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アスリートメッセージ

- 川内さんはシドニーに続き2回目のオリンピックですね。

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川内 「1回目のシドニーでは、オリンピックに出ることが目標でしたから、オリンピックを楽しもうという気持ちで満足していました。アテネでは自分の力を全て出し切って、それが世界にどれくらい通用するのかをきちんと知りたいと思います。シドニーではコーチとのコミュニケーションがとても上手くとれ、実力を十分発揮することができ5位に入賞しました。アテネではメダルを目標にしています。

オリンピック発祥の地、パナシナイコ・スタジアムで試合ができるということで、感動していますし愉しみでもあります。また、パナシナイコは観客席が近いので、アーチェリーという競技をしっかり見てもらうことができると思います。自分にプレッシャーをかけつつも、私のモットーである“楽しくがんばる”という気持ちは忘れずにいたいと思っています」

- アテネの大会は真夏です。特に対策を考えていますか?

川内 「夏に向かって薄着になる季節ですが、逆に練習中は厚着をして汗をたくさん出すようにしています。実は今も(取材は台風一過の蒸し暑い日でした)ナイロンのトレーニングパンツを2枚重ねて着ています。それから自分に合った水分の取り方をどうするのか、ベスト・コンディションを保つための水分補給のタイミングを今試しているところです。早めに暑い環境を自分で作り出し、暑さに慣れようとしています。

実は昨年、オリンピックの競技日程とほぼ同じ時期、同じ競技場で試合をしたのですが、私の場合は後半バテてしまいました。本番ではそのようなことがないように、また夏は食が細くなる季節でもありますので、現在の体重を維持するように、無理をしてでも食べるように心掛けています。アテネでは大会中、観客によく競技を見てもらうために、選手にはパラソルもベンチも用意されません。順番を待つ間も炎天下で立っていることになります。日ざしを遮る唯一の道具は帽子です」

河﨑 「私は暑さは大丈夫でしたが、真直ぐ立っていられないほど強い風が吹くことがあったので、試合に関しては風対策が一番重要だと思っています。風が強いと全体の点数がガクッと下がるのですが、その中でも上手い選手は当ててきている。風を読むタイミングを身につけないといけないと思います」

松下「持久力も重要です。食事に気を付けて今の体重を維持し、風が強いので下半身に筋肉をつけてしっかり立っていられるようになる必要があります」

- アテネはこれまでの成果を多くの人々に見てもらえるチャンスになります。

河﨑 「がんばっていい成績を出したいのはあたりまえのことですが、そのことにこだわりすぎて自分を追い詰めてしまうと、苦しくなって逆にいい成績につながらなくなってしまうと思うのです。ですから今あるありのままの自分を100%出し切ることの方が大切だという気がします。

勝たなくてはいけない、というように思うと自滅すると思います。いつもの自分のスタイルで世界に挑戦して、どれくらい成果が出せるかということを目標に置こうと思っています。結果は後からついてくると・・・・・・。大舞台の雰囲気にのまれないためにも必要なことかと思います。

松下 「メダルは心のどこかに意識していますが、力むと空回りしてしまいます。オリンピックは初めての経験なので、愉しみな反面不安もあります。思いきって自分を出して悔いのない試合をし、結果がついてくればと思っています」

- アーチェリーをするうえで大切にしていることはどんなことですか?

川内 「高校の時から一貫して、楽しくがんばるということです。大学の時には何度もやめようと思ったことがありましたが、社会人になってからはアーチェリーに対しても、自分や周りの人たちに対しても、少しずつですが気持ちをコントロールできるようになってきたなと思っています。またアーチェリーは子供から大人まで親しむことができるスポーツだということもありますが、私もたぶん一生アーチェリーと付き合うと思います」

河﨑 「自分を信じることです。自分を信じることができていないと射(しゃ)にも影響が出てきます。負けている時はたいてい自分を信じてあげられていない、自分のなかに迷いがある時です」

松下 「1番大切にしているのは、大学の山田監督やコーチを含めた周囲からの応援です。アテネにも来てくれます。2番目に必要なのは音楽です。試合前に自分の気持ちを高めたいので、R&Bやヒップホップを聞きます。試合本番中も頭の中に音楽が流れ続けています。音楽に合わせてピッと射つ・・・・・・ですよね、河﨑さん!」

河﨑 「聞くこともあるけれど、私は射つ時はほぼ真っ白。でも音楽を聞くと調子が上がることは多いようですよ」

松下 「熱しやすく冷めやすい性格の私が、どうして11年間もアーチェリーを続けてこられたかというと、的のまん中の黄色いところに矢が当たる感触が好きだからだと思います。黄色のところに6本の矢をグルーピング(集中)させ、自分で黒のマルを作るのが好きなのです」

アテネ大会のアーチェリーの競技日程は、8月15日(日)から19日(木)までの5日間が男女個人戦、8月20日(金)が女子団体戦、8月21日(土)が男子団体戦となっています。 [ スケジュール]


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川内紗代子(かわうち さよこ)

生年月日:昭和53年10月24日 年齢:25歳 出生地:福岡県
出身校:近畿大学 勤務先:ミキハウス
身長:163cm  体重:57kg

国内大会の主な成績
1995年 高校総体2位
1996年 高校総体3位
1998年 全日本学生選手権3位
1999年 国体2位
1999年 全日本選手権3位
2000年 国体2位
2000年 全日本選手権2位
2003年 国体2位
国際大会の主な成績
1996年 ジュニア世界選手権11位
1997年 世界選手権60位
2000年 シドニーオリンピック5位
2003年 世界選手権団体2位
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河﨑由加里(かわさき ゆかり)

生年月日:昭和51年12月14日 年齢:27歳 出生地:広島県
出身校:近畿大学 勤務先:デオデオ
身長:172cm 体重:63kg

国内大会の主な成績
1994年 高校総体優勝
1998年 国体優勝
1998年 全日本学生選手権2位
1999年 国体5位
2000年 国体3位
2001年 国体3位
国際大会の主な成績
1997年 世界選手権48位
1999年 世界選手権79位
2003年 世界選手権団体2位
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松下紗耶未(まつした さやみ)

生年月日:昭和57年4月1日 年齢:22歳 出生地:大分県
出身校:近畿大学 勤務先:ミキハウス
身長:170cm 体重:58kg

国内大会の主な成績
1997年 高校総体3位
1998年 高校選抜優勝
1998年 高校総体3位
1999年 高校総体優勝
1999年 国体優勝
2001年 全日本学生選手権優勝
2002年 全日本選手権3位
2003年 国体優勝
国際大会の主な成績
2002年 釜山アジア大会5位
2003年 世界選手権団体2位

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