OLYMPIAN2017
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37ね。上田 そう。だから、ふだんの生活から変えようと思って、意識的に挨拶の声も大きくしたんだ。すると、だんだん周りの方から「挨拶が大きくなったね」とか「笑顔が増えたね」と言っていただけるようになったの。そこからものごとが順調に進むようになって、競技にも生かされるようになったと思う。髙見 上田さんはすごく優しいです。洗面所で会ったときも、「お疲れさまです」とか「おはよう」と言ってくれたり、何を質問しても親切に答えてくれる。すごく気さくで優しくて、私にとっては憧れの存在です(笑)。上田 ありがとう。伊藤君は、入校した頃はどうだった?伊藤 僕も人前に出るのはあまり好きじゃなかったな。話すのも苦手なほうだった。だけど、今はいい意味で無心になれるんだ。人前でも心拍数が上がらず、思うように口が開くようになってきたよ。青木 僕はまだこの春に来たばかりですが、休日はどうやって過ごしているんですか?伊藤 だいたい部屋で寝ている(笑)。だけど、たまにおいしいものを探しに出かけることもあるよ。最近は、おいしいメロンパン屋さんがあるのを発見してわざわざ出かけたりするんだ。今度、行ってみようよ。青木 はい! ぜひ行きましょう!上田 私も休日は、食べ歩きをすることが多いかな。他の競技の選手と「あそこのスイーツがおいしいよ」って情報交換をしたり(笑)。髙見 私もまだ入校したばかりで、あまり外に出ていないんです。ぜひ今度、おすすめの場所を教えてください(笑)。私たちのこれから——最後に、今後の目標を聞かせてください。上田 ここでの生活も残り1年なので、一日一日を大切にしながら過ごしたいです。基礎はある程度できたので、今度は射撃の確率をもっと上げていくこと。東京オリンピックに照準を置いて、そこでメダルを獲得できるように頑張ります。伊藤 エリートアカデミーで培ってきた人間力や生活力、競技力をもっと高めて、大学に行ってもしっかりと受け継いでいきたいです。それをベースに競技力を向上させ、東京やその先のオリンピックでメダルを取れるように頑張ります。青木 今から3年間でしっかりと基礎や体力をつくり、技術を向上させることが大事だと思っています。そこをスタートにして、世界選手権などでメダルを取り、ボートをもっとメジャーなスポーツにしたい。ボートをみんなに知ってもらえるようにしたいですね。髙見 まずはしっかりと基礎を磨いて、自分の打ち方を見つけたいと思っています。オリンピックにも出られるように頑張りたい。だけど、まだまだ人間力も低いので、日ごろの行動を一から見直して、周りから応援してもらえる選手になれるように頑張ります。 JOCエリートアカデミーでは、パートナー企業や関連団体の拠点を訪問し、各社の商品やサービスがどのように提供されているかを学ぶ「社会体験活動」、論理的思考法を養う「言語技術」授業、国際大会の出場機会増加により英語でのコミュニケーションスキルの重要性をふまえ、週2回、夜間実施している英会話レッスンなど、文武両道を実現し社会性や人間力を高めるためのさまざまな取り組みが行われている。社会体験活動ではヤマトグループ「羽田クロノゲート」を訪問。毎週木曜日と土曜日の夜には英会話レッスンが開かれている。上田 ゆい(うえだ・ゆい)射撃・ライフル射撃1999年6月3日生まれ。福岡県出身。中学2年のときに、フィギュアスケートから射撃に転向した。大原学園高校3年。JOCエリートアカデミー所属。伊藤 洸輝(いとう・ひろき)水泳・飛込み1999年10月26日生まれ。神奈川県出身。小学1年のときにダイビングチームに入会し、飛込みを始める。帝京高校3年。JOCエリートアカデミー所属。青木 洋樹(あおき・ひろき)ボート2001年5月6日生まれ。東京都出身。中学3年まで野球とボートを両立していたが、ボート競技に専念。成立学園高校1年。JOCエリートアカデミー所属。髙見 愛佳(たかみ・あいか)アーチェリー2001年6月5日生まれ。長崎県出身。双子の妹(朋夏さん)とともに、小学5年でアーチェリーを始める。東京都立足立新田高校1年。JOCエリートアカデミー所属。Road to Tokyo 2020Photo/Yohei Osada/AFLO SPORTPhoto/JOCエリートアカデミー事業Photo/JOCエリートアカデミー事業Photo/AFLO SPORTPhoto/JOCエリートアカデミー事業Photo/Yusuke Nakanishi/AFLO SPORT

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