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会長インタビュー

若者と被災地に夢と希望を与える大会に

1964年東京大会が招致活動の原点と語る竹田会長(写真:アフロスポーツ)
――56年ぶりの東京開催ですが、1964年大会の印象は?

 終戦からわずか19年後に世界最高峰のスポーツの祭典を開催し、大成功を収めました。私は当時高校2年生で馬術をしていましたが、日本人として誇りに思い、日本代表選手の大活躍を通じて自信を持ち、あの舞台に挑戦したいという夢を抱きました。幸運にも私は1972年ミュンヘン大会、1976年モントリオール大会と2度オリンピックに出場できましたが、それを目標に努力した人は大勢いるでしょうし、スポーツ以外でも頑張ろうと勇気付けられた人もいたでしょう。やはりオリンピック・パラリンピックは夢や希望を与えます。その価値を次世代に伝えたいと考えたのが招致活動の原点です。

――7年後に向けた目標は?

 実際にはもう6年と9カ月。時間があるように見えますが、それほど余裕はありません。責任をしっかり果たし、招致活動と同じくオールジャパン一丸となって臨みます。まずは大会組織委員会を2014年2月までに設置すべく準備を進めています。
 当初からのビジョンである、次の世代を担う子どもたちにスポーツやオリンピック・パラリンピックの価値を伝え、世界中の若者に夢を与えられる大会にしたいですね。また、我々が言い続けてきた「アスリートファースト」という言葉の通り、選手が最高のパフォーマンスを発揮できる舞台を作って、選手が本当に満足できるような大会を目指したいと思います。

――JOCとして今後の役割は?

 大会を成功させることがJOCに与えられた使命で、そのためにすることはたくさんあります。まず成功のためには、日本代表選手団の活躍が必要不可欠です。自国開催ではメダル獲得数3位という目標を立てたので、達成に向けて28の実施競技団体と連携しながら強化を進めます。また、競技力の向上以外でも、大会の運営、施設の充実などを含めて、各競技の関係者の皆さんとともに立ち上がっていくことが、スポーツ界を挙げての成功につながると考えます。さらにJOCとしては、競技団体ではできないインフラや環境の整備、ボランテア・スタッフの人材育成などについて、政府や各機関に協力を仰ぎながら進めていく重要な役割も担っています。
 国の協力という意味では、2011年に「国はスポーツに関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する」と定めたスポーツ基本法が制定されました。そしてスポーツ界の悲願とも言えるスポーツ庁についても、設立する方向で動いております。スポーツ庁ができるとスポーツの振興は大きく動いていくでしょうし、2020年の開催決定によりスポーツ基本法も活きてきますし、国のスポーツ支援体制が一層強いものになると考えます。

改築される国立競技場の完成予想図(写真:東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会/ロイター/アフロ)
――2020年の大会はどのようなレガシーを残しますか?

 ハードとソフトの両面から残ると思います。ハード面ではメインスタジアムとなる新国立競技場など新しい施設が建設されて、スポーツの普及・振興に貢献するでしょう。既存の各競技施設も改修され、様々な国際大会が行われることで、子どもたちに夢を与えられるステージが作られます。
 ソフト面では、発展途上国のスポーツ文化を支援する「Sport for Tomorrow」という国のプログラムが発足します。JICA(国際協力機構)と連携し、恵まれない子どもたちに用具や指導者を贈ることで、スポーツに接触する機会を作っていくものです。これにより日本のボランティアが世界中で活動し、オリンピック・ムーブメントの推進に寄与することも、素晴らしいレガシーを生み出すのではないでしょうか。
 また、この大会は東日本大震災復興のシンボルでもあります。多くのスポーツ関係者が被災地の皆様にスポーツを通じて夢や希望を届けるために活動しましたが、その延長線上にオリンピック・パラリンピックはあります。仙台ではサッカーが実施され、聖火リレーは被災地を回る予定です。世界中に復興した姿を発信する機会になれば素晴らしいですね。「復興」の二文字なくして今大会はあり得ません。2020年東京オリンピック・パラリンピックが被災者の皆様に勇気、感動を届けられる大会にしたいと思います。


竹田恆和会長からのビデオメッセージ

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