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JOCの就職支援「アスナビ」:昭和の森芸術文化振興会と説明会を共同開催

カテゴリ:就職支援
2017.06.28
JOCの就職支援「アスナビ」:昭和の森芸術文化振興会と説明会を共同開催
プレゼンを行った6選手。前列左から吉田選手、毛利選手、後列左から吉井選手、坂本選手、本間選手、橋本選手(写真:アフロ・スポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:昭和の森芸術文化振興会と説明会を共同開催
福井烈JOC常務理事(左)、昭和の森芸術文化振興会の福持克之助会長(写真:アフロ・スポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は6月15日、東京都昭島市のフォレスト・イン昭和館で、トップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を行いました。

 アスナビは、オリンピック・パラリンピックや世界選手権などを目指すトップアスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、企業の就職支援を呼びかける活動。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまでに106社/団体155名(2017年6月1日時点)の採用が決まりました。

 今回の説明会は昭和の森芸術文化振興会との共催で行われ、33社50名が参加しました。

 最初に、主催者を代表して福井烈JOC常務理事が挨拶。アスナビ説明会が昭島市で初めて開催されたことに感謝の言葉を述べると、「世界で戦うトップアスリートは日本が誇るべき宝であると考えています。その宝を育てて、支えていただくためにも、ぜひとも皆さま方のご協力をいただければと思います。本日は3年後の東京2020大会で主役になる可能性を秘めた選手が6人登壇します。この場を契機として、未来のメダリストたちを私どもといっしょにサポートしていただければと思います」と、アスリート支援を訴えました。

 続けて、共催者を代表して昭和の森芸術文化振興会の福持克之助会長が登壇。「選手が練習にまい進できる体制を企業として、また団体として作ることは、結果的にその社の皆さんが統一感を持って応援できるという清々しい気持ちになれます。ですから、ぜひ一人でも多くのアスリートが採用できるように祈願しております」と、参加企業に呼びかけました。

 次に八田茂JOCキャリアアカデミー事業ディレクターが、資料をもとにアスナビの概要を説明。夏季・冬季競技それぞれの採用人数、採用された競技、アスリート採用後の雇用形態や給与水準、勤務スケジュールなどを報告しました。


JOCの就職支援「アスナビ」:昭和の森芸術文化振興会と説明会を共同開催
郵船ロジスティクス株式会社の杉本昌幸人事部人事課課長(写真:アフロ・スポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:昭和の森芸術文化振興会と説明会を共同開催
応援メッセージを送った星奈津美さん(写真:アフロ・スポーツ)

「アスナビ」採用企業の事例紹介では、2016年4月に水泳・競泳の平井彬嗣選手、2017年4月に水泳・競泳の小松巧選手を採用した郵船ロジスティクス株式会社の杉本昌幸人事部人事課課長が、採用の経緯、仕事内容、選手の社内での活用方法や社会貢献活動などを紹介。アスリートを社員として迎えることの効果として、社員の団結が高まったことやオリンピックを目指すアスリートの姿は純粋に興奮と感動をもたらし、社員一丸となって熱くなれる貴重な機会であることを挙げると、「アスリートが常にベストコンディションで戦えるように社員みんなで応援していくことが非常に大切なことだと思っています」と述べました。
 一方、企業側の懸念点として予想されるのは、アスリート採用が初めての場合は分からないことや疑問点などが色々と出てくること。それについて杉本課長は「そのような場合、私どもはJOCキャリアアカデミー事業スタッフに何でも聞いています。採用前はもちろん、採用後も手厚く企業やアスリートをサポートしてくださるのがアスナビの非常に良い面の1つだと実感しております」と、アスナビ採用の長所を挙げました。

 続いて、オリンピアンからの応援メッセージでは、競泳の女子200メートルバタフライで2012年ロンドン、16年リオデジャネイロオリンピックの2大会連続で銅メダルを獲得した星奈津美さんが登壇。八田ディレクターのインタビューに答える形で、競泳を始めたきっかけ、バセドウ病の克服、オリンピックの思い出などを語りました。その中でも特に星さんにとって大きな出来事だったのは、バセドウ病を乗り越えてオリンピック2大会連続でメダルを獲得したこと。当時を振り返り、星さんは「本当に家族の支えが大きかったですし、当たり前の環境が当たり前ではなくて、泳げる環境や家族の支え、自分の体も含めてすごく幸せでありがたいことなんだと気がつきました。あの時期がなかったら、オリンピックでメダルを獲ることはできなかったと思います」と語りました。
 また、星さん自身も現役選手時代は企業に所属するスイマーとして活動。その経験から「自分の好きな競技を仕事としてできることはすごくありがたくて幸せなこと。結果を出すことが最大限の恩返しだと思っていましたし、その気持ちを絶対に忘れてはいけないと思って競技に取り組んでいました」と述べると、プレゼンを行う6選手に向けて「企業の方々に受け入れてもらって会社全体でアスリートを応援してもらえるのは、私自身もそうでしたが、選手にとって大きな力になりますし、とても素晴らしいことです。選手の皆さんには、目標に向かって、周りへの感謝の気持ちを忘れずに頑張ってほしい」とエールを送りました。


JOCの就職支援「アスナビ」:昭和の森芸術文化振興会と説明会を共同開催
昭島市の臼井伸介市長(写真:アフロ・スポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:昭和の森芸術文化振興会と説明会を共同開催
矢澤亜季選手がビデオメッセージで激励(写真:アフロ・スポーツ)

 星さんの応援メッセージが終わると、ここでアスナビ説明会に駆けつけた昭島市の臼井伸介市長が登壇し挨拶。臼井市長自身もスポーツが大好きであると強調すると、プレゼンを行う6選手、参加企業に向けて「ぜひ皆さん、アスリートを応援してください。これは企業の社会貢献の1つだと思いますし、アスリートの皆さんはプレゼンで本気を見せてほしい。そして企業の皆さんも本気で採用していただければありがたいと思います」と呼びかけました。

 続けて、2015年2月にアスナビを活用して昭島市に本社を置く昭和飛行機工業株式会社に採用されたカヌー/スラロームのリオデジャネイロオリンピック代表、矢澤亜季選手のビデオメッセージが紹介されました。矢澤選手は現在、ワールドカップに出場するためにチェコのプラハで合宿中ですが、ビデオを通じて「就職してから、東京オリンピックまでは競技中心の生活を送らせていただき、競技生活や将来への不安もなく練習に専念させていただける環境に感謝しています」と述べると、プレゼンを行う6選手へ「試合よりも緊張するかも知れませんが、リラックスをして、企業の皆さんに自分が伝えたいことを伝えてください。東京オリンピックに向けて一緒に頑張っていきましょう」と激励のコメントを送りました。

 最後に、就職希望アスリート6名がプレゼンテーションを実施。スピーチをはじめ、映像での競技紹介や競技のデモンストレーションなどで、自身をアピールしました。


JOCの就職支援「アスナビ」:昭和の森芸術文化振興会と説明会を共同開催
本間政丞選手(上)、毛利衛選手(写真:アフロ・スポーツ)
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橋本将都選手(上)、坂本絵梨選手(写真:アフロ・スポーツ)

■本間政丞選手(テコンドー)
「私は5歳からフルコンタクト空手を習っており、高校1年生のころにオリンピックで金メダルを獲りたいという強い思いでテコンドーに転向しました。私の強みはどんな状況においても前へ出ることができる精神力です。全ての状況に対して上昇志向を常に持ち、それを続けることができる精神力が私の魅力だと思っています。もう1つ、誰にも負けないものがあります。それは元気です。どこでもムードメーカーになることができます。私を採用していただけましたら、常に上昇志向を持ち続ける精神力と、持ち前の元気で必ず貢献してみせます。どうか2020年の東京オリンピックに向けてテコンドーに専念できる環境を、そして、どうか私を採用してください。必ず金メダルを獲ります」

■毛利衛選手(水泳/競泳)
「私は2歳のときに喘息を患い、医師に水泳を勧められたのがきっかけで競泳を始めました。高校2年生のときにシドニーユースオリンピックフェスティバルの日本代表として200メートル平泳ぎに出場した体験から、次は世界の人々が注目するオリンピックに出場して、メダルを獲りたいという気持ちが強くなりました。私は来年、大学を卒業するにあたり、競技だけに集中するのではなく、企業に所属し社会の一員として仕事と競技に取り組む道を選びました。それは企業とのコミュニケーションによって私自身がさらに人として成長し、また、応援をいただくことによって競技者としてもより高みを目指せ、企業にとっての貢献にもつながると考えるからです。3年後には東京オリンピック出場を目標に、競技者として、社会人として企業とともに一歩ずつ前進してまいりたいと思います」

■橋本将都選手(カヌー/スプリント)
「私は高校入学時にカヌーに出会いました。日本代表として世界大学選手権で私はいきなり5位になることができ、大きな自信になりました。カヌースプリント競技は、残念ながらリオオリンピックで日本人は誰も出場することができませんでした。しかしながら、3年後にここ東京で行われるオリンピックにおいて、私の目標は出場するだけでなくメダルを獲得することです。カヌーを始めて7年目の私は発展途上で、まだまだ上位を目指すことができると思っています。カヌースプリント初のメダル獲得に向けて精一杯努力し、そしていつか、カヌースラローム競技で銅メダルを獲得した羽根田卓也選手のように日本中から注目される存在になりたいと思っています」

■坂本絵梨選手(陸上競技)
「私は陸上競技を中学生から始め、法政大学入学後に今現在専門としている三段跳を本格的に始めました。今後は企業に所属し、陸上競技で培ってきた粘り強く努力していくという強みを、仕事でも全力で生かしていきたいと思います。2020年には東京オリンピックが行われます。これまで三段跳の日本人の女子選手でオリンピックに出場した選手はいません。しかし、私はまだまだ記録を伸ばしていく自信があります。誰も成し遂げたことがない挑戦になりますが、一生に一度の地元開催のオリンピックに、日本代表のユニフォームを着てピットに立ちたいと思います。最大の目標であるオリンピック出場を果たすためには、安心して競技に取り組めるような環境が必要になります。引退後も社員として貢献していく意志を持っていますので、ぜひ私を採用してください」


JOCの就職支援「アスナビ」:昭和の森芸術文化振興会と説明会を共同開催
吉井康平選手(上)、吉田拓選手(写真:アフロ・スポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:昭和の森芸術文化振興会と説明会を共同開催
説明会終了後、選手たちは企業関係者と交流を深めた(写真:アフロ・スポーツ)

■吉井康平選手(自転車/BMX)
「BMXレース競技は2008年の北京オリンピックから正式競技に採用され、そのときから私の目標はオリンピックでメダルを獲得したいという明確なものに変わりました。昨シーズン、リオデジャネイロオリンピック出場を目標にワールドカップを転戦しましたが、思うように結果を残すことができず、出場を逃し、このまま辞めてしまおうかとも考えました。しかし、オリンピックの映像を何度も見返し、必死になって戦っている選手を見ているうちに、自分が目指したいところはやはりここなんだと思いました。東京オリンピックではBMXレース競技は有明で開催されます。この競技には人を夢中にさせ、感動させる魅力があると思っています。私の目標達成に向けて、ぜひ企業の皆さまに応援していただけたらと思っています。スポーツを培って身につけた人間力を、企業の中でも発揮できる存在になりたいと思っています」

■吉田拓選手(カヌー/スラローム)
「オリンピックが日本で開催されることが決まったときから、東京オリンピックで金メダルを獲得することが私の競技人生の最終目標になりました。今年は単身でドイツに渡り、ドイツの代表選手やオリンピックのメダリストと一緒に練習しています。トップ選手と日々練習できることはとても刺激的です。羽根田卓也選手もヨーロッパで修行して、リオデジャネイロオリンピックで銅メダルを獲得しました。私もドイツでのトレーニングは東京オリンピックに向けての良いスタートだと実感していますので、東京では羽根田選手と一緒に金メダルを獲りたいと思っております。また、私は18歳のときに京都から上京し、青梅に住み始めて早10年が経ちます。青梅は私にとって第二の故郷になりましたし、多摩地区は自分の地元のようになりました。だからこそ、この多摩地区から応援していただき東京オリンピックを目指したい。そして、地元の企業に支援していただき、その気持ちを背負って戦いたいと思っております」

 説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。





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