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2012.08.01 オリンピック

【メダリスト会見】松本選手「私のすべてが詰まったメダル」/中矢選手「この借りはリオで返す」

【メダリスト会見】松本選手「私のすべてが詰まったメダル」/中矢選手「この借りはリオで返す」
日本代表選手団として最初の金メダルを獲得した松本選手(右)と銀メダルの中矢選手

 ロンドンオリンピック柔道女子57キロ級で金メダルを獲得した松本薫選手と、柔道男子73キロ級で銀メダルを獲得した中矢力選手が31日、ロンドン中心部のジャパンハウスで会見を行い、メダル獲得から一夜明けた心境を語りました。

松本選手 今は、ホッととした気持ちでいっぱいです。(司会者:ご家族とは話しましたか?)まだしゃべっていないです。(電話も?)はい、してないです。(一番食べたいものは?)ビックパフェが食べたいのですが、選手村にはないのでまだ食べてないです。

中矢選手 昨日試合が終わった後はすごく悔しい気持ちがいっぱいでしたが、一夜明けて、銀メダルでもメダルを獲得できたのは素晴らしいことだと思って、今は銀メダルになったことを受け止めるしかないと思っています。(家族とは?)あまり話す時間もなかったので、またゆっくり時間が空いたときに話せればいいなと思います。

――昨日の調子と試合を振り返っての感想を教えてください。

松本選手 昨日の調子は、良くもなく悪くもなく平常心で戦えました。良かった点は体力が最後まであったので戦い切ることができたことです。悪かった点は日本柔道である“一本”を取る柔道が自分にできていなかったことです。

中矢選手 調子は1回戦から自分の得意の寝技で勝つことができてすごく調子がよかったのと、決勝戦で少し気が抜けたのか得意の寝技で逆にピンチになってしまって、相手にペースを握られて負けてしまってのはすごく反省する部分だと思います。

――メダルを下げた重みをどのように感じていますか?

松本選手 すごい重みを感じます。ずっとオリンピックで金メダルを取ることだけを目標にしてずっとやってきたので、今それをこうやって首にかけているのは自分でも誇らしいと思います。

中矢選手 目標としていた色とは違うのですが、メダルが取れたことはうれしいことですし、このメダルで終わるわけにはいかないので、次の目標に向かって頑張っていきたいと思います。

――4年後にはリオデジャネイロ・オリンピックが。そして、その次には東京が招致活動をしていますが、8年後もチャレンジしてみたいとお考えですか。

松本選手 正直に言って(8年後は)肉体的にも限界がきていると思うので、次の世代に託そうと思います。

中矢選手 まずは今回の借りを返すために、リオに出場するための権利を得て、リオでリベンジを目指したいと思います。東京(未定)は自分の体力が続く限り、チャレンジしていきたいと思います。

――松本選手に質問です。試合前に柔道が金メダルを取れていなかったことへのプレッシャーはありましたか。今回のオリンピックで引退するのですか?

松本選手 自分が(金メダル)取らなきゃと思うことはありました。だけど、福見選手と中村選手が負けたときに、二人とも悔しい気持ちでいっぱいのはずなのに、自分にすぐに駆け寄ってくれて、「頑張れ」とか「金メダル1号は松本さんだね」と言われたことがきっかけで、変な重圧が吹っ切れて自由に戦えました。引退の話ですが、まだまだ柔道の内容に納得していないので、引退はありません。

――中矢選手に質問です。試合後、ご家族と話したことを教えてください。

中矢選手 昨日少しだけ電話する時間があって「金を取れなくてごめんね」と伝えて、母からは「最後まで一生懸命戦ったので、銀でもよかった。この借りは今度返せばいい」と言われて、落ち込んでいましたが立ち直ることができたのでよかったと思います。

――メダル獲得の実感はいつ感じましたか? また昨日の夜はどんな気持ちで過ごしましたか?

中矢選手 表彰式でメダルをもらった時は、この色でいいのかなというのがあって、すごく悔しくて、昨日の夜は悔しい気持ちでいっぱいでしたが、日が明けてからは「自分の実力はまだ銀メダルまでしか届いていない」ということが実感できたので、くよくよしても仕方ないし、次の目標を立てて、次につなげないといけないなと思いました。

松本選手 昨日の夜は、そのままバタバタしたまま寝ました。(金メダルの実感は)判定が下された瞬間に、そのためにやってきたので勝手に涙がこみ上げてくるぐらい実感はありました。

――メダルはどういう風に保管していましたか?

松本選手 バタバタして寝たので、なにかの袋に入った状態でした。

中矢選手 自分も普通に机の上において、盗られる心配もないので寝ました。

――自分にとって、あるいは家族にとってのメダルの重みというのはどういうものでしょうか?

中矢選手 金メダルじゃなかったけど、メダルの重みは十分に感じています。家族も金メダルが欲しくてここまで一緒に戦ってきたのですが、銀メダルを持って帰ることになっても「最後まで一生懸命頑張った」とほめてくれたので、自分にも家族にも大切なものとなると思います。

松本選手 私が24年生きてきたすべてです。それがメダルに詰まっています。

――そのメダルは日本にとって、どういう意味があったと感じていますか?

松本選手 私にはまだ分からないのですが、これをきっかけにまだまだ日本選手が登場するので、いい流れになればと思います。

中矢選手 日本代表としてメダルを獲得できたのはすごく誇りに思います。

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