲得した鈴木孝幸選手の6人が小学生50人を指導。子どもたちは間近で世界の泳ぎを体感し、その技術を学ぼうとしていました。寺川選手は「みんな真剣なまなざしをしていたので、逆にみんなからパワーをもらいました」と充実した表情で話しました。

 そのほか飛び入り参加できるコーナーや大相撲の現役力士も参加したちゃんこ鍋の出店、オリンピックにまつわる展示なども行われ、訪れた人々の注目を集めました。秋晴れの下で行われたスポーツ祭り2012には、のべ1万4000人が参加し、スポーツを思う存分楽しみました。

■福島の子どもたちをオリンピアンが見送り
 スポーツ祭りのイベント終了後、アスリート・ビレッジでは原発事故の影響で屋外の活動が制限されている福島県のスポーツ少年団による福島キッズツアーの閉会式が行われ、朝日さんが「スポーツが大好きな子には、練習をがんばって、いつかオリンピックという夢を持ってもらいたいと思います。これから元気いっぱいがんばってもらって、どこかの体育館、コート、運動場でみんなに会えるのを楽しみにしています。また会いましょう」とあいさつ。最後はスポーツ祭りに参加した大勢のオリンピアンに見送られ、福島への帰路につきました。

<スポーツ祭り2012 実施概要>
■実施日 2012年10月8日(月・祝)

■実施場所 味の素ナショナルトレーニングセンター、国立スポーツ科学センター、味の素フィールド西が丘ほか(東京都北区)

■天候 晴れ

■実施種目
・オリンピアンふれあいジョギング
・オリンピアンふれあい大運動会
・スポーツアドベンチャーワールド
・キッズ・スポーツ科学ランド
・新体力テスト
・親子でアスリート食体験
・フェンシング体験「エペで突いてみよう」
・ロープジャンプ(大なわとび)
・スポーツ体験教室
・レッツ・チャレンジ!おもしろスポーツ
・ボート体験コーナー

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