OLYMPIAN2017
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30about JOCオリンピックデーランオリンピック教室オリンピアン研修会オリンピックコンサートオリンピックデー・フェスタふれあいアンバサダー 「オリンピック教室」は、オリンピック・ムーブメントの普及・啓発活動としてJOCが実施するハローオリンピズム事業の一つ。オリンピアンが先生役となり、中学2年生を対象に、自分自身のさまざまな経験を通して「オリンピズム(オリンピック精神)」や「オリンピックバリュー(価値)」を伝え、これらの価値を多くの人々が共有し、日常生活にも活かせるものであることを学習してもらうことを目的としている。2012(平成24)年度、文部科学省が定める学習指導要領の改訂により、日本全国の中学3年生の保健体育の体育理論の中で、「オリンピックや他の国際スポーツ大会等が国際親善や世界平和に大きな役割を果たしていること」の学習が義務付けられたことを機にスタート。2016(平成28)年度は39校104クラスで開催。2017(平成29)年度も、オリンピアンが各地の中学校で授業を行う予定だ。 オリンピック教室 誌上レポート 2017年1月26日、千葉県の千葉市立磯辺中学校で「JOCオリンピック教室」が実施された。この日、先生を務めたオリンピアンは、2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロと3大会連続でオリンピックに出場したトライアスロンの上田藍選手。2クラスに「運動の時間(体育館)」と「座学の時間(教室)」を通じて、「エクセレンス(卓越)」「フレンドシップ(友情)」「リスペクト(敬意/尊重)」という3つの「オリンピックバリュー(価値)」が、生徒の日常生活にも活かすことができるものであることを伝えた。 最初の授業は、体育館での「運動の時間」。笑顔で登場した上田選手は、はじめに「これからチャレンジしてもらうことは単純なようでよく考えなければできません。ひとりひとりが考えたことをチームのみんなで共有して、そこで感じたことを次の授業(座学)でしっかり振り返ります」と授業の目的を確認。3種目を行うトライアスロンの“トランジション(種目間の切り替え)”を体感するリレーに挑戦した。 後半は教室での「座学の時間」。「エクセレンス」は、あきらめることなくベストを尽くした結果が今につながったこと。「フレンドシップ」は、みんなで意見を出し合って協力すること。「リスペクト」は、自分を取り巻く環境や人との出会いに感謝すること、スポーツマンシップを守ることと、自身の体験も交え、「『オリンピック=メダルを取る』というイメージが強いかもしれませんが、そこまでの過程が大切」と語り3つの価値を伝えた。授業を終えた生徒たちは、「みんなで協力をすることの大切さを学べました。体を動かしていい汗をかいたので楽しかった」などと語った。 上田選手は「授業の最後には、オリンピックの価値を身近に感じてもらえたので、うれしかった」と充実した表情を見せた。まずは準備運動。ジョギングで体をほぐす。生徒とコミュニケーションを図りながらグループワークを進める。オリンピアンの経験談とグループワークを通じて、自身にとってオリンピックの価値とは何かを考える「座学の時間」。オリンピアンが考えた運動メニューを実践しながらオリンピックの価値を学ぶ「運動の時間」。Photo/PHOTO KISHIMOTOPhoto/AFLO SPORTPhoto/AFLO SPORTPhoto/PHOTO KISHIMOTO

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