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長野1998


採れたて長野通信

開会式が終わったばかりですが、オリンピックの熱い戦いはもう始まっています。開会式直後の混雑をやっとの思いで抜け出してメインプレスセンターに帰り着いた取材班。初日ならではのありあまるパワーを発揮して、夜8時から行われた男子アイスホッケー「日本×ドイツ」の試合を観戦してきました。

現地直送!観戦レポート 男子アイスホッケー「日本ドイツ」

生で見てわかるスピード感と大迫力!
アイスホッケーを生で観戦したことがある人って、実は少ないんじゃないでしょうか。日本で人気があるジャンプやアイスホッケーといった競技でさえ、生で見る機会は少ないのかも知れません。世界からトップクラスのアスリートが集まって繰り広げられる最高のゲームを、たっぷりと見る機会に巡り会えるのも、国内開催のオリンピックならではの醍醐味ですね。

アイスホッケーのすごさを知るには、まったく生で見るのが一番です。とにかく、この試合で日本は大健闘。実績では何枚の上手のドイツを相手に、一歩もひけをとらない戦いぶりでした。時速50キロともいわれるスピードでリンク上を駆けめぐる選手たち。めまぐるしく攻守が入れ替わる様子は、まるで渦巻く川の流れを見ているようです。ハーフタイムにはリンクの氷がきれいに整えられてピカピカになるのですが、ゲームが再開されるとみるみるうちに粉を吹いたように白くなるのも、選手たちの動きが激しいから。すさまじいボディアタックで選手の身体がフェンスに激突すると、その音が大歓声を引き裂いて会場中に響きます。

両チームのキーパーの好守で試合がピリリ
試合の結果は、すでにいろんな報道でご存じでしょうが、「1−3」で日本が負けてしまいました。点差は2点。アイスホッケーはそんなに点数の入る競技ではありませんから、点差だけを見ると完敗のようにも感じますが、いえいえどうして。試合終了間際まで、1点を争う好ゲームだったのです。
日本チームの選手のなかでもひときわ輝いていたのがゴールキーパーの岩崎伸一選手です。本当に、アイスホッケーの何がすごいかって、ゴールキーパーの動きの俊敏さにはため息が出るほどでした。次々に打ち込まれるドイツ選手のシュートを、すばやくはじいたり、グラブで受けとめたり。ゴール前で選手がもつれ合い「あれ?パックはどこ行った」なんて思っていると、キーパーがすでに受けとめているのです。

日本がドイツ相手に健闘したことには、もちろんさまざまな要因があるのでしょうが、観戦した現地取材班が贈るこの試合のMVPは文句なしに岩崎選手。ただ、相手のドイツチームのゴールキーパーも、岩崎選手に負けないくらい見事なセーブを何度も見せてくれました。敵ながらお見事。会場では、日本選手の素晴らしいシュートがキーパーにはじかれる度に、ちょっとした落胆のため息と、好プレーをたたえる大きな歓声がわき起こっていました。

会場のファンたちの応援もオーバーヒート気味
アイスホッケーの試合会場では、応援のにぎやかさにも驚かされます。国旗を振ったりチアホーンを吹き鳴らしたり。第3ピリオド開始直後、杉沢選手のシュートが決まり日本が同点に追いついたときには、文字どおり耳をつんざくほどの歓声が会場を包みました。

スポーツ観戦で声がかれるくらい応援するのはとても気持ちのいいものです。その声援を受けて日本選手団は存分に実力を発揮してくれるでしょう。これから16日間。みなさんも、会場で、テレビの前で、そしてインターネットで、日本代表選手団を応援してください!

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