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2006.02.27 オリンピック

16日間の熱戦を終えて、トリノ閉幕

16日間の熱戦を終えて、トリノ閉幕
日本の国旗を持って行進する加藤条治旗手(写真提供:フォート・キシモト)
16日間の熱戦を終えて、トリノ閉幕
肩車をされて笑顔を振りまく荒川静香選手(写真提供:フォート・キシモト)

トリノ冬季オリンピックの最終日、26日夜にオリンピック・スタジアムで閉会式が行なわれた。

閉会式のテーマは「カーニバル」。
白馬に乗った道化師がスタジアムに入場し、セレモニーの幕が開いた。
イタリアを代表する映画監督、フェデリコ・フェリーニの作品「道化師」をモチーフに、この映画で使用された衣装をまとった曲芸師が華麗にフェリーニの世界を表現した。続いて大きな山車が名物のビアレッジオのカーニバルなどが登場し、会場を盛り上げた。
次に行われたのはメダルセレモニー。この日行われたクロスカントリー男子50kmの表彰式が行われ、激戦を制した3人の選手が観客から祝福を受けた。

選手団入場では80の国と地域の旗手が最初に姿をみせ、日本は加藤条治選手が日の丸を掲げて行進した。また日本代表選手団の中で、荒川静香選手がアイスダンスの木戸章之選手に肩車されて入場。首から下げた金メダルを手に、にこやかな笑顔をみせた。

式は閉会セレモニーへと移り、トリノ冬季オリンピック組織委員会(TOROC)のカスティラーニ会長が「世界中の人々がトリノを最後まで見守ってくれたことに感謝します。この大会で人々は素晴らしい体験を共有し、お互いの相違点を学びました。聖火はもうすぐ消えますが、その炎は私たちの心の中とイタリアのスポーツの中で永遠に燃え続けるでしょう。バトンはバンクーバー市に渡されました。オリンピックが平和への道として、人々の対話のもとに、これからも続いていくことを願っています」と述べた。

続いて国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長は「この大会はオリンピック停戦の精神に基づき、私たちが求めている平和と調和をもって行なわれました。
選手の皆さんの見事なパフォーマンスに感動しました。フェアプレーの精神と友情は私たちの心に深く刻まれました。祖国でも心の中に聖火を灯し続け、オリンピックドリームを広めてください。オリンンピック大使としてスポーツで得たものを人々に還元してください。IOCはドーピング行為と戦い、皆さんを守り続けます。スポーツが純粋で健康的であり続けることを約束します。
伝統に従って、ここに第20回冬季オリンピック競技大会の閉幕を告げ、世界の若者にこう呼び掛けます。4年後にはカナダのバンクーバーに集まりましょう。そこで私たちと共に第21回冬季オリンピック競技大会を開催しましょう」と、今大会への祝辞と閉幕宣言を行なった。

オリンピック旗がトリノ市のキアンパリーノ市長からロゲ会長に、ロゲ会長から2010年の開催都市、バンクーバーのサリバン市長に手渡された。
会場にはバンクーバーの映像が映し出され、カナダの先住民のリーダーたちが舞台にあがり、「皆さんをカナダにお招きします」と儀式とともに挨拶した。スタジアムはカナダ一色となり、パフォーマンスや人気ロックスター、アヴリル・ラヴィーンによるコンサートが行なわれた。

いよいよ舞台はクライマックスへ。
音楽に合わせて炎が踊るパフォーマンスショーに続き、盲目のテノール歌手、アンドレア・ボチェッリの歌声と共に398人の花嫁たちが舞台に立った。その最後にイタリアのアルペンスキーのメダリストで、今大会を目前に母になる道を選択したイゾルデ・コストナーさんが現れ、そっと息を吹きかけるジェスチャーを見せると、聖火台の炎が消えた。

スタジアムは再び賑やかに道化師と花火のパフォーマンスが繰り広げられ、ソルトレークシティーでイタリア国歌を斉唱した歌手のエリーサやリッキー・マーティンが熱唱し、選手たちも席を離れ音楽に合わせて踊るなど、オリンピックの余韻を最後まで満喫した。

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