第29回オリンピック競技大会(2008/北京)

近代五種の解説

日本代表選手団

(1)競技方法

近代五種競技は、1人の選手が、射撃(エアーピストル20発)・フェンシング(エペ・総当たり1分間1本勝負)・水泳(200m自由形)・馬術(障害飛越)・ランニング(3,000m)の全く異なる運動要素を持つ5種目を1日で行い、その成績を全て得点換算して、その総合得点で順位を争うという、非常に過酷な複合スポーツである。

(2)競技(種目)の規則

オリンピックは男女とも個人種目のみで実施する。

種目実施要領採点方法
射撃 ・射距離10mで20発を射撃する。
・試射5分の後、本射を実施する。
・射撃号令で統制され、40秒間に1発を射撃し、時間内に発射されなかったものは無効となる。
・1発毎に10点9点8点・・・0点で採点され、200点満点である。
・射撃得点172点を1,000点とし、射撃得点1点毎に12点が増減される。
フェンシング ・エペ種目で、総当たり1分間1本勝負を実施する。
・同時突きの場合時間内であれば再度実施し、時間内に勝負が決しなかった場合両選手ともに負けとなる。
・勝率70%(35試合の場合25勝)を1,000点とし、1勝敗毎に24点が増減される。
水泳 ・200m自由形のタイムレースで、100分の1秒まで計時する。
・エントリータイムの遅い選手の組からスタートとなる。
・男子は2分30秒・女子は2分40秒を1,000点とし、1秒毎に12点が増減される。
馬術 ・貸与馬競技であり、選手が抽選で引き当てた馬に、競技20分前から試乗して準備をする。
・全長350m〜450mに配置された12個障害(ダブル障害・トリプル障害×各1を含むので、実質15個)を所定時間内に飛越する。
・2回の落馬またはタイムオーバーの場合その時点で競技中止となり、残った障害の減点等をして、採点がなされる
・1,200点からの減点方式である。
・主な減点
- 所定時間オーバー1秒毎:- 4点
- 障害落下:- 28点
- 不従順:- 40点
- 拒止・逃避で障害落下:- 60点
- 1回目の落馬 :- 40点
- 2回目の落馬:- 300点
ランニング ・全長3,000mのコースで実施する。
・4種目までの得点差をタイム換算(4点=1秒)して、ハンディキャップ方式で上位の選手からスタートするので、ゴールでの順位が総合成績の順位である。
・男子は10分00秒・女子は11分20秒を1,000点とし、1秒毎に4点を増減する。

(3)競技用具

種目 競技用具
射撃 ・単発式エアーピストル
フェンシング ・マスク(エペ用)
・フェンシングスーツ・グローブ・ソックス
・剣(エペ用)
・ボディコード
水泳 ・スイムウェア
・スイムキャップ
・スイムゴーグル
馬術 ・防護帽
・乗馬用ブレザー
・乗馬ズボン
・拍車・鞭
ランニング ・ランニングシャツ
・ランニングパンツ
・スパイク or シューズ

(4)競技(種目)のポイント等

静と動が混同し、全く異なる種目の流れの中で、それぞれが得意・不得意とする種目があり、その一つ一つの種目、また一つ一つの勝負の中で順位が入れ替わるデッドヒートは、一瞬たりとも見逃せない。