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ロンドン2012


概要・説明

スキート種目

 スキート射撃は1910年頃アメリカで始められた。スキートとはスカンジナビア古語で撃つという意味である。アメリカでは伝統的なアメリカンルールでのスキート射撃が驚異的とも言えるほど普及している。年少期から射撃を始め、ここからナショナルチーム入りする選手も多い。オリンピックでは選手の技量の向上と共に難度を高めるためルール改正が繰り返し行なわれている。

 射台は半円上に1番から7番までが配置され、1番と7番の基線上の中央に8番射台が設けられている。1番射台の背後にハイハウス、7番射台の背後にローハウスがあり、各々1台の放出機が設置されている。それぞれのハウスからセンターボール上を通過するように標的が放出される。選手は6人が一団となって1番射台から8番射台まで移動しながら射撃を行う。1番から6番までは1枚のクレーを撃つ "シングル" と両方のハウスから同時に放出される "ダブル" をルールに従って撃っていき、7番射台ではダブルのみ、8番射台ではシングルのみを撃ち、合計25個で1ラウンドとなる。1ラウンドに要する時間は25〜30分間程度である。

 1968年メキシコ大会から正式種目となり、2000年シドニー大会から女子種目が加わった。オリンピックでの運営は男女ともトラップ種目と同様である。

 同点の場合は4番射台のみ使用しプル側からのダブル次にマーク側からのダブル射撃を行うサドンデスのシュートオフで決着をつける。世界のトップともなるとなかなか決着がつかず50個以上撃つこともある。

ダブルトラップ種目

 1996年アトランタ大会で男女共に正式種目となった。この種目だけは自然発生したものではなく、オリンピック種目とするために研究を重ね新開発された種目である。が、アテネ大会を最後に女子種目は除外された。

 トラップ射面を用いるが、使用する放出機は3番射台に対応した3台のみである。放出角度、高度は左の放出機が左5度・高さ3mのAセット、中央の放出機は0度・高さ3mのBセット、右の放出機は右5度・高さ3mのCセットで、いずれも55m地点に標的が着地するようにセットされる。放出距離は3種目の中で一番短い。射手は各射台で2個同時に放出されるダブル標的を撃つ。5射台を5巡し25セット50個の標的を撃って1ラウンドとなる。

 1日間で予選・決勝を消化し、3ラウンドの合計150点で上位6名を決定し、決勝に進出する。決勝1ラウンドを加えた総合計200点で6位までの順位を決定する。同点の場合は "C" セットで1番射台から交代で撃っていくサドンデスのシュートオフで順位を決定する。アトランタ大会から始まった種目ではあるが、吉良佳子(現姓三浦)選手が6位に入賞、井上恵選手がアテネ大会では5位入賞するなど、日本女子選手の活躍が最も顕著な期待の持てる種目であったが、残念な事にアテネ以降は除外種目となり、北京オリンピック大会より男子ダブルトラップのみとなった。

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