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長野1998


採れたて長野通信

長野オリンピックが最終日を迎えました。16日間。清水選手が男子500mで金メダルを獲得してからすごく時間が経ってしまったように思えたり、振り返ってみるとあっという間の出来事だったような気がしたり。日本選手の大活躍で、われわれ日本人にとってはとても思い出が盛りだくさんなオリンピックになったのではないでしょうか。すばらしいゲームを、レースを、競技を見せてくれた選手たち。本当にありがとうございました。そしてお疲れさまでした。

今日の午前中、日本選手が登場する最後の競技となる、クロスカントリー男子50kmが白馬村のスノーハーブで開催されました。日本からは3人の選手が出場しましたが、入賞やメダル獲得はなりませんでした。

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現地直送!観戦レポート 男子アイスホッケー決勝「ロシア×チェコ」(ビッグハット)

オリンピックをしめくくる最後の金メダルは?
長野オリンピックをしめくくる最後の競技は、男子アイスホッケー決勝戦です。対戦カードはロシア対チェコ。大会前には、NHLのスター選手がそろったアメリカチームやカナダチームが優勝候補の筆頭に挙げられていましたが、そのアメリカとカナダを下して決勝に進出したのがチェコチームです。会場には大きな国旗を何本も振る両国の応援団が、試合開始前からにぎやかな応援合戦を繰り広げていました。ロシアとチェコは、これまでの冬季オリンピックで何度も決勝戦を戦っている強豪チーム。まさに因縁のカードといえる試合です。

試合は1点を争う緊迫した展開
会場を埋めた満員の観衆。日本チームは出場していませんが、大半は日本人の観客です。チェコやロシアの応援団の割合は2〜3割といったところでしょうか。ヨーロッパから遠く離れた日本での試合にも関わらず、これほど多く海外からの応援団が駆けつけたのは、さずがにオリンピックならではの雰囲気です。
今回のオリンピックではメダルを量産してくれた日本チーム。あちこちの会場で大歓声が聞けたのですが、日本チームは出場しないこの試合でも、日本人の観客は大きな歓声をあげていたのが印象的でした。最近、日本でも人気急上昇中のアイスホッケー。本場のプレーの迫力は、観衆を満足させてくれるものでした。

試合は、第1ピリオド、第2ピリオドともに両チーム無得点。決勝戦にふさわしい緊迫した展開になりました。それも、攻めあぐむといった感じの無得点ではありません。両チームともにすばらしい攻撃のパターンを繰り出して、シュートに持ち込みます。

試合は、第1ピリオド、第2ピリオドともに両チーム無得点。決勝戦にふさわしい緊迫した展開になりました。それも、攻めあぐむといった感じの無得点ではありません。両チームともにすばらしい攻撃のパターンを繰り出して、シュートに持ち込みます。
この試合中、オリンピック・男子アイスホッケーのベストプレーヤーが発表になりました。ベストゴールキーパーはチェコのD.ハシェク選手。ベストフォワードはロシアのP.ブレ選手。ともにこの決勝戦に出場している選手です。

ハシェク選手とブレ選手はこの試合でも迫力あるプレーを見せてくれました。アクロバットのように軽々とした身のこなしでチェコ陣営深くまでひとりでパックを持ち込み、弾丸のようなシュートを放つブレ選手。一方で、ブレ選手のシュートをはじめ、次々と放たれるロシアの強烈なシュートを体を張ってセーブするハシェク選手。点数の動きはないものの、一瞬も目を離せない好ゲームが続きます。

チェコが第3ピリオドに1点を先取!
試合が動いたのは第3ピリオド。開始から8分8秒後、チェコのDFペトル・スボボダ選手が放ったスラップショット(ロングシュート)を決めたのです。スタンドが大きく揺れました。チェコベンチの後ろに陣取っていた母国からやってきた大応援団の席はもうお祭り騒ぎです。

1点が入ったことで、ゲームはさらに活気づきました。ロシアのポイントゲッターであるブレ選手が、最後の力を振り絞った激しいプレー。スティックを折ってしまうシーンもありました。しかし、チェコの守りは堅く、得点をあげることはできません。残り時間2分ほどとなって、ロシアはゴールキーパーをベンチに下げて6人攻撃を試みますが、なかなかゴール前まで攻め込めません。万事休す。1対0で、チェコが長野オリンピック最後の金メダルを獲得したのです。

会場で華やかな表彰式が行われた
1試合が終わりました。チェコの選手たちとチェコを応援するスタンドはすごい盛り上がりです。リンク上でも国旗を振ったりマントのように羽織りながら大騒ぎするチェコの選手を、ロシアの選手たちは自軍のベンチにもたれかかるようにしながら、悔しそうに見つめていました。
でも、ロシアだって銀メダル獲得です。晴れ着姿の日本女性とともに現れたメダルのプレゼンターはIOCのサマランチ会長。チェコ、ロシア両チームともに、大きな拍手と歓声を受けながら、長野オリンピック最後のメダルを受け取っていたのでした。



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