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2012.07.21 オリンピック

史上初、一般ファンが参加 ロンドンオリンピック日本代表選手団壮行会

史上初、一般ファンが参加 ロンドンオリンピック日本代表選手団壮行会
ロンドンオリンピック日本代表選手団壮行会(写真:アフロスポーツ)
史上初、一般ファンが参加 ロンドンオリンピック日本代表選手団壮行会
応援指導に熱が入る松岡応援団長。左は大林素子さん(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は21日、東京・国立代々木競技場第一体育館で第30回オリンピック競技大会(2012/ロンドン)日本代表選手団の壮行会を行いました。選手団総勢518名(選手293名、役員225名)のうち、すでにロンドン入りしている選手、海外合宿を行っている選手らを除く259名の選手団が参加。ファンから熱い声援を受けました。

 JOCは今回のロンドンオリンピックに向け、「1億2500万人の大応援団」キャンペーンを展開。壮行会への一般ファン参加は史上初めてで、およそ1万人のファンが会場に詰め掛けました。
 応援団長であり、自身も1988年ソウル大会から3大会連続でオリンピックに出場している松岡修造さんの熱血指導のもと、会場全体で三三七拍子の応援リハーサル。その後、いよいよ選手団が入場すると、会場からは大きな拍手が沸き起こりました。

史上初、一般ファンが参加 ロンドンオリンピック日本代表選手団壮行会
野田首相が選手団にエール(写真:アフロスポーツ)
史上初、一般ファンが参加 ロンドンオリンピック日本代表選手団壮行会
選手団入場で手を振るバドミントン混合ダブルスの潮田玲子(左)池田信太郎ペア(写真:アフロスポーツ)

 JOC竹田恆和会長の挨拶に続き、野田佳彦内閣総理大臣は「夢と感動を届けてくれる活躍をお祈りしています」とエール。そして、2020年東京オリンピック招致に向け、政府としても全力を尽くすことを誓いました。

 続けて、1万人のファンによる三三七拍子では、練習の成果が発揮されて会場が一体となる大応援に。さらに歌手の加藤ミリヤさんが「ロンドンオリンピックのためにつくった」という曲「HEART BEAT」を熱唱すると、柔道の穴井隆将選手は「大きなパワーになりました。金メダルを取るために100パーセントの力を出し切りたいです」と、さらに気合が入った様子。また、日本全国からの応援メッセージが書き込まれた「大応援団ノート」が選手団に贈呈された後、今度ははるか遠い宇宙から、宇宙飛行士・星出彰彦さんより「がんばれ!ニッポン!」のエールが送られました。

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書道ガールズによるパフォーマンスで届けられたメッセージ(写真:アフロスポーツ)
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応援リーダーズのキマグレンが2曲を熱唱(写真:アフロスポーツ)

 その後、日本各地からの応援ビデオメッセージ上映、埼玉県立松山女子高等学校の書道部、通称・書道ガールズ約40名によるパフォーマンス、また応援リーダーズのキマグレンがハンマー投げの室伏広治選手、競泳・背泳ぎの寺川綾選手との対談から得た言葉をヒントにつくった曲「I BELIEVE」と「LIFE」を熱唱、そして「日本をひとつにプロジェクト」のもと東日本大震災の被災地の子供たちから、がれきを再利用して作ったお守りをひとりひとり手渡されるなど、日本全国から心温まる応援を受け取った選手団。やり投でのメダルが期待される日本代表選手団主将の村上幸史選手は「震災から初めてのオリンピックです。選手みんなに共通しているのは、国民のみなさんの一生記憶に残るようなプレーをしたいと思っていることです。たくさんの声援を背に、精いっぱい力を発揮したい。それでは行ってきます」と、日本全国1億2500万人の国民に向けて力強く決意の言葉を述べました。
 最後は選手団全員が客席まで足を運び、ファンとハイタッチしながら退場。オリンピアンと間近に接したファンも選手ひとりひとりに「頑張って」と熱い声援を送りました。

史上初、一般ファンが参加 ロンドンオリンピック日本代表選手団壮行会
結団式、壮行会を終えた感想とロンドンへの意気込みを語る上村団長

 壮行会に続いて、記者会見が行われました。上村春樹日本代表選手団団長は、「結団式では皇太子殿下から丁寧な激励、壮行会では野田首相から熱いメッセージを頂きました。そして、東日本大震災の被災地の子供たちが激励してくれたことは、非常に心強いです」と感想を述べました。
 さらに「日本が初めてオリンピックに出て100年目のこの大会で、世界第5位を目標にしています。金メダルにすると、15から18個を確実に取りたいです。そして、戦う姿勢を見せることによって、被災地に元気を与えられるのではないか、と思います。さらに今回の目標を達成することが、2020年の東京オリンピック招致につながるのではと思っています」と大会へ向け、意気込みました。

 橋本聖子副団長は現地での支援体制などについて尋ねられ、女性ならではの視点でコメント。「ロンドンは2大会前のアテネ大会同様に、女子選手の数が男子より上回っています。役員の中で女性は私一人なので、今までの経験を生かし、女性のスポーツにおけるメンタル面などサポートをしていきたいと思います。多くのみなさんに支援していただいた感謝の気持ちが、行動や競技の中でもしっかりあふれ出るような選手団作りを心がけていきたいです」と述べました。

史上初、一般ファンが参加 ロンドンオリンピック日本代表選手団壮行会
記者会見でポーズをとる(左から)塚原総監督、吉田旗手、村上主将、上村団長、橋本副団長

 続いて塚原光男総監督は、世界5位という目標について「ロンドン対策プロジェクトを立ち上げ、競技ごとに強化戦略プランを立てて、すみずみまで競技力をチェックして、分析してきたものをふまえたものです」と説明。加えて「柔道、体操、水泳、レスリングなどの基幹種目が金メダルを確保して、それに他の競技が追随してメダルを取るという勝ちのムードを作り上げていけば、目標達成以上の成果が上げられるのではないかと思います」と力強く語りました。

 また今回、主将を務める村上選手は「結団式、壮行会を終えて、選手一同がオリンピックに向けて、一層強い気持ちになったと思いますし、私自身も本番に向けて、『しっかりやっていくぞ』という気持ちになりました。自分の立てた目標をオリンピックの舞台で達成したいと思っているので、ロンドンへの思いを本番でぶつけたいと思います」と抱負を述べました。

 吉田沙保里旗手も「旗の重みを感じました。また開会式で先頭を歩くので、緊張しているが胸を張って、笑顔で歩きたいです」と旗手としての責任感を改めて実感した模様。自身の競技については、「国民の応援が力になっています。悩んだ時もあったけれど、調子が上がってきているので、このままの勢いで自分のレスリングをして、金メダルを取りたいです」と3連覇に向けて、気合十分でした。

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