
オリンピックの歴史
聖火よ、永遠に世界を照らせ
今回は、第二次世界大戦 後から1996年のアトランタ大会までのオリンピックについて、おもな出来事をふりかえってみましょう。
第5回 サンモリッツ冬季大会(スイス)
開催期間/1948年1月30日〜2月8日
実施競技種目数/5競技22種目
参加国・選手数/28の国と地域・669人
- 1940年と1944年の冬季大会が、世界大戦の影響で中止となる。
- スイスのサンモリッツが20年ぶりに二度目の冬季大会開催地となる。
- 開催に先駆けて、スキー選手のアマチュア性が問題となり、スキー抜きの冬季大会も検討された。
第15回 ヘルシンキ大会(フィンランド)
開催期間/1952年7月19日〜8月3日
実施競技種目数/18競技149種目
参加国・選手数/69の国と地域・5429人
- ソビエトが初参加。大量の選手団を送り込み、参加選手数が前回大会より871人も増えた。
- 日本が16年ぶりにオリンピックに参加する。レスリングの「フリー・バンタム級」の石井庄八選手が唯一の金メダルを獲得。
- 33回も世界記録を更新して期待された水泳の古橋廣之進選手は400メートル自由形決勝で無念の8位。
第6回 オスロ冬季大会(ノルウェー)
開催期間/1952年2月14日〜25日
実施競技種目数/4競技22種目
参加国・選手数/30の国と地域・694人
- 冬季大会で初めての聖火リレーが行われる。
- アルペン競技に大回転が登場する。
- 第二次世界大戦後初となるこの大会に、日本は18人の選手団を送り込む。
- 天才少年として期待された高校3年生の猪谷千春選手が、回転で11位となる。
第16回 メルボルン大会(オーストラリア)
開催期間/1956年11月22日〜12月8日 (馬術(ストックホルム)6月10日〜17日)
(メルボルン)
実施競技種目数/17競技145種目
参加国・選手数/67の国と地域・3178人
(ストックホルム)
実施競技種目数/1競技6種目
参加国・選手数/29の国と地域・159人
- 初めて南半球でオリンピックが開催される。
- オーストラリアの検疫に関する法律などにより、馬術競技のみストックホルムでの単独開催が特例として実施された。
- ハンガリー動乱などの影響で参加国、選手数が減少する。
- 水泳の古川勝選手など、日本が4個の金メダルを獲得。
第7回 コルチナ・ダンペッツォ冬季大会(イタリア)
開催期間/1956年1月26日〜2月5日
実施競技種目数/4競技24種目
参加国・選手数/32の国と地域・820人
- オーストリアのトニー・ザイラーが、スキーのアルペン競技で初の三冠王となる。
- 日本の猪谷千春選手が、スキー回転競技で銀メダル。冬季大会で日本初のメダルを獲得する。
第17回 ローマ大会(イタリア)
開催期間/1960年8月25日〜9月11日
実施競技種目数/18競技150種目
参加国・選手数/83の国と地域・5315人
- マラソンで、まだ無名だったエチオピアのアベベ選手がはだしのまま石畳のコースを走り抜き優勝を飾る。
- 日本は16競技に219人(選手167人、役員52人)の大選手団を送る。
- 男子体操で日本チームが団体総合の金メダルを獲得。
- 日本は金メダル4個、銀メダル7個、銅メダル7個を獲得。次の東京大会へ向けて、選手強化面で課題を残す。
第8回 スコーバレー冬季大会(アメリカ)
開催期間/1960年2月18日〜28日
実施競技種目数/4競技27種目
参加国・選手数/30の国と地域・665人
- 50年ぶりの暖冬で競技運営がやや混乱する。
- コース建設費用がかさむボブスレーのかわりに、バイアスロンが正式競技として初登場する。
- 日本は選手41人、役員11人の選手団を派遣するが、成績はふるわなかった。
第18回 東京大会
開催期間/1964年10月10日〜24日
実施競技種目数/20競技163種目
参加国・選手数/93の国と地域・5152人
- 柔道とバレーボールが正式種目に加わった。
- 最終聖火ランナーをつとめたのは、広島に原爆が投下された昭和20年8月6日に広島市近郊で生まれた早稲田大学の坂井義則だった。
- ウエイトリフティングの三宅義信選手が、10月12日、日本の金メダル第一号となる。
- レスリングで日本勢が金メダル5個を獲得する大活躍。
- 遠藤幸雄を中心に、男子体操陣も金メダル5個を獲得。
- マラソンの円谷幸吉が銅メダルを獲得。エチオピアのアベベがオリンピック2連覇を達成した。
- 4階級が行われた柔道で、日本は3階級を制覇。しかし無差別級ではオランダのアントン・ヘーシンクが優勝し、日本の4階級制覇を阻む。
- 女子バレーで決勝戦で、東洋の魔女と呼ばれた日本チームがソビエトをセットカウント3対0で下し金メダルを獲得。
- 日本の金メダル獲得数は16で、アメリカ、ソビエトについで3位となる。
- 10月23日夜、女子バレーボール決勝戦のTV視聴率は85%にも達したといわれる。
第9回 インスブルック冬季大会(オーストリア)
開催期間/1964年1月29日〜2月9日
実施競技種目数/6競技34種目
参加国・選手数/36の国と地域・1091人
- 50年ぶりの暖冬で競技運営がやや混乱する。
- ボブスレーが復活、リュージュが新登場するなど、競技・種目数が大きく増える。
- 日本は4競技に選手48人、役員13人の選手団を派遣。
- スキーでは90メートル級純ジャンプの笠谷幸生選手の11位が最高成績。入賞は、女子スケートで5位に2人、6位に1人だけにとどまる。
- 女子スピードスケート3000メートルで6位に入賞した長久保初枝選手は、実はこのとき妊娠していたというエピソードが残っている。
第19回 メキシコ大会(メキシコ)
開催期間/1968年10月12日〜27日
実施競技種目数/18競技112種目
参加国・選手数/113の国と地域・5498人
- 海抜2240メートルという高地でのオリンピック開催となる。選手の健康が心配されたが、陸上短距離や跳躍の競技で好記録が連発。
- 人種差別問題で、南アフリカの参加が取り消しとなる。
- 最終聖火ランナーに史上初めて女性を起用。ランナーは20歳のエンリケッタ・バリシオだった。
- サッカーで、日本チームが銅メダルを獲得の大健闘。釜本邦茂選手は6試合で7ゴールを決め得点王となる。
- ウエイトリフティングの三宅義信選手がオリンピック2連覇。弟の義行選手も銅メダルとなり、兄弟で表彰台に立つ。
- 日本の金メダル獲得数は11個。東京に続き、アメリカ、ソビエトに次ぐ3位となる。
第10回 グルノーブル冬季大会(フランス)
開催期間/1968年2月6日〜18日
実施競技種目数/6競技35種目
参加国・選手数/37の国と地域・1158人
- フランスのクロード・キリーがスキーのアルペン競技で史上2人目の三冠王となる。
- 日本は6位入賞者さえなく、次回の札幌大会に向けて大きな不安を残す。
第20回 ミュンヘン大会(西ドイツ)
開催期間/1972年8月26日〜9月11日
実施競技種目数/21競技195種目
参加国・選手数/121の国と地域・7121人
- 男子水泳でアメリカのマーク・スピッツが、出場した7種目すべてに世界新記録を出して金メダルを獲得するという快挙を成し遂げた。
- 日本水泳陣では、男子100メートル平泳ぎで田口信教選手が、女子100メートルバタフライで青木まゆみ選手が金メダルを獲得。
- 男子体操が団体総合4連勝、個人総合3連勝を果たす。個人種目別などもあわせ、金5、銀5、銅6個のメダルを獲得する独壇場。
- メキシコでは行われなかった柔道が復活。大活躍が期待されたが、6階級中、金メダルは3個と、予想外の成績に終わる。
- 男子バレーボールで日本が金メダルを獲得。
第11回 札幌冬季大会
開催期間/1972年2月3日〜13日
実施競技種目数/6競技35種目
参加国・選手数/35の国と地域・1006人
- 70メートル級ジャンプで、笠谷幸生選手が金メダル、金野昭次選手が銀メダル、青地清二選手が銅メダル。日本が金銀銅を独占する。
- フィギアスケートに出場したジャネット・リン(アメリカ)が日本中で大人気となる。
- 日本は地元とあって大選手団を送り込むが、メダル獲得はジャンプの3個だけにとどまる。
第21回 モントリオール大会(カナダ)
開催期間/1976年7月17日〜8月1日
実施競技種目数/21競技198種目
参加国・選手数/92の国と地域・6043人
- 人種差別問題など、国際的な政治問題の続発で参加国が激減する。116の国と地域がエントリーしたものの、最終的には92の国と地域の参加にとどまった。
- 日本の男子体操が団体総合で5連覇を果たす。
- 女子体操でルーマニアのナディア・コマネチが10点満点を連発。日本でも大人気となった。
- 女子水泳では、東ドイツのコルネリア・エンダー選手が金メダル4個、銀メダル1個を獲得する大活躍で話題となる。
- 女子バレーボールで、日本が金メダルを奪回。
- 日本の金メダル獲得数は9個。ソビエト、東ドイツ、アメリカ、西ドイツに次ぐ5位。
第12回 インスブルック冬季大会(オーストリア)
開催期間/1976年2月4日〜15日
実施競技種目数/6競技37種目
参加国・選手数/37の国と地域・1123人
- 日本は6位内入賞者がゼロに終わる。期待されたジャンプの笠谷選手も70メートル級で16位、90メートル級で17位と不本意な成績。
- 男子滑降で、地元オーストリアのフランツ・クラマーが圧倒的な強さで優勝。
- 女子アルペンでは、西ドイツのロジャー・ミッターマイヤーが滑降と回転の2種目で優勝、大回転でも銀メダルを獲得して話題。
第22回 モスクワ大会(ソビエト)
開催期間/1980年7月19日〜8月3日
実施競技種目数/21競技203種目
参加国・選手数/80の国と地域・5283人
- 79年12月、ソビエト軍のアフガン侵攻に対する制裁措置として、アメリカのカーター大統領がモスクワオリンピックのボイコットを表明。
- 多くの選手、コーチが参加を訴えるなか、5月24日に開かれたJOC臨時総会において不参加を決定。
- 西側諸国が不参加の中、全204種目中でソビエトが80個、東ドイツが47個という大量の金メダルを獲得する。
第13回 レークプラシッド冬季大会(アメリカ)
開催期間/1980年2月13日〜24日
実施競技種目数/6競技38種目
参加国・選手数/37の国と地域・1072人
- この地で1932年以来2度目の冬季大会開催となる。
- 男子のスキーで、スウェーデンのインゲマル・ステンマルクが回転と大回転の2種目を制覇。天才ぶりを実証する。
- 70メートル級ジャンプで八木弘和が銀メダルを獲得。日本ジャンプ陣の名誉を回復する。
- 女子フィギアスケートで、渡部絵美が6位に入賞。
第23回 ロサンゼルス大会(アメリカ)
開催期間/1984年7月28日〜8月12日
実施競技種目数/21競技221種目
参加国・選手数/140の国と地域・6802人
- 聖火ランナーからも参加費を集めるなど、増大する運営経費と商業主義が話題になる。
- モスクワ大会の報復として、ソビエトや東欧諸国など16の国と地域が参加をボイコット。
- アメリカのカール・ルイスが陸上で4冠王となる。
- 男子体操で、具志堅幸司が個人総合優勝。森末慎二が鉄棒で10点満点を出して優勝。
- 柔道・無差別級で、山下泰裕が2回戦で負った右足のケガをおして優勝を遂げる。
- アメリカが221種目中83個の金メダルを獲得。東側諸国不参加によって起こった異常事態ではある。
- 日本は10個の金メダルを獲得した。
第14回 サラエボ冬季大会(ユーゴスラビア)
開催期間/1984年2月8日〜19日
実施競技種目数/6競技39種目
参加国・選手数/49の国と地域・1274人
- ジャンプで東ドイツのイエンス・バイスフロクと、フィンランドのマッチ・ニッカネンが激しい優勝争いを演じる。
- スピードスケートで男子の黒岩彰が期待されるが不振。かわって伏兵の北沢欣浩が500メートルで銀メダルを獲得する大健闘。
第24回 ソウル大会(韓国)
開催期間/1988年9月17日〜10月2日
実施競技種目数/23競技237種目
参加国・選手数/159の国と地域・8473人
- 陸上男子100メートルでカナダのベン・ジョンソンが9秒79の驚異的な世界記録で優勝する。しかしそれから2日後、ジョンソンのドーピングが発覚し、金メダル剥奪、記録抹消という事態になる。
- アメリカのフローレンス・ジョイナーが100メートル、200メートル、400メートルリレーで優勝。
- 男子100メートル背泳ぎで、鈴木大地が優勝。
- 柔道の金メダルは、95キロ超級の斉藤仁だけに終わる。
- 日本の金メダル獲得数は4個。
第15回 カルガリー冬季大会(カナダ)
開催期間/1988年2月13日〜28日
実施競技種目数/6競技46種目
参加国・選手数/57の国と地域・1423人
- スピードスケート男子500メートルで黒岩彰が銅メダルを獲得。
- 女子のスピードスケートで橋本聖子が5種目すべてに日本新記録で入賞する快挙を達成した。
- 日本選手のメダルは銅1個に終わるも、5位が4、6位が2、7位1、8位1など、近年の国際冬季大会としては最高の成績をおさめた。
第25回 バルセロナ大会(スペイン)
開催期間/1992年7月25日〜8月9日
実施競技種目数/25競技257種目
参加国・選手数/169の国と地域・9368人
- 東西冷戦の終結もあり、史上最大規模の平和の祭典に。
- 14歳の岩崎恭子が女子水泳200メートル平泳ぎで金メダルを獲得。「今まで生きてきた中で一番シアワセ」の名台詞を残す。
- 30度を越える猛暑の中、女子マラソンで有森裕子が銀メダルを獲得。
- 男子マラソンでは、谷口浩美が23キロの給水地点で転倒。8位でゴールし「こけちゃいました」の名台詞を残す。
- 柔道男子で、78キロ以下級の吉田秀彦、71キロ以下級の古賀稔彦が相次いで金メダルを獲得。
第16回 アルベールビル冬季大会(フランス)
開催期間/1992年2月8日〜23日
実施競技種目数/6競技57種目
参加国・選手数/64の国と地域・1801人
- 橋本聖子がスピードスケート1500メートルで悲願の銅メダルを獲得。
- スピードスケート男子500メートルで、黒岩敏幸が2位、井上純一が3位となってメダルを獲得。
- ノルディック複合団体で、日本が金メダル。ゴール前、最終走者・荻原健司が日の丸を振りながら笑顔で力走する姿が話題に。
- 日本は、これまでの冬季大会13回の出場して得たメダル7個と同数を、この大会だけで獲得する快挙。金1、銀2、銅4。
第17回 リレハンメル冬季大会(ノルウェー)
開催期間/1994年2月12日〜27日
実施競技種目数/6競技61種目
参加国・選手数/67の国と地域・1739人
- この大会から、夏の大会の2年後の冬開催となるよう、開催サイクルが改められた 。
- スピードスケート男子500メートルで堀井学が銅メダルを獲得。
- 女子スピードスケート5000メートルで山本宏美が銅メダルを獲得。
- 複合個人で河野孝典が銀メダルを獲得。
- 複合団体では日本がオリンピック2連覇を達成。2位ノルウェーに5分近い大差をつけてのゴールだった。
- ジャンプラージヒル団体で金メダルの期待を背負った日本のエース原田雅彦が痛恨の失敗ジャンプ。銀メダルを獲得。
- 日本の獲得したメダルは金1、銀2、銅2。
第26回 アトランタ大会
開催期間/1996年7月19日〜8月4日
実施競技種目数/26競技271種目
参加国・選手数/197の国と地域
- 女子マラソンの有森裕子が銅メダルを獲得。「自分で自分をほめてあげたい」のひと言が流行語となる。
- 自転車の1000メートルタイムトライアルに出場した競輪選手の十文字貴信が銅メダルを獲得。
- 女子柔道48kg級の田村亮子。北朝鮮のケー・スンヒに決勝で惜敗し銀メダル。
- 柔道では、女子の恵本裕子、男子の中村兼三、野村忠宏が金メダルを獲得。
- サッカー予選リーグ。日本が強豪のブラジルを破る大金星。
- 野球の日本チーム。期待に応え銀メダルを獲得。
- アメリカのカール・ルイスが陸上の走り幅跳びで奇跡的な金メダル。オリンピック4連覇の偉業を達成した。
※参考書籍『近代オリンピック100年の歩み』(監修/財団法人日本オリンピック委員会 発行/ベースボールマガジン社)
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