OLYMPIAN2017
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34悔しさを乗り越えて東京へ平野美宇リオデジャネイロオリンピックを補欠という立場で見つめていた平野美宇選手が、快進撃を続けている。2017年1月の全日本選手権で史上最年少優勝。アジア選手権では世界最強の中国代表選手を次々と撃破し頂点に登り詰めた。卓球界に旋風を巻き起こす新女王の等身大に迫る。Miu Hirano全員を倒すつもりで——全日本選手権、そしてアジア選手権での優勝おめでとうございます。平野 ありがとうございます。いろいろな方にニュースで知っていただき、「おめでとう」とたくさん言ってもらえるのはうれしいです。——その後、韓国オープンでは、優勝が期待されながら石川佳純選手に敗れてしまいました。ご自身はどのように振り返っていますか。平野 韓国オープンはアジア選手権で優勝した次の大会でしたが、卓球の世界では結果が良すぎた大会の後はぽろっと負けてしまうことがあるんですよね。しっかり気を引き締めて準決勝までいけたことは良かったのですが、優勝できなくて悔しかったし、課題が残ったと感じています。——全日本選手権の決勝で戦ったときの石川選手とは違いを感じましたか。平野 気持ちの違いを感じました。全日本のときは、自分が向かって行く立場。相手は優勝を重ねていたから、少し守っておけば勝てるかなという気持ちもあったと思うんです。自分が石川選手に勝った後、アジア選手権でも優勝したこともあり、韓国オープンで石川選手も本気で向かってきて、いつもだったら打たない場面でも思い切って打ってきた。そこが一番違いました。——自分もライバルとして、互角に見られているということですね。平野 年上の石川選手が全力で向かってきたことにびっくりしました。でも、向かってこられるというPhoto/魚住 貴弘Text/中村 聡宏

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