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長野1998


採れたて長野通信

白馬のスノーハープで行われたクロスカントリースキー、男子40kmリレー。日本選手がまた歴史を塗り替えました。7位。クロスカントリーで日本にとってオリンピック初となる入賞です。とくに第3走者として登場した堀米光男選手は25分15秒2という好タイムで区間3位、総合順位を5位から4位に上げる力走。「自分で最高の滑りができた。オリンピックという大舞台で、しかも1ケタ順位の中で1人抜けたのはとても自信になりました」と、さわやかな笑顔で話していました。第1走者の蛯沢克仁選手は26分11秒で区間5位、第2走者の今井博幸選手は26分13秒9で区間7位、アンカーの長浜一年選手は25分26秒6という好タイムながら、強豪ぞろいのアンカー区間で12位。一時は4位にまで上がり、あわよくばメダルを! と期待した取材班でしたが、初入賞は立派な「結果」です。選手、競技関係者のみなさん、おめでとうございます。次は、メダルを目指してくださいね。

ワンダフル・オリンピック パーティでくつろぐ選手に直撃インタビュー

選手が参加するパーティに直撃取材!
オリンピック期間中、長野市内を中心にさまざまなパーティが開催されています。ヨーロッパから始まった近代オリンピック。競技だけでなく、そこに集まる人々にとっても華やかな舞台なのです。
18日は(財)日本オリンピック委員会会長・日本代表選手団団長主催のレセプションが行われました。サマランチIOC会長ら、オリンピックファミリーと呼ばれる関係者をゲストに迎えるこのパーティでは、日本選手たちはホスト役。集まった人々との記念写真やサインの要望に応じていました。競技会場では見られないリラックスした表情の選手たちから聞き出してきた、楽しいコメントを紹介しましょう。





モーグルで金メダルの里谷多英選手
−金メダルおめでとうございます。もう実感はわきましたか?
まだ実感がないんですよ。自分が金メダルを取れたなんて、まだ夢のようで、信じられない気分です
−会場で、声援は聞こえていましたか?
予選では聞こえていましたね。でも、決勝では聞こえていたのかどうか覚えていないなぁ。それだけ集中できていたんでしょうね
−このページを見ているファンの人にメッセージをお願いします
はい。私が金メダルを取れたのは、応援してくれた人のパワーをもらえたからだと思います。本当にありがとうございました。これからもぜひ応援してください

 まさに長野オリンピックのシンデレラ。里谷選手は会場でもひっきりなしにサインを求められ、記念写真をおねだりされる人気ぶりでした。ゆっくりお話を聞く時間はありませんでしたが、写真を撮るときには金メダルを見せてくれる大サービス。おめでとうございました。

モーグル7位入賞の上村愛子選手
−すごい声援を受けていましたね
そうですね。練習でコースを滑っているときにはワールドカップと変わらないかなって思ってたんですけど、競技が始まると、日本人の観客が多くてドキドキしちゃいました
−応援はやっぱりうれしいものですか
もちろんですよ。私は応援されるのが大好きなので、みなさんのおかげで力が発揮できたんだと思います
−初参加のオリンピックで7位入賞、この結果には満足ですか
はい。あとでビデオ見たら反省点もいっぱいあったんですけど、点数出たし、いいってことにしておきます
−学校に戻ったら五輪ヘアは元に戻すの?
あのね、私もう学校行かないんですよ。卒業しちゃうから。オリンピックに出られたのはすごくうれしいことなんだけど、卒業式に出られないのがちょっと残念。だって、もう制服を着られないんです
−最後に、応援してくれたみなさんに一言!
オリンピックが長野で開かれて、みなさんの応援のおかげで力を発揮することができました。本当にありがとうございました。4年後のオリンピックも出られるようにがんばるんで、ぜひ応援してくださいね!

カーリング男子主将の敦賀信人選手
−アメリカ戦で負けた直後の涙、かっこよかったですね
はい、自分でもそう思います。あ、ウソウソ、これ書かないでくださいね(ごめんなさい敦賀選手、書いちゃいました)」・・・ここでチームメートから「カーリング界のキムタクだもの」とヤジが飛ぶ。
−涙を流したときの気持ちを聞きたいんですが
最後のショットが自分で完璧だと思えるものだったので、これで負けても仕方がないと思ってたんですけどね。数センチの差で負けが決まって、やっぱり悔しさがこみあげてきて。それに、オリンピックでがんばれたっていう満足感もありました
−それにしてもカーリングって観戦していて面白かったですよ
そうでしょ。今まで日本ではなじみのないスポーツだったので、自分たちがオリンピックで活躍することで少しでも理解してもらえるといいなと思っていました。ここ数日、いろんな場所でみなさんに声をかけていただけるようになったんです。オリンピックでいいゲームができたからこそですよね
−ファンにメッセージをお願いします!
どんなスポーツでも同じだと思うんですけど、最後まであきらめないことが大切ですよね。今回のオリンピックで、思い切ってチャレンジしたショットが成功したのは、本当に大きな声援のおかげ。みなさんに感謝しています。これからも、カーリングを楽しんで観戦してください。そして、4年後のオリンピックでもチャンスを得られるようにがんばりますから、これからも応援してください!

カーリング女子の加藤章子選手
−競技を終えて、どうでした?
やっと終わったぁって感じですね。でも、ゲームには少し悔いが残っています。去年の世界大会(4位)よりも上を目指していたから、5位という結果は目標をクリアできなかったんですよ。苦しいゲームが多かったので疲れました。でも、終わってみると、もう一度出たいなって思ってます
−実力が発揮しきれなかったですか
うーん、後半は自分たちのゲームができましたよ。でも、前半のゲームで力が出し切れなかったという反省はあります
−それは、プレッシャー?
どうでしょうね。そんなにプレッシャーは感じていないつもりだったんですけど
−会場ではかなり声援も飛んでいましたね
はい、今までカーリングを知らなかった人にも、このオリンピックでずいぶん知られるようになったんじゃないかと思います。もう少し上の順位を狙ってがんばりたかったんですけど、とにかく、前半の苦しい展開を挽回できたのもみなさんの応援のおかげです。ありがとうございました!

スピードスケートの黒岩彰コーチ
−ここまでの競技を終えて感想はいかがでしょう
スピードスケートは前評判が高くて、メダル候補がたくさんいましたからね。早い時期に清水選手が金メダルを獲得できたことは本当によかった。日本選手団全体を盛り上げるきっかけになったのではないかと思います
−本当に感動的な金メダルでしたね
そうですね。不景気だとか、青少年の犯罪が増えているだとか、何かと暗い出来事が多い日本の中で、みんなの心にさわやかな何かをもたらすことができたオリンピックといえるんじゃないでしょうか
−堀井選手や島崎選手は残念な結果でしたが
うーん、メダリストの物語がひとりづつあるように、負けた人にも物語はある。順位はともかく、ベストを尽くしてレースを戦った選手たちの姿は、十分に感動させてくれるものだったでしょう
−応援してくれている日本のみなさんにメッセージをお願いします
スケート陣だけでなく、日本選手が大活躍していることは、本当にすばらしいこと。理想のオリンピックになっていると思います。ベストを尽くす選手たちの姿が、21世紀を背負っていく子供たちに夢を与えることができているといいですね

リレハンメル大会・ノルディック複合の銀メダリスト・河野孝典さん
−個人戦では荻原兄弟がそろって入賞しましたね
そうですね、ワールドカップでは今季、苦しい戦いを続けていますから、よく2人も入賞者を出したと思います
−荻原健司選手にはメダルの期待もあったんですが
そうですね、ただ4位という成績は立派です。今季のワールドカップを通じてみると最高の成績ですから。よく4番でゴールしました
−次晴選手もがんばりましたよね
うん、次晴はワールドカップで一度B(ノルディック複合はワールドカップはAとBの二部に分かれている)に落ちて苦しんでいた。でも、オリンピック直前にBで優勝して、勢いがありますね。団体でも期待できるんじゃないですか
−団体は、いよいよ19日に始まりますね
各国の力はかなり接近していると思います。日本にとってはやはりジャンプの成績がカギでしょう。4人の選手がノーミスで力を出し切ることが重要です
−メダルは期待していいですか
ハハハ、それはコーチや選手に聞いてください

ジャンプのヒーロー、原田雅彦選手
 ジャンプ陣、そして清水宏保選手などの金メダリストたちは、パーティ会場でゆっくり食事をするひまもないほどの大人気。お話をうかがう隙を見つけるのが大変でした。最後は、ラージヒルで銅メダル、団体で金メダルを獲得した原田選手のコメントです。

−金メダルおめでとうございます。長野オリンピックはどうでした?
最高の気分ですね。一夜明けて、またまたメダルの実感がわいてきているところです
−団体の2本目を終えた表情はすばらしかったですよ
そうですか。これからも、本当によくやったという表情ができるようなジャンプを続けていきたいですね
−会場での歓声がすごかったですが、ファンのみなさんにメッセージを!
原田はこれからも最高の笑顔を見せていきたいと思っています。次のオリンピックもがんばりたいと思ってますので、笑顔の原田を期待しててくださいね!

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