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第29回オリンピック競技大会(2008/北京)

ライフル射撃の解説

日本代表選手団

(1)競技種目と競技方法(本射)

区分種目名姿勢・発射弾数競技時間競技方法
ライフル
男子種目
50mライフル三姿勢
(50m3×40M)
伏射、立射、膝射の三姿勢
各40発
計120発
満点:1200点
伏射:45m
立射:1h15m
膝射:1h
試射(採点対象外)は各姿勢の本射開始前、弾数無制限。本射(採点対象)開始後は許されない。各姿勢本射10発1シリーズの計40発合計120発の合計得点を競う。(試射も競技時間に含む)
50mライフル伏射
(50mP60M)
伏射60発
満点:600点
1h15m 試射は上記と同様。
本射10発を1シリーズとし、合計6シリーズ、計60発で争う。
10mエアライフル立射
(10mS60M)
立射60発
満点600点
1h45m 同上
ライフル
女子種目
50mライフル三姿勢
(50m3×20W)
伏射、立射、
膝射各20発
計60発
満点:600点
三姿勢通しで
2h15m
試射は上記と同様。各姿勢本射10発1シリーズを2シリーズ、計20発撃つ。三姿勢で合計60発の合計得点を競う。
10mエアライフル立射
(10mS40W)
立射40発
満点:400点
1h15m 試射は上記と同様。本射10発を1シリーズとし、合計4シリーズ、40発の合計得点を競う。
ピストル
男子種目
50mピストル
(50mPistol60M)
旧称:フリーピストル
(FP60)
立射片手射60発
満点:600点
2h 試射は上記と同様。本射10発を1シリーズとし、合計6シリーズ、計60発で争う。
ラピッドファイアピストル
(25mRFPM)
立射片手射60発
満点:600点
  8秒、6秒、4秒の三種類の時間内で、5発を5つの標的に連続して射撃を行う。各限秒射2シリーズ(10発)を行い、30発を単位に前半、後半に分けて競技が実施される。試射は8秒射の前に1回(5発)のみ許される。
10mエアピストル
(AP60M)
立射片手射60発
満点:600点
1h45m 試射は上記と同様。
本射10発を1シリーズとし、合計6シリーズ、計60発で争う。
ピストル
女子種目
25mピストル
(25mPistol60W)
旧称:スポーツピストル
(SPL60)
立射片手射60発
満点:600点
精密射撃
速射射撃

各30発
精密及び速射射撃の前に各5発の試射が許される。精密射撃は5分間に5発(5発1シリーズ)×6回合計30発の合計点で集計される。
後半の速射射撃は、標的側の赤ランプが消え、3秒間緑ランプが点灯している間に1発を撃ち込み(再び赤ランプが点灯し、消えるまでに7秒間のインターバルがある)5発1シリーズ×6回の合計30発で競う。
上記、精密、速射の総合計60発の得点を競う。
10mエアピストル
(AP40W)
立射片手射40発
満点:400点
1h15m 男子エアピストルと同様。但し、本射は4シリーズ、計40発。

(2)競技種目と競技方法(ファイナル)

射撃競技には本射に続いてファイナルがある。各々の種目にエントリーした選手は全て、本射ラウンドに参加し、その上位者がファイナルに進出する。オリンピック競技大会の射撃競技では、本射前の足切りは行われない。 ファイナルに進出しない選手の順位決定は本射の得点で実施される。

■ ファイナル出場者の決定
ファイナル競技は本射の上位8人で行われる(25mRFPMは上位6人)。競技の最終的なスコアは、本射スコアにファイナルのスコアが加算されたものとなる。また、ファイナルでは常に大逆転の可能性があり、従って選手にとってファイナルに残れるかどうかは大変重要な問題となる。

■ ファイナル競技
本射10発競技で、7分間の試射の後、1発ごとに号令のもとで75秒間の制限時間内で撃つ(50mP60Mは45秒)。1発の得点は本射では10点満点だが、ファイナル競技では小数点以下一桁まで表示されるので、1発の満点は10.9となる。そのため、標的上のごくわずかな差がシビアに得点につながり、選手の実力が試され、また逆転のチャンスが増大する仕組みとなっている。

ファイナル競技では1発ごとに点数が表示され場内にアナウンスされる。そして集計結果も電光掲示板で表示され、観客は1発ごとに順位が変わるのを見ることができる。順位がめまぐるしく変わる試合では、手に汗を握る興奮が味わえる。また結果がアナウンスされる度に場内は観客の拍手やため息で満たされ、射撃場の雰囲気は選手を圧倒するものとなっていく。このようにファイナルは射手に与えるプレッシャーが強く、真の精神的にも強い選手のみがメダルを獲得することができる。

なお、ラピッドファイアピストル種目のファイナルは、4秒射の5発4シリーズの計20発218点満点、25mピストル女子種目は、速射5発4シリーズの計20発218点満点となる。

(3)オリンピック参加基準について(抜粋)

・2005年から2007年までの間に、世界選手権、ワールドカップ、アジア選手権等の国際射撃連盟指定大会で資格未獲得の国、もしくは選手の最上位となって出場権(Quota Place: QP)がNOCに与えられる。
・選手が国際射撃連盟設定の種目ごとの最低基準スコア(Minimum Qualification Scores : MQS)を上回っていること。
・全ての種目において、NOC毎に2名まで参加が可能。射手が他種目にも出場する場合、その射手は当該種目のMQSも満たしていることを条件とする。

出場のための最低基準点(MQS)

男子女子
・50mライフル伏射 587点 ・50mライフル三姿勢 555点
・50mライフル三姿勢 1135点 ・10mエアライフル立射 375点
・10mエアライフル立射 570点 ・25mピストル  555点
・50mピストル 540点 ・10mエアピストル 365点
・25mラピッドファイアピストル 573点 
・10mエアピストル     563点 

(4)種目のポイント等

■ 大逆転のあるファイナル
1発が10点満点の本選結果の上位者8名(ラピッドファイアピストルは6名)によるファイナルで、1発が10.9点満点でわずかな弾着の中心からのずれで毎回順位が入れ替わりながら、メダルを競う経過がもっとも劇的で、見ごたえがある。

■ 注目種目
特に日本選手でファイナル進出の可能性が高い松田知幸、そして小林晋が出場する50メートルピストル男子(8月12日9時から)、山下敏和が出場する50メートルライフル伏射(8月15日9時から)、福島實智子が出場する25メートルピストル女子(8月13日9時から)のそれぞれのファイナルが注目される。